2013年7月2日火曜日

今年の中日(なかび)に、映画館で映画を観る

映画館で映画を観ることは
私にとって
美術館で作品を自由に眺めることと同じほど
楽しいことではあるが

この一年ほど
時間的にも体力的にもタイミングが合わず
実現できていなかった。

今日、7月2日は
ちょうど一年の真ん中、中日あたりになる。
このところの不調を回復させるために
自宅で休養の一日、
と思っていた。

珍しく今日が休日だという家人から
昨年見逃した映画を近くの名画座で上映中だから行くと聴く。
その映画は私も観たかった映画だった。

午前中の不調が少し回復してきたこともあり
同行することにした。

懐かしい佇まいの三軒茶屋シネマ。
いまどきこんな映画館が残っていることが嬉しい。

夕方16:30からの上映中
視界のすべてがスクリーンになった。
一人になれるし
こういう設定が好きだから映画館を好む。

この映画について
どうとかこうとかは
未だ観ていない人のためにも
あえて語らない。
ただ
あえて体調が最悪で辛いときに観た私が
上映中、午前中からの頭痛も忘れ
素直に笑ったり
普段は秘めている自分の信念にも触れることの多いシーンに涙したりと
なんだか気分が浄化され
元気になり
いつのまにか不調であることすら
忘れていた。

映画のタイトルは
邦題よりも原題"Intouchables"(触れる可能性のないこと、すなわち出会う可能性のないこと)のほうが私にはしっくり来る。
邦題「最強のふたり」は本質というより
結果の一つを表しているにすぎないと感じる。
タイトルというものに対する感じ方における
フランス語と日本語の違いがよくわかる。


さて
すべての出会いは"Intouchables"ともいうべき部分を秘めている。
たかだか100年も生きられない人間が
生きている間に出会い
魅かれ、関心を持ち会話や行動を共にできる人間の数など
限界がある。
ある出会いによって自分のその後が変わったということは
誰にでも記憶にあることだろう。
生きている限り
心が自由である限り
そんな出会いが訪れる可能性はかならずある。
既知の対象、であると思い込みスルーしていた
周囲の他人や自分自身も含めて。


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