2017年4月28日金曜日

香水ストーリー短編集/ 『私が好きなあなたの匂い』 長谷部 千彩 著 を読む


C'est un collection dhistoires courtes écrit en japonais. Dans toutes les histoires, l'héroïne a la mémoire du parfum.



『私が好きなあなたの匂い』

  長谷部 千彩 

  河出書房新社

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309025605/


36の香水ストーリー短編集。

かつて香りとともに 

一瞬で想像した物語、

実際に体験した記憶と重ねて読むと

いっそう味わい深いです。


表紙の装丁とタイトルに魅かれ

発売(4/27)と同時に入手。

淡い薔薇色の本体を開いて1時間。


日本語ならではのリズム。

固有名詞の提示が無いからこそ

引き立つ香りのイメージ。

主語は誰なのかを

いつ、どこでの感情なのかを

自由に想像できる物語。


香りの記憶と共に

繊細な時間の流れを

愛おしく思い起こせるでしょう。


東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.


2017年4月26日水曜日

『デザインの次に来るもの』安西 洋之・八重樫 文 著 を読む



『デザインの次に来るもの』安西 洋之・八重樫

株式会社クロスメディア・パブリッシング

http://book.impress.co.jp/partner/items/001801.shtml



25日入手、日付を越えないうちに一気に最後まで読んでしまいました。

帯は外したほうがこの本の本質がじんわりと感じられます。


単刀直入なタイトル。

デザインは目的ではなく手段、さあその先に何を?

私自身のこれまでの仕事に対する姿勢の中で問い続けてきたテーマにも重なる内容を想像し、読みすすめるうちにその期待に沿ったものと確信できました。また何度も読み返すことになるでしょう。


私自身は「デザイナー」と呼ばれてはいません。ですが「デザイン」を仕事のプロセスの中で行い、分野によっては専門のデザイナーとコラボレーションすることもあります。

こうした流れの発端は大学卒業後初めて就職したデザインコンサルティング会社での体験が大きいのかもしれません。仕事に携われば携わるほど、生きていけばいくほど、様々な疑問にぶつかります。立ててしまった問いを探求し続ける時間が流れました。いつしかその行為自体が日々の私の重要な仕事となっています。


著者のお一人である安西氏とは、2010年にローカリゼーションのセミナーで数回お会いし、イタリア在住ビジネスプランナーとしての問題意識や視点に触れさせていただきました。今回の本では膨大な取材をもとに、語りかけるように簡潔な文章を綴られています。

もうお一人の八重樫氏は、イタリアのロベルト・ベルガンティ著『デザイン・ドリブン・イノベーション』監訳者であり、その信念に基づく探求の成果を伝えたいという思いが最後の「おわりに」の文章にも込められています。


お二人による渾身の一冊に感謝を込めて、一読直後の感触を記しました。

気がつけば日付は変わり、本日は新月を迎える日。

東京にて sawaromaより。

2017年4月24日月曜日

まるいフラコンの香りたち・ 3 flacons sphériques de parfum dans mon cœur



球形のフラコン(香水瓶)は

それ自体が美術品のようです。

Le flacon sphérique, c' est comme œuvre de lart .



まずはこちら。2002年発売の『プレゼンス デュンファム モンブラン』。

一本綺麗に使いきりました。マンダリンとペッパーのトップノートにシクラメンや蘭のハートノート、ラストはサンダルウッド、パチュリ、ヴァニラフラワー、今となっては希少なローズウッド。


写真中の雑誌は 
香りの専門誌『 PARFUM』

Jai vidé une bouteille de ce parfum, 

PRESENCE D'UNE FEMME / MONT BLANCqui a été lancé en 2002.

Les notes de tête sont Mandarine et Poivre; 

les notes de coeur sont Cyclamen et Orchidée; 

les notes de fond sont Acajou, Bois de santal, Patchouli, 

Fleur de vanille et Palissandre du Brésil.


Présence d'une femme Montblanc for woman/ FRAGRANTICA 

https://www.fragrantica.com/perfume/Montblanc/Pr-sence-d-une-femme-831.html




早春の新月の日、使い始めたこちらは

2010年発売の『オー・クレール・ デ・メルヴェイユ エルメス』。

洗練されたウッディノートとあたたかみのあるアンバー。



Au début du printemps, le jour de la nouvelle lune, 

jai commencé à utiliser ce parfum, 

EAU CLAIRE DES MERVEILLES / HERMÈSqui a été lancé en 2010.

Le parfum a été composé de notes boisées sophistiqués et dambre chaud. 


Eau Claire des Merveilles Hermes for women / FRAGRANTICA

https://www.fragrantica.com/perfume/Hermes/Eau-Claire-des-Merveilles-9583.html




桜の季節から初夏にかけて

太陽の眩しさを感じ始める頃、時々用いるこちらは

2015年発売の『ブルガリ アクア ディヴィーナ』。

ソルティベルガモットとジンジャーのトップノート、

マグノリアとマルメロのハートノート、

ドライダウンはアンバー、蜜蝋。



De la saison des cerisiers en fleurs jusq'au début de lété, 

quand je commence à sentir la lumière éblouissante du soleil, 

jai utilisé parfois ce parfum,

Aqva Divina / Bvlgariqui a été lancé en 2015.

Les notes de tête sont Bergamote, Sel et Gingembre;

les notes de coeur sont Magnolia et Coing; 

les notes de fond sont Notes boisées, Ambre et Cire d'abeille.


Aqva Divina Bvlgari for women / FRAGRANTICA

https://www.fragrantica.com/perfume/Bvlgari/Aqva-Divina-29442.html




まるい形は 

てのひらに触れた感覚が

ひときわ記憶に残ります。

月のように。

太陽のように。

花のように。

見えないジュエリーのように心に華を映してくれた香りたち。




東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.


フレグランス, 形,



2017年4月21日金曜日

相反要素の共存に魅かれて・ EVA/SANTA MARIA NOVELLA


相反する要素が共存するこの香り。

魅力的です。

エヴァ。旧約聖書によれば最初の

女性の名前。


Ce parfum a des éléments

contradictoires en même temps,

c'est séduisant pour moi.

Eva. C'est le nom de la première dame , selon lancien testament.



爽やかな清潔感の奥に深い神秘性。

軽やかと思いきや濃密な余韻。

笑顔と憂い、光と陰。


自分の存在から自分を離したいとき。

気分を遥か遠くに飛ばしたいとき。

自分の中の女性を自分の中の男性が

優しくまもりたいときに。

あるいは

人間として強くありたいと願うとき。



メンズフレグランス、と評する人もいらっしゃるようですが

人間であればどなたでも。

男性であろうと女性であろうとも。

静かに強く淡々と生きる心があるならば。



EVASANTA MARIA NOVELLA

(日本語表記)

http://www.santamarianovella.jp/4prodotti/view_new.php?cat=1&id=38&num=36



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.




2017年4月18日火曜日

ディルとオレガノ・Aneth et Origan



2種のハーブを育ててみることにしました。

Jai décidé dessayer de cultiver deux sortes dherbes.


ディル/AnethDill 

Anethum graveolens


葉はサラダ、魚、肉、ソースや

冷たいスープの香り付けに使用されています。

Les feuilles sont employées pour aromatiser  les salades, les poissons, les viandes, les sauces ou les soupes froides.



オレガノ/Origan Oregano

(Origanum vulgare )


イタリア料理の煮込み、トマト料理、

ピザなどにもよく用いられます。

Les feuilles sont utilisées souvent dItalie braisé plats, 

plats de tomates et des pizzas.



ディルは、その繊細な葉のかたちとすっきりとした香りの中にほろ苦さ

と甘みを感じさせる緑のアクセント。セリ科の植物。

オレガノは、スイートマージョラムにも似た卵型のちいさな葉が

かわいらしい毛をふさふささせているのが魅力的。

肉や野菜の煮込みに洗練された後味を求め、私は主にドライの状態で

料理に使っていました。ハーブ専門家の諏訪晴美さんによるとこれは

『万能の隠し味』。

別名ワールドマジョラム。シソ科の植物。

花をつけるのが楽しみです。


東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.


2017年4月14日金曜日

Recueil de recettes belles・ 『もっと暮らしに 毎日のハーブ 使いこなしレ ッスン』/諏訪晴美 監修



ハーバルセラピスト、デザイナーの

諏訪晴美さん

https://www.yukiyanagi.com/about

による著書の出版記念パーティーに昨夜出席してまいりました。

Hier, jai assisté à la soirée de lancement du livre. 

Auteur du livre est Harumi Suwa, thérapeute par des herbes, designer . 


『もっと暮らしに 

   毎日のハーブ 

   使いこなしレッスン』

/諏訪晴美 監修/メイツ出版株式会社

http://www.mates-publishing.co.jp/archives/21373

眺めの良いレシピ集です。



Herbes tous les jours

Recueil de recettes

pour utiliser plus des herbes 

dans la vie quotidienne ~》

par Harumi Suwa

MATES Publishing Co., Ltd.

C'est un recueil de recettes belles.



日々の生活をハーブを使った料理で潤わせながら、その魅力を探求された諏訪さん。

2人のお子様とともに植物の恵みを大切に活かし伝える、丁寧なお仕事を続けられています。

今回の本は、どのページを開いても、作ってみたくなるような手軽さはもちろん

味や香りを実際に体感したくなるヴィジュアルが瞬時に伝わってきます。



料理に活用できる23のトピックス収録のCHAPTER 1



tea timeに合う9のトピックス収録のCHAPTER 2


香りを生活空間の中で楽しめるクラフトレシピ収録のCHAPTER 3



かつてフレグランス愛好者の私が香り素材の探求に没頭する中でハーブと出会い、アロマテラピーを学び、その普及活動の中で必ず本物のハーブを使った体験を盛り込んでいたことを改めて回想しています。今も日常的にローズマリーやタイム、ミントを活用する日々ですが、この本で一層楽しみたいとおもいますし、ハーブそのものを育てる喜びも増えそうです。



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.


2017年4月12日水曜日

『ロシュフォールの恋人たち』と『シェルブールの雨傘』 /《Les Demoiselles de Rochefort》et《Les parapluies de Cherbourg 》


『ロシュフォールの恋人たち』と『シェルブールの雨傘』。

これら2作品を初めて映画館で鑑賞。

ロケーション、衣装、色の使い方そして感情が表現された音楽とダンス。

共に忘れられない映画となりました。

 2作は『ラ・ラ・ランド』の監督に大きな影響を与えたといわれています。


2 films que j'ai vu dans une salle de cinéma pour la première fois ;

Les Demoiselles de RochefortetLes parapluies de Cherbourg .

 Lemplacement, les costumes, lutilisation de la couleur.…et puis, 

la musique et la dance exprimé des émotions . 

Dans ma mémoire ce sont ensemble, mémorables.

On dit que ces deux œuvres ont exercé une grande influence 

sur le réalisateur du film « LA LA LAND » .


特集: LA LA LANDに恋して

ユジク阿佐ヶ谷



香りの専門誌『PARFUM』では 映画評論家の橋本光恵さんが『香り立つ女優』を連載されています。

175号ではカトリーヌ・ドヌーヴ、そして最新号ではフランソワーズ・ドルレアックが紹介。彼女たちが双子の姉妹として登場する唯一の作品が『ロシュフォールの恋人たち』です。


香りの専門誌 『PARFUM 』No.175より


香りの専門誌『PARFUM』No.181より


Sur le magazine trimestriel;《PARFUM》,

Mitsue Hashimoto qui est critique de cinéma ècrit l'article ;« Actrice parfumé ».  

Sur le numéro 175 de ce magazine , Catherine Deneuve a été introduite 

et sur la dernière édition (numéro 181), Françoise Dorléac. 

Les Demoiselles de Rocheforest film unique 

qu'on peut voir Catherine et Françoise comme sœurs jumelles.



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.



2017年4月9日日曜日

『ヨーロピアンモード〜 特集 黒のドレス〜』より・ 《Cabochard》 et 《 Ivoire》dans ma mémoire.


黒のドレスはシルエット、布地の質感、人の肌を際立たせる。

La robe noire met en évidence sa silhouette, sa texture du tissu

et la couleur de la peau.


ヨーロピアンモード~ 特集 黒のドレス~ /文化学園服飾博物館

http://museum.bunka.ac.jp/exhibition/

EUROPEAN MODE~Littre black dress~/Bunka Gakuen Costume Museum



この展覧会で特に2着のドレスに魅かれた私は同時に2種の香水を思い起こした。

グレのカボシャール、ピエール バルマンのイヴォワール。

Dans cette exposition, jai été attirée par deux robes noires . 

Dans le même temps, je me suis souvenue de deux  parfums ;  

CABOCHARD / GRÈS et IVOIRE / PIERRE BALMAIN.


香りの専門誌『PARFUM101号より


『香水の本』/新潮文庫より


2種ともに、かつて同時期に愛用した香りだった。

彫刻的に流れる端正なシルエット。

人間の曲線の繊細さを映し出すライン。

弱いとわかっているからこそ強くありたいと思う意志。

あの懐かしい香りに重なる。


東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.



2017年4月7日金曜日

『The Sensual Sound 〜おもむくままに〜 Piano /山下有子 Bansuri/ gumi』 を 聴く


昨夜、幻想的な時間を堪能。

gumiさん演奏によるバンスリと山下有子さん演奏のピアノ、

このデュオコンサートを聴きにキーストンクラブ東京へ。



Hier soir, j'ai un moment fantastique.

Bansuri (joué par gumi ) et piano (joué par Ariko Yamashita ),

je suis allée au concert en duo .  À KEYSTONE CLUB TOKYO.



The Sensual Sound ~おもむくままに~ Piano /山下有子  Bansuri/ gumi

http://www.keystoneclubtokyo.com/html/modules/eguide/event.php?eid=268



時には少し湿り気を含む風のように。

あるいは、かすかな炎の揺らめきのように。その音はBansuri (竹で作られた横笛。北インドの伝統音楽で用いられる。)から。

流れる水、きらめく光、舞い踊る花びらのように。こちらはピアノの音。

この二つの楽器による完全な即興演奏。



Le son du Bansuri, c'était comme du vent qui parfois y compris un peu humideou comme une flamme oscillant. Bansuri est une  flûte traversière en bambouutilisé dans la musique traditionnelle du Nord de lInde. 

Comme de leau coulante, des lumières clignotantes, ou des pétales dansants. Voici le son du piano. 

Une improvisation complète par ces deux instruments. 



山下有子さんとは約3年ぶりの再会。

変わらずたおやかでお元気でいらっしゃいました。gumiさんとのデュオアルバムに素敵なサインをありがとうございます。

ピュアな空気や水の流れを感じたくなったら目を閉じてこのCDを聴きたいと思います。



六本木のキーストンクラブ東京も

非日常感あふれるお気に入りの場所になりそうです。





参考情報 Informations de référence


山下有子(Arico/ Official Website

http://www.soho-japan.co.jp/arico/


『心動く時を奏でるピアノ・L'album Restaurant de Peter pour deux personnes》』

http://sawaroma.blogspot.jp/2014/12/l-restaurant-de-peter-pour-deux.html


gumi /  Official Website

http://www.gumi-bansuri.com

 

ariko& gumi

https://www.arico-gumi.com


キーストンクラブ東京

http://www.keystoneclubtokyo.com/html/



東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo.