前回の私の記事で
同じ香りがボトルの色が違うことにより
私の興味の持ち方が違っていたことを発見。
見えているものだけでヒトはものを見ないし
見えているものと共にヒトは香りを感じる。
そんなことを考えていた折り…
タイムリーに発見した記事が実に興味深い。
Fragrances and Cultures
Twin Perceptions: Color and Scent, Part One: The Scarlet Trumpet
06/15/13 16:21:10
By: John Biebel
この記事の筆者、John Biebel さんは画家、音楽家、作家、そしてソフトウェアデサイナーである。かつて学校で美術を学んだ彼は現在、匂いに関する科学を学ぶ学生であり、ヒトと香りの化学との関係に特別な関心を持っていとのこと。
彼と同じ興味を日々抱く私は
彼の記事を全文一気に読んでしまった。
五感を有機的に働かせて様々な表現を試みている彼のような人物ゆえのまっとうな問題意識であると思うし、改めて、規制概念を捨ててものを見る、聴く…の重要性を感じる。
色というものひとつ挙げてみても
誰もが同じように見ることは決してない、そう思う。
まず、ヒトによって蓄積してきた記憶が違う。たとえば大好きなヒトがいつも身につけていた色は好印象として記憶に刻まれている。…a
そして、その色についてこれは何の色だとかどういう意味があるのだとか薀蓄を教え込まれ、画一的な知識をインプットしたとする。…b
さらに。ヒトは生き物であるから、一時として同じ状態ではない。体調の良いときもあればそうでないときもある。体調が異なれば気分も違い、その時どきの五感(視覚・聴覚…)の複合的な感じ方に影響する。…c
以上a,b,cのファクターが複雑に反応しあって
「どう感じるか」
という解がはじき出されるのではないか。
そしてこれは、
香りの感じ方についても言えると考える。
毎週、自然科学の講義で約50人の学生にさまざまな香りを
まずはその実体を知らせずに提示し印象を記録してもらっている。
そのレポートに記される内容は…
いくつかの傾向はあるものの
まさに50人50様である。
日本のほとんど同じような地域で生まれ育ったヒトたちですら
こういう状態である。ましてや違う文化圏では?
他人が自分と同じ感じ方などするわけはない、
という前提から
物事を考えたほうが良いことは明白。
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