『パリの調香師 しあわせの香りを探して』。
試写会にて鑑賞。日本では来年1月公開予定です。
https://parfums-movie.com/
…ほんの少しの新しい要素が加わるだけで、香りも人生も生まれ変わる…出逢いという化学反応。まずはそんな感想に暫し浸り、徐々にポジティブな気持ちに包まれました。
À l’avant première de
《Les Parfums / réalisé par Grégory Magne》.
Il sortira au Japon en janvier 2021.
“Avec juste quelques nouveaux éléments, le parfum et la vie aussi renaîtront...”
Tout d'abord, j'ai été plongé dans une telle impression pendant un moment, puis j'ai été progressivement enveloppé d'un sentiment positif.
香水が好きな人にはもちろんのこと、自分の人生はこんなものかなと漠然と感じつつもちょっと立ち止まって見方を変えたい、という人にもお勧めの作品です。
この物語の登場人物も、それぞれの人生のターニングポイントを迎えるタイミングで出逢い、まさに、立ち止まるのです。
現実の世の中もまさにそんなタイミングではないでしょうか。2020年が暮れようとしている今、昨年の今頃とは違う自分を見出している人はきっと多いはず。誰にとっても忘れることのできない事件が起きたからです。
さて、本作の原題は《Les Parfums 》。
フランス語では、数えられる名詞の総称には定冠詞複数形のles がつきますから、このタイトルから、様々な香水、香料、香りを想像させる物語であろうと期待できました。
『パリの調香師 しあわせの香りを探して』
という邦題はそんなニュアンスを絶妙に匂わせていますし、邦題に添えられた一行、
「人生を豊かにする調合は一つじゃない」
は、映画鑑賞後に改めて心に響きます。香りの調合も、人と人との組み合わせにも様々な可能性があっても良いのだと。
調香師を演じたエマニュエル・ドゥヴォスについて、私的な感想を最後に記しておきます。
遠くを見つめているような、その神秘的な眼差しは言葉よりも多くを語っています。繊細で柔らかな知性の中にどことなく無垢な可愛らしさを秘めた独特の魅力を持つ彼女には、調香師アンヌ・ヴァルベルグ役もぴったりでした。
今回の作品の中では、場面ごとの彼女の心情をよく表現した衣装にも感心。パリの風景にもよく溶け込んでいます。
…écrit par 《SAWAROMA》