2018年9月1日土曜日

《PERFUMES THE GUIDE 2018 》by LUCA TURIN & TANIA SANCHEZ



世界の香水を5つの★により

評価する香水ガイドの最新版。

2018/6/26 英語版発刊)

https://www.amazon.co.jp/Perfumes-Guide-2018-English-Turin-ebook/dp/B07F2LWTZJ/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1535784894&sr=8-1&keywords=perfumes+the+guide+2018





著者は以前の日本語版『世界香水ガイド』でもお馴染みルカ・トゥリン&タニア・サンチェス。今回は、20092017年間に発売された香水のうち約1200点が対象となっている。

著書2名の主観に基づく評価ではあるものの、20世紀までの香水を熟知した上で長期間これ程多くの香水を評価し続けてきた見方は一読の価値がある。

この10年の世界の香水傾向を分析した前書きも非常に面白い。


日本からはパルファンサトリの香水が5点、四つ星に評価されている。

http://parfum-satori.com/blog/2018/07/perfumetheguide-luca-turin.html

資生堂の《Ever Bloom》、

デザイナー、ヨウジ・ヤマモトの《Yohji Homme》にも四つ星が記されていた。


四つ星というのは、Recommended 。著者のお薦めとして選ばれたもの。三つ星はGood。このランク以上に選ばれているだけでも体験したくはなるだろう。ちなみに五つ星のMasterpiece が付けられたものは19点のみである。


の数は確かに気にはなる。だが著者も最初に言及するようにそれはあくまでも彼らの主観であり、他者にとって目安の一つにはなり得るということだ。★が少ないからと言って価値が無いわけでもないし、この本に載っていない香水の中にも素晴らしいものはある。

重要なのは、それぞれの香水名と★の右側に2語で表現された香調も合わせて確認すること、そして説明に込められた想いを想像してみることではないだろうか。


文化背景も気候(特に湿度)も違う中での評価は容易には定めにくいとは思う。しかし、この本では著者独自の美に対する考え方や新しい驚きを提供し得る芸術性への「嗅覚」が感じられ、興味深い。香水ファンであれば、是非原文で読んでもらいたいと願う。



東京にて、sawaroma より。



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