2019年8月25日日曜日

現代陶芸と彫刻の二人展『The hidden God』/清アートスペースにて9/3まで・見えるのは記憶か未来か?




見えるものの中に、見えないものがある。それが記憶なのか、未来なのかはわからない。

Certaines des choses visibles sont invisibles.  Je ne sais pas si c'est la mémoire ou l'avenir.








西麻布の @kiyoshi.art.space にて

宮岡貴泉(現代陶芸)@takamiyaoka

菅原玄奨(彫刻)@gensho_official による二人展

The hidden God8/179/3

http://www.kiyoshiart.com/









菅原氏の作品からは、立体の陰影だけで見えてしまう様々な表情にいつも感銘を受ける。

宮岡氏の作品は今回初めて拝見。立体から背景を想像したり動きまで見える錯覚を感じた。


見えないはずなのに、見ようとしていた自分に気づく。その存在は何だろう。既成概念なのか。私の中の無意識の願望か。例えば、今回のこの展覧会のタイトルのように、隠されていた神、とでも呼んで見ようと思った。




西麻布。渋谷からバスでEXシアター前で下車、道路を渡れば斜め右のギャラリー。多くの方々に見ていただきたい、貴重な作品空間。9/3まで。



écrit par SAWAROMA



2019年8月24日土曜日

香水瓶コレクション・CHIC /CAROLINA HERRERA(2002)



2002年デビュー。ファビアン・バロンによるボトルデザインは、マーク・ロスコ(抽象主義)とドナルド・ジャド(ミニマルアート)の現代アートにインスパイアされたものだそうです。(香りの専門誌『PARFUM No.123の記事より)。

Un parfum sorti en 2002. Le design de ce flacon par Fabian Baron a été inspiré de l'art contemporain par Mark Rothko et Donald Clarence Judd. ( d'un article  dans le numéro 123 dePARFUM 》, le magazine d'information sur les produits parfumés.)







随分時間が経ち、中身の液体自体の香りは変化しても、ボトルの存在感はそのまま。たとえ最後まで使い切ることができなくても、このボトルはずっと眺めて、飾って楽しみたい… CHIC は私にとって貴重な香水瓶コレクションの一つです。



香りの専門誌『PARFUM No.123 裏面の広告


あたかも貴重な美術品でもあるかのように、白の紙箱に二重に包まれたボトル。まずは直方体の白い箱を開けると、プラスティックの赤枠に包まれ香りの名前が記された二番目の箱。赤枠をほどくとハラリ。CHIC のボトルが現れます。


キャップ部分のくっきりとした赤。うっすらと滲むようなピンクが本体を縁取ります。液体が流れるたびにオーロラのような印象を感じました。厳選されたものだけが的確に整えられたら、あとは自由な想像を偶発的に楽しむ、大人の洗練。


香り自体も、軽やかでありながらどこかあたたかく、親しみやすいようで複雑な余韻。当時においては確かにボトルのイメージそのものでした。フレッシュなフローラル からヴァニラやムスクのぬくもりへと、さりげなく流れていく程の良さ。


その後そうした香調が世の中に溢れていくにつれ、特別感は薄れてしまいましたが、このボトルの素晴らしさは色褪せることはありません。変わってしまった香りを皮膚につけることはしませんが、時々ムエットに吹き付け、ミドルからベースの名残を楽しんでいます。



écrit par SAWAROMA




2019年8月21日水曜日

ベトナム珈琲からの回想



数年前の夏

とある街で頂いたベトナム料理。


生春巻き、

フォー、

ジャスミンライス。


芳醇なアジアの米の香りに包まれた、コリアンダー、唐辛子、その他みずみずしい食材。


最後に頂いたのはこちら。



ベトナム珈琲。専用のセットで深く濃く抽出した珈琲にはコンデンスミルク。氷たっぷりのガラスに注いで。デザート要らずの甘さはほろ苦さとともに。

思い浮かべるだけで残暑の疲れが癒される。

黒でも茶でもない、奥にしっかりと赤が見える珈琲色。無機質な白ではなく、ほのかに薔薇色が透けて見えるコンデンスミルク。一体となったときのクリーミィなベトナム珈琲の色と香り。


遠い昔、初めての海外一人旅でフランスに着いたとき、オルリー空港で

"Vous êtes vietnamienne ?"

(あなたはベトナム人ですか?)

ときかれた。あの年配のフランス人男性にとってアジアの人といえばベトナムの人を思い浮かべたのかもしれない。


初級フランス語講師をつとめて10年目になる。昨年の学生にはベトナム出身の女性がいて、彼女からいただいたインスタント・ベトナムコーヒー。どこか懐かしく深い味わいが楽しめる。これも甘くしていただいた方が一段と美味しいらしい。




フランスの影響を受けたベトナムの食文化。最近近所にベトナムパン、バインミーを使った美味しいサンドイッチのお店「FANSI PAN」(豪徳寺)も出来た。フォーも店内で食べられる。





ベトナムといえば、この映画。




『青いパパイヤの香り』(l'odeur de la papaye verte)・1993。夏目漱石の『草枕』を読むきっかけとなった映画でもあった。


écrit par SAWAROMA à Tokyo.




2019年8月18日日曜日

アール・デコの館にて 2 (椅子)・Interior Decorating in 1933 at 東京都庭園美術館





空間に見事に調和する椅子の存在感。背後の壁面や窓際のカーテンなどとともに優雅な一体感を醸し出している。(一階 大食堂)


Des scènes avec des chaises 

ou fauteuils impressionnants

 qui s'harmonisent avec l'espace

au Musée métropolitain des jardins de Tokyo.






Interior Decorating in 1933

1933年の室内装飾 

朝香宮邸をめぐる建築素材と人びと

720日(土)– 923日(月・祝)

https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/190720-0923_Interior.html


東京・白金の東京都庭園美術館は元朝香宮邸として知られ、主要な部屋はフランスの装飾美術家、アンリ・ラパンがデザインし、1929年から4年の歳月を費やして33年に竣工された建物である。


朝香宮夫妻は1925年、パリのアール・デコ博(現代装飾美術・産業美術国際博覧会)を観賞、感銘を受けられたという。アール・デコとは、植物の有機的な曲線が象徴的なアール・ヌーヴォー様式とは異なり、幾何学的なスタイルが特徴的である。当時の新しいアートの流れや、多様な表現から影響を受けたこの様式の造形は、家具や建築となり生活空間の中に現れていた。


1993年には東京都の有形文化財に、2015年には国の重要文化財に指定され、7年半をかけた改築と改修後20183月リニューアルオープン。年に一度のペースで本館の建築自体にテーマにした展覧会を行っている。参考までに関連記事をご紹介。

https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/20200


椅子は洋式空間の要であるとも常々思う。人にとって快適な座り心地である以前に、視覚的な空間イメージのベースとなっている。たとえば、下の写真のソファが別のものだったら?想像してみると面白い。




こちらは、椅子とテーブル上のティーセットが室内空間に絶妙に溶け込んでおり、目を留めた。


アンドレ・グルー(デザイン)、マリー・ローランサン(絵付)、アドルフ・シャノー(制作)Designed by André Groult, backrest painted by Marie Laurencin, made by Adolphe Chaneaux   制作年 Date : 1924

https://www.teien-art-museum.ne.jp/collection/tag/アール・デコ/




通常非公開の本館3階「ウィンターガーデン」にて。温室として設えられた空間。白と黒の市松模様の床、朝香宮が購入したというマルセル・ブロイヤーの椅子とのコントラストが印象的。


関連記事

アール・デコの館にて 1Interior Decorating in 1933 at 東京都庭園美術館

http://sawaroma.blogspot.com/2019/08/1interior-decorating-in-1933-at.html?m=0


écrit par SAWAROMA



2019年8月17日土曜日

優雅な涼感が嬉しい晩夏のフレグランス・Parfums recommandés en fin d'été au Japon




残暑厳しいこの時期に、涼やかな透明感が心地良い三つのフレグランスをご紹介します。


水辺に静かな波紋を描く睡蓮のように。ちょうど昨年の今頃に入手、愛用していました。

http://sawaroma.blogspot.com/2018/08/suiren-parfum-satori.html?m=0


パルファン サトリでは9/1にオープンアトリエが開催されます。素敵なフレグランスや香料に出会えるチャンス。

http://parfum-satori.com/blog/2019/07/----.html



潮風の囁き、太陽が映す波のゆらめき

https://www.latelierdesparfums.jp/un-air-de-bretagne-edp-spray-100ml




フランス各地の風景を香りで描く、レ ペイザージュ コレクション。来月9/11には、美しいピンク色の塩田や稲作でも有名なカマルグ地方へのオマージュとした新作ル シャン カマルグ オードパルファムが発売予定。

http://sawaroma.blogspot.com/2019/07/by-latelier-des-parfums.html?m=0



ティファニーカットのきらめきさながらに…繊細な光の反射を思わせます。ちょうど2年前の今頃、発表会でこの香りを纏い、笑顔になったことを回想。

http://sawaroma.blogspot.com/2017/08/blog-post_25.html?m=0




現在表参道で長期開催中のポップアップストアでは、ティファニーワールドをカジュアルに楽しめます。


ポップアップストアのエントランスにて。

https://www.tiffany.co.jp/jewelry-stores/cat-street/



écrit par SAWAROMA



2019年8月16日金曜日

柔らかな香りに癒されながら・時短かつプロ仕様のスキンケア/BEAUTILOUS




BEAUTILOUS、それは「簡単で時短かつプロ仕様のスキンケア」。ダブル洗顔不要のクレンジングプラスと、化粧水・美容液・乳液・クリーム・ゲル・パックの6役を果たすクリアスキンゲル。

ほのかに感じられるゼラニウムの香りにも癒されます。創業33年目の基礎化粧品会社、株式会社イービーエムより、2019年7月26日発売。

https://www.beautilous.com





At a presentation of new skin care cosmetics.  From new brand, BEAUTILOUS2 items released on July 26, 2019.

柔らかなピンク色と繊細な曲線が麗しい花々に囲まれた、ビューティラスの新製品発表会。表参道エルカフェにて。


発売日から実際に毎朝毎晩使用し始めて20日が過ぎました。人により皮膚との相性や感じ方はもちろん異なるとは思いますが、この猛暑の環境下、ひときわ皮膚が薄く部分的には乾燥しやすい私でも快適に続けられています。毛穴の汚れが溜まるようなことにはなりませんし、乾燥することもなく適度にしっとりとした状態を保てています。


何よりも有難いのは、2アイテムだけでスキンケアが出来てしまうことにより、薄くて敏感な顔面の皮膚への刺激が最小限で済むこと。香り方も違和感のないほのかさで、一瞬花のような柔らかさに包まれる感触に癒されています。この夏はクレンジング1瓶、クリアスキンゲル1個ともに最後迄使い切りたいと思います。


スキンケア商品には素晴らしいものが他にもたくさんあり、私の皮膚に合うものも複数種ありますから、年中同じものを使うのではなく、気候や体調やライフスタイルにより、時々変えています。スキンケアに時間をかけられる日のためのアイテムにもお気に入りの定番はあります。香りや感触が異なるだけでリフレッシュできますから。


少なくとも今夏のような気候の中で、比較的忙しいスケジュールをこなさなければならない時はこのビューティラスの2アイテムは頼りになりそうです。若い方から高齢の方まで、使用量の加減によって適用できる可能性を感じ、私と肌質の近い85才の母にもすすめてみたところです。


écrit par SAWAROMA



2019年8月15日木曜日

Sicily 2003 / Dolce & Gabbana ・夏の夕刻、特別な風と共に





夏の夕暮れどき

一瞬の乾いた風を受けながら

熱い空気の余韻を身体から逃す


その一瞬にこそ似合う

あの特別な香りを思い起こす

メロディアスに流れる

記憶に残る奥行き


Flacon de parfum sorti en 2003.  

Le contraste entre le jaune et le noir est impressionnant.



2003年発売のオリジナルボトルは

黄色に黒のコントラストの直方体

その佇まいだけで魅かれた


日本とは全く違う

地中海のシチリアの

眩しい太陽が写す陽射しの色と

背景の険しい大地を写す色


私にとっては

日常の香りではない

つかの間の旅そのもの


香りに親しみや日常を好む人には

受け入れ難いかもしれないが

私はフレグランスには

驚きと非日常性も求めたい


自分の中に眠る非日常を

見事に引き出し

ボディの温度とともに

見えないオーラを

特別な風が来るたびに描いてくれる


これは

そんなユニークな香りの一つとして

私の記憶に生きている


新しいボトルでリニューアルされた

シシリーの情報はこちら

https://www.dolcegabbana.jp/beauty/m/perfumes/exclusive-fragrance-blends/sicily/


écrit par SAWAROMA