2019年8月18日日曜日

アール・デコの館にて 2 (椅子)・Interior Decorating in 1933 at 東京都庭園美術館





空間に見事に調和する椅子の存在感。背後の壁面や窓際のカーテンなどとともに優雅な一体感を醸し出している。(一階 大食堂)


Des scènes avec des chaises 

ou fauteuils impressionnants

 qui s'harmonisent avec l'espace

au Musée métropolitain des jardins de Tokyo.






Interior Decorating in 1933

1933年の室内装飾 

朝香宮邸をめぐる建築素材と人びと

720日(土)– 923日(月・祝)

https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/190720-0923_Interior.html


東京・白金の東京都庭園美術館は元朝香宮邸として知られ、主要な部屋はフランスの装飾美術家、アンリ・ラパンがデザインし、1929年から4年の歳月を費やして33年に竣工された建物である。


朝香宮夫妻は1925年、パリのアール・デコ博(現代装飾美術・産業美術国際博覧会)を観賞、感銘を受けられたという。アール・デコとは、植物の有機的な曲線が象徴的なアール・ヌーヴォー様式とは異なり、幾何学的なスタイルが特徴的である。当時の新しいアートの流れや、多様な表現から影響を受けたこの様式の造形は、家具や建築となり生活空間の中に現れていた。


1993年には東京都の有形文化財に、2015年には国の重要文化財に指定され、7年半をかけた改築と改修後20183月リニューアルオープン。年に一度のペースで本館の建築自体にテーマにした展覧会を行っている。参考までに関連記事をご紹介。

https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/20200


椅子は洋式空間の要であるとも常々思う。人にとって快適な座り心地である以前に、視覚的な空間イメージのベースとなっている。たとえば、下の写真のソファが別のものだったら?想像してみると面白い。




こちらは、椅子とテーブル上のティーセットが室内空間に絶妙に溶け込んでおり、目を留めた。


アンドレ・グルー(デザイン)、マリー・ローランサン(絵付)、アドルフ・シャノー(制作)Designed by André Groult, backrest painted by Marie Laurencin, made by Adolphe Chaneaux   制作年 Date : 1924

https://www.teien-art-museum.ne.jp/collection/tag/アール・デコ/




通常非公開の本館3階「ウィンターガーデン」にて。温室として設えられた空間。白と黒の市松模様の床、朝香宮が購入したというマルセル・ブロイヤーの椅子とのコントラストが印象的。


関連記事

アール・デコの館にて 1Interior Decorating in 1933 at 東京都庭園美術館

http://sawaroma.blogspot.com/2019/08/1interior-decorating-in-1933-at.html?m=0


écrit par SAWAROMA



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