2013年4月14日日曜日

『フレグランス香調トレンドセミナー2013春』(日本調香技術普及協会)受講録

日本調香技術普及協会 主催の『フレグランス香調トレンドセミナー2013春』を受講しました。

最新フレグランスを休憩を挟んで8種、調香師の方々の解説をききながら、特徴的に使用された香料とともに鑑賞。
8種の選択ポイントやトレンドについては、香水のマーケティングにおける専門家の方にお話いただきました。

フレグランス愛好者である一般の方々にはもちろん
香りの分野に様々な立場でお仕事に関わっている方々にも
非常に興味深い内容になっていると思います。

たとえば私は
毎年大学で担当する講義の中でも
最新フレグランスを紹介、解説する機会をつくっていますが
そのときの選択基準やフレグランスの評価の仕方についての
考え方の違いを知ることができ、視野が拡がっています。

さて、今回の8種から4種をとりあげて
改めて周辺情報とともに感想をメモしておこうと思います。

ローズガーデンズ モーニングローズ/ニコライ・バーグマン
私の第一印象は「洗いたての髪、初夏の風」。
これは多分に私がバラの香りでつくられたシャンプーを愛用している日常の記憶から感じてしまったことかもしれませんが、最初の印象はバラというよりもひんやりとしたフローラルグリーン。時間がたつと徐々にやわらかなバラの香りが上品に立ってきます。清潔感のあるエレガンスを大切に思う方にお勧めです。

アクア ユニヴェルサリス/メゾン フランシス・クルジャン
まさに普遍的、万能に使えそうな清潔感の象徴とでもいえそうな
上品な爽やかさ。男女関係なく使えるでしょう。
昨夏に書いた記事 ブランド名は調香師名…フランシス・クルジャンを思い起こしました。

マドリー/ケンゾー
香りを聞いた瞬間にラテン音楽の熱いリズムが響くような印象。
果実、花々とシダーの情熱的な旋律が特徴的であり、一度感じると忘れられなくなりそうで、これは好みが分かれるかもしれませんね。
ちなみに私はコチラの記事で書いていたように、この香りにはまずボトルも含めてその視覚表現に魅かれていたのですが、ボトルデザインは、“ルールは不要”という独特のモットー持つイギリスのインダストリアルデザイナー、ロン・アラッドによるものでした。

マドリーは、日本ではピンクのボトルが販売されていますが、ヨーロッパ限定でパープルのボトルのフローラルオリエンタルの香りが販売されているそうです。調べてみたところコチラの香りのようです。

そして、ジュール ドゥ エルメス。
私の第一印象は「静かでエレガント、微細な美の光」。
実際に気に入って入手された方が書かれたと思われる記事を見つけました。
家庭画報.com 読者ブログ 2013,1,27

ブランドの表現、
クリエイターの表現、
そのクリエイションはたくさんあり、それぞれに美があるのでしょう。
それらが、感受する人の記憶の奥に眠る美と激しく共鳴するかどうか。
なかなか難しいながらも、興味のつきない世界です。

0 件のコメント:

コメントを投稿