2011年10月1日土曜日

形も香りも進化系・蘭の魅力


国際香りと文化の会・9月講演会テーマは蘭でご紹介の内容を昨日拝聴。

生き物としての植物、その進化系である蘭の実態に触れ、益々魅かれる。

極めて種類が多く、花の形状も多彩な上に香りも多様。
絶滅危惧種も多く、ワシントン条約でも保護されている。
その姿かたちの不可思議さにこれまでぼんやりと魅かれていた理由がなんとなくわかったような気もしたし、その複雑ながらも清涼感と妖艶さをあわせ持つ香りの魅力に「最強」の花を感じすらした。

まず形。
まるで人間のように左右対称。萼片は3、花弁も3だが1枚は唇弁となっている。
まるでアンドロジナス(両性具有)のごとく、オシベとメシベが合着し、ずい柱となっている。生殖機能の効率優先の究極のかたち。

巧みな虫の誘導。ハチ、ハエ、チョウ、ガ、ハチドリらはそれぞれの好きな香りに集まる。虫と花が互いに影響しあって進化したタイプもあるという。

香り成分を分析すると、ジャスミンやスミレ様の複数種の花の香りが含まれ、かつムスク様の成分もある。また、温度によって、朝、昼、夜とで香りを変えるタイプもある。なんともミステリアス。

会長でもあり、蘭の香りに詳しい中村祥二氏によれば、中国春蘭の香りは格別なものであるとか。紀元前5世紀、孔子がこの中国春蘭の香りの素晴らしさに感動し、「香りのある花の中で最高」とおっしゃったのだという。振りかえってかんがえてみると、特に東洋では蘭の香りに一目置かれているようにも思えた。

いつかこの蘭の香りをかいでみたい。
中村氏によると、蘭の香りを鑑賞するのにおすすめの機会は毎年5月頃に池袋サンシャインシティで行われる蘭遊会とのこと。これは要チェック。




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