2018年6月30日土曜日

淡いグリーンの八重咲き・Noble Lilly




ノーブルリリー。

Ce nom est Noble Lilly. 

C'est une variété qui est faite 

seulement dans la préfecture de Kochi du Japon.

日本の高知県でのみ作られている品種です。





花屋に並ぶ花の中で、その姿に目が止まりました。

コロンと丸みのある花びらが幾重にも。これは八重咲きですね。

外側から きらめく星のように淡い緑の筋がついた花びらが開いています。


これはなんと言う名前の花?

ノーブルリリー、ユリの一種と知り驚きました。

ユリ特有の強い香りはなく、花粉で汚れることもないそうです。


なんだかこの

白い星のような、

あるいは淡いグリーンの妖精の化身のような花と

共に週末を過ごしたくなり

早速飾って楽しんでいます。


中心のほうには細かな紫色の点々がちりばめられ

いっそうミステリアス。

調べてみると、突然変異で生まれたのだとか。


香りはうっすらと感じました。

数日後、外側の花びらが弱って萎れてきたので

取って集めてそっと鼻先へ。微かに清々しいグリーン調。


まだまだ楽しめそうです。



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.


2018年6月28日木曜日

CLEAN RESERVE 新作・acqua neroli が7月デビュー



Press preview of

CLEAN RESERVE  acqua neroli  eau de parfum 》, 

a new floral citrus fragrance 

comes out in July the 25th in Japan.


地中海のシトラスの風と青い海を思わせる、

シトラスとフローラルのコントラスト。

クリーン リザーブ アクアネロリ オードパルファム 

2018725日全国発売予定。新作発表会にて。




クリーン リザーブ(ラトリエデパルファム)

https://www.latelierdesparfums.jp/brands/clean


ベルガモット、マンダリン、シシリアンオレンジのみずみずしさ

ジャスミン、ネロリの清純な華やかさに ラヴェンダーが落ち着きを添えて

柔らかなサンダルウッド、ムスク、アンバーがまろやかな印象を。




皮膚にのせて漂う香りに  あたたかな太陽と海風のコントラストを想像。

蒸し暑い夏のさなかでも 自分の周りには優しい風がそよいでいるような。

穏やかな笑顔に似合う香りです。






クリーンリザーブは新発売のアクアネロリを含めて全10種。

調香師たちの特別なとっておきの「リザーブ」香料を使用したコレクション。

トップからラストまで印象が変わらない香りは、他のクリーン リザーブの香りと重ね付けする(レイヤリング)ことで 纏う人オリジナルの香りを試せます。




私は新作発表会の日、rain の湿った密やかさと sueded oud の洗練された深みを重ねて楽しみました。どの香りにもクリーンな透明感が感じられるのが素敵です。








CLEAN

http://www.cleanbeauty.com


World of CLEAN

http://cleanperfume.com/world-of-clean/


CLEAN -RESERVE-

http://www.cleanreserve.com



東京にて、sawaroma より。

…written by SAWAROMA at Tokyo.


2018年6月26日火曜日

『ブラッディ・ミルク』原題: 《PETIT PAYSAN》/フランス映画祭2018




映画への興味は兄の影響が大きいと思います。自分の好みよりも、6歳上の兄のセレクトで10代の私は週末になると様々な映画を鑑賞。そのうち一人で近隣他県の映画館にまで足を運ぶようになり、高校の機関誌に映画評を寄稿したこともありました。いつしか映画とは、ストーリーを追うものというよりも、自分の内側に潜む新しい疑問を発見する、とっておきの視聴覚体験となっていきます。





毎年6月後半に実施される、フランス映画祭。できるものならば全て鑑賞したいくらいですがそうもいかず、今回は唯一時間のとれた最終日に、この一作を選びました。


フランス映画祭2018 

http://unifrance.jp/festival/2018/

『ブラッディ・ミルク』

(原題: PETIT PAYSAN 2017

2017『カンヌ国際映画祭』監督週間で特別上映、2018セザール賞で、第1回作品賞、主演男優賞、助演女優賞の三冠に輝いた話題作。日本での公開は未定ですが、農業国フランスのみならず重要なテーマ。

http://unifrance.jp/festival/2018/films/68/





選んだ理由は、まず映画祭作品紹介ページでの本作品写真に牛と共に写るスワン・アルロー(ピエール役)の横側が複雑に真摯な表情を醸し出していたからです。牛をまもるためにどんなことでもするという彼の想いをこの人の表情で追いたくなったのでした。

映画館で展示されたポスターを一目見て、ピエールは、牛を家族同然に大切に思い生きていることが真っ直ぐに感じられます。牛の命も人の命も生き物としては同じ。本来同じなのです。生きるということはいつも死と隣合わせです。少ないセリフと共に、ピエールの繊細に変化する表情を追っていくだけでも胸に迫るものがありました。


「現実からは逃れられない、しかし生きていく」人の複雑な感情を想像し、これからの時代に生じ得る問題について思うことができた貴重な90分。かなうものならば日本での公開も望みます。




上映後、ユペール・シャルエル監督(写真左)とスワン・アルロー氏が登壇、質疑応答。

監督のご実家は酪農家でありご自身は継がなかったという背景を明かしつつ、こうした職業に従事する人達が直面している現実を、ドキュメンタリータッチ、サスペンス、コメディー等様々な要素を盛り込んで描いたとのこと。

アルロー氏は実際に酪農家で修行されたそうで身体つきからまさにPAYSAN(農民、ここでは酪農従事者)に成り切っていたとのこと。シャープな眼光にもかかわらず温かい感情を自然に表出出来る方。彼も監督も次回作が楽しみです。



東京にて、sawaroma より。


2018年6月24日日曜日

雨の午後、香るユリ、バラ、チョコレート。




夏至を過ぎた最初の土曜。

日本調香技術普及協会の講演会へ。

http://www.jspt.jp

演題は「花の香りの発散機構と多様性」。

講師は大久保直美先生(農業・食品産業技術総合研究機構-野菜花き研究部門)。

花が香る仕組みの解明を目的として様々な研究をされ、著書としては

「花の香りの秘密(フレグランスジャーナル社)」もあります。


花は種を繋ぐための生殖器官であり、おもに受粉を助ける虫を誘引するべく香り成分を発散させていることは知っていましたが、植物によりその方法(香り成分・発散時間帯)は実に多様。大久保先生のお話から、特に多様な香りのヴァリエーションを持つというチューリップは来春必ず生花で試したくなりました。バラのような香りがするという品種モンドルーナ、良い香りで有名な品種バレリーナなど


香り成分を合成する最初の材料が光合成による糖であることも改めて実感。切り花となってからも光に当て、水を適度に供給し、光合成できるように葉をつけておけば、香り成分は作り続けられ、すなわち香り続けるのです。温度が高すぎると呼吸に糖が使われてしまい、香り成分はあまり作られない適度な温度、光、水、空気(まさに環境要因)が香りに大きな影響を与えることになるわけです。


実際に生花の香りも体感、中でも印象に残った香りの花を分けていただきました。


イエローウィン

Yelloween(品種名)

澄んだ黄色から緑のグラデーションが綺麗。ユーカリプトール、リナロールも含むちょっと粋な香り。カサブランカほど濃厚ではないものの、まさにユリならではの香りを周囲に漂わせています。



シェドゥーブル(品種名)

chef-d'oeuvre でしょうか。フランス語で「傑作」という意味になりますがこの花弁が細かく密にたたまれている姿が愛らしく、香りがまた密やかなスパイシーさを感じさせるのです。アニス様とでもいいますか、どことなくオリエンタルな妖艶さを漂わせています。


………

さて、大きなイエローウィンとシェドゥーブルの花束を抱えて表参道を歩いていると、見慣れない白い外壁。お茶も頂けるチョコレートのお店。フランス直輸入の香り高いショコラ(ライムのガナッシュやフランボワーズが効いたサヴァジーヌ)を珈琲と共にいただきました。


白と青の静謐な空間。

青山246通り、ラ・ポルト青山の手前を右に入ってすぐ。

また立ち寄りたいと思います。

FABRICE GILLOTTE   http://www.fabrice-gillotte.jp




東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.


2018年6月22日金曜日

香りの専門誌『PARFUM』No.186(夏号)発刊




香りの専門誌『PARFUM』(No.186)夏号発刊です。

1972年創刊『PARFUM 』は、香粧品文化の情報誌。

http://parfum-specialist.com

編集長は、香水評論家の平田幸子氏。

私も編集メンバーの一人です。

174号からは電子本も発行。


La dernière édition dePARFUM》(Numéro 186).

C'est le magazine d'information sur le culture des produits parfumés,

sa première publication en 1972.

La rédactrice en chef est Madame Sachiko HIRATA qui est critique de parfum.

Moi, je suis une des rédacteurs de ce magazine.

À partir de N°174, son E-book a été publié aussi.






今号より パリ在住調香師の新間美也さん

http://miyashinma.fr/jp/index.html

による新連載「香水・パリ・エレガンス」がスタートいたしました。


De cette dernière édition, une nouvelle série a commencé,

Parfum · Paris · Eléganceécrit par Miya Shinma, 

Parfumeur vivant à Paris. 




「芸術と香水122」では

サントリー美術館でのガラスの展覧会をご紹介しています。

https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2018_2/






映画評論家の橋本光恵さんによる連載「香り立つ女優」、今回はキム・ノヴァク。

ヒッチコック監督の『めまい』で忘れ難い雰囲気を私の記憶にも残した女優です。

特集『VACATION 夏を遊ぶ!』では7つの香水が紹介されています。

その一つ、オーデ ジバンシイ オーデトワレは

日本では71日に全国発売されますが

まさしく美しい夏時間を彩る清々しい香りといえるでしょう。




香りの専門誌『PARFUM』は 定期(1年毎)講読制の季刊誌です。

全国の読者に年4回お届けしています。詳しくはこちらをご覧ください。

http://parfum-specialist.com/regular/




東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.



2018年6月20日水曜日

Diorも魅かれた輝きの器・『ぎやまん陶』に7月新色デビュー




光を集める見事な一連の曲線。

それは開いた花さながらに。

初めてこの『ぎやまん陶』を見たときは

思わず立ち止まりしばらく眺めてしまいました。


Un groupe de courbes étonnantes qui rassemble la lumière. 

Cela ressemble à une fleur ouverte.

Quand j'ai vu Guiyaman-Tōpour la première fois, 

je me suis arrêté et je l'ai regardé pendant un moment.







「ぎやまん」とは江戸時代から明治初めにかけて用いられた外来語で「ガラス」を意味します。1921年(大正10年)岐阜県土岐市に創業のカネコ小兵製陶所が試作の末2008年に発売した『ぎやまん陶』。ガラスのような透明感のある輝きと漆器のような深みを持つ風合いを合わせ持っています。オリジナルの釉薬、端正な放射状の線を持つ菊花の形。どの器を眺めても調和のとれた美しさを感じさせる背景には、絶妙な土と炎や釉薬の加減はもちろん、型職人が様々な器の大きさや形状によって描く線の数も変えているという緻密さも貢献しているのでしょう。


『ぎやまん陶』

http://www.ko-hyo.com/giyaman.html

株式会社カネコ小兵製陶所

http://www.ko-hyo.com





ドイツでの見本市で、ぎやまん陶(茄子紺ブルー)の器がフランス「クリスチャン・ディオール」バイヤーの目に留まります。2010年より裏にDiorのロゴが入ったぎやまん陶の器はディオールパリ本店のみでのお取り扱いとなり、ミシュラン二つ星獲得レストラン敏腕シェフ、ジャン=フランソワ・ピエージュ氏との運命の出逢いをもたらすのです。彼曰く、15年考え続けてきたデザートのレシピがこのぎやまん陶のブルーの皿で完成したとのこと。


海を渡ったぎやまん陶~Paris編~

http://www.ko-hyo.com/store/versailles








新色として71日より発売されるのは、無駄を削ぎ落とした水墨画のような風合いをもつ凛とした『ぎやまん陶』"墨ブラック"。その透明感がもたらす独特の濃淡が魅力的です。

http://www.ko-hyo.com/store/giyaman-sumi



昨日 新色発表会の取材にうかがい、伊藤社長から直接これまでのヒストリーを拝聴、海を渡りこの器の美しさが伝わったことを嬉しく感じました。確かに料理は器ひとつでかわります。美しいものを眺めるとそれだけでも気分は高まりますが、ぎやまん陶は食洗機でも洗えるというモダンな機能も合わせ持っています。”Art de Vivre”(暮らしの芸術) はフランス人だけのものではありません。早速私も知人へのギフトの候補にしたくなりました。



東京にて、sawaroma より。


2018年6月19日火曜日

予想外の未知へ・AU HASARD / LOUIS VUITTON




「オーアザール」(無作為に)。言い換えれば「予想外の目的地」。

かつてこのような香りを感じたことはない。

https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/stories/les-parfums-homme-louis-vuitton#au-hasard/details


Au hasard”, autrement dit, Une destination imprévue.

Je n'ai jamais ressenti de parfum comme celui-ci avant.

AU HASARD / LOUIS VUITTON .

https://fr.louisvuitton.com/fra-fr/produits/au-hasard-nvprod1030145v






ウッディとか、スパイシーとか。そのような概念を超えている。より抽象化が洗練されている。余計な要素も無い。安心できる程良い柔らかさ、心地よい弾み、優雅な温もり。纏うと極上のソファに身を横たえているかのような感触。ジェンダーにこだわる必要は無いが、様々な経験を重ねて静かにエレガンスを漂わせる、大人の男性のオーラも想像させる。


公式サイトの説明を読めばサンダルウッドやカルダモンと素材名が見える。だが素材感などこのフレグランスでは完全に超越されている。背景に、選ばれた素材を革新的技術で磨き上げた秘密があるに違いない未だかつてサンダルウッドを このような香りで感じたことはない。素材の多面性を驚きとともに感じさせてくれる、アーティフィシャルな傑作。



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自由な冒険の旅へ・5 PARFUMS POUR HOMME LOUIS VUITTON

2018.6.3   sawaroma 

http://sawaroma.blogspot.com/2018/06/5-parfums-pour-homme-louis-vuitton.html



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.


2018年6月17日日曜日

トゥルーラヴェンダーの恵み・Le Château Du Bois




目元とともに デリケートな唇は 体調を反映してくすんだりカサついたりしがちです。口紅を塗る前に毎日色と表面の柔らかさをチェック。そして日々疲れを溜めがちな首、肩、脚の筋肉も毎晩ケアしたいところ。本格的な夏に向けて 二つのプロダクトをご紹介します。







ラヴェンダーが優しく香るリップクリーム。

昨夜は唇にそっと塗って熟睡しました。

翌朝、ピンクの柔らかな唇に嬉しくなります。


J'ai soigné mes lèvres la nuit dernière.

La douceur de la lavande parfumées… 

après avoir bien dormi,

 je trouve mes lèvres roses et douces.

ケアリップスティック4g

http://www.lcdb.jp/?pid=111378082






リフレッシュジェル。清々しく香るラヴェンダー。

心地よい清涼感首、背中、そして疲れた脚の

筋肉の緊張を和らげてくれます。


Gel Tonique Rafraîchissant.

Son parfum de lavande fraîche.

Un agréable sentiment de fraîcheur …

pour soulager les tensions musculaires du cou , du dos 

et de jambes fatiguées.

リフレッシュジェル75mL

http://www.lcdb.jp/?pid=105594030



1890年以来約130年。5世代にわたり トゥルーラヴェンダー(Lavandula angustifolia)を南仏・プロヴァンスの標高1100mの山頂広がる自社農園(東京ドーム75個分)で種から大切に栽培、収穫・蒸留された精油を活かし続けているブランドを知りました。その名はシャトー・デュ・ボワ(Le Château Du Bois)。フランス政府認定、最高品質のオーガニック認証を長年取得されています。


凛とした清涼感と繊細なフローラル感。希釈されていない精油原液そのままですら柔らかな余韻を感じさせる魅力。フランスで130年間大切にされてきた理由の一つかもしれません。2015年より 日本でもその魅力的なトゥルーラヴェンダーを活かしたプロダクツを入手できるようになっています。


シャトーデュボワ(日本語公式サイト)

http://www.lcdb.jp

Le Château Du Bois(フランス本国公式サイト)

http://www.lechateaudubois.com/fr/accueil



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.


2018年6月13日水曜日

白のボトル、夏のそよ風。~ LUSH PALM / Antica Farmacista ~



白のボトル。夏のそよ風。

2018年夏季限定ルームフレグランス

LUSH PALM」アンティカ ファルマシスタから。

http://www.anticafarmacista.jp

日本では710日発売です。


Une bouteille blanche. Une brise d'été.

Cest un parfum d'ambiance qui sappelle LUSH PALM》,

limité à l'été 2018 par Antica Farmacista.

https://www.anticafarmacista.com

Au Japon, il sortira le 10 juillet 2018.










グリーンフローラルのうっとりするような香り

海からのそよ風が運ぶ 

青々としたヤシの葉やバナナリーフの匂い

甘美なタヒチアンガーデニアの香り

一瞬感じるだけで心地よい夏の木陰をイメージします。


Un parfum floral vert enivrant...

lodeur verte fraîche de feuilles de palmier ou de bananier, 

et la senteur douce de gardénia tahitienne transmites

par la brise de la mer…

jimagine une ombre de larbre confortable en un instant.






↑アンティカ ファルマシスタ 日本公式サイトページより

http://www.anticafarmacista.jp/?mode=f17




情報提供

株式会社 大同

http://www.daido-corp.co.jp



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.