2012年9月16日日曜日

旅先にフレグランスを携帯する、いくつかの方法

知人が一週間ほど海外に出張することになり、愛用スキンケアセットのほか、フレグランスも持って行きたいという。液体グッズは機内持ち込み制限もあり、なかなか厄介。

時々試供品としていただく最新フレグランスのテスターもせいぜい2~3mlくらいしか入っていないので、一週間の使用量にはまず足りない。

普段愛用しているフレグランスのボトルはかなり大きく、かといって開口部は開けられないような構造になっているので小分けすら不可能。

さあどうしようかということで、結局お気に入りの香りの一つでもあるという固形のソリッドパフュームを持っていくことをすすめた。直径約4センチ、厚さ約1.5センチの丸い容器なので飛行機の中でも持っていけるサイズ。

ソリッドパフューム(練り香)は、香料をアルコールで希釈している一般のオードトワレやオードパルファムと異なり、シアバターやホホバ油などの油脂類、ミツロウなどのワックスがベースになっているので、香り方も穏やかで皮膚にも優しいはず。
アルコールベースのフレグランスに対し、このソリッドパフュームはどこにつけたら良いかと尋ねられ、次のようにアドヴァイス。

「湿度の高い地域に行くなら、なるべく汗や皮脂の影響を受けない髪の毛先(短髪ならば耳元の毛先、長髪なら背中や肩あたりの毛先)にうっすらなじませて。皮膚に直接ならば、手首内側がおすすめ。腕時計を身につけるなら、身につけないほうの手首。あとは、同じく足首からアキレス腱のあたりになじませて。ふっと顔を上げたとき、手を動かしたとき、立ち上がったときにさりげなく漂うだけで、まず自分が気持ちいいから。」

できれば、アルコールベースの液体フレグランスも、愛用者のためにトラベルユースへのアプリケーションも共に考えてほしいもの。個別に用意できるアトマイザーというものもあるが、旅先でこそフレグランスを使ってほしいと思うならば、安全性などの諸事情もあるかとは思うものの、せめて容器に融通性がほしいもの…

とずっと思っていたら、2010年発売の"ヴォヤージュ ド エルメス"はさすが。ジェンダーフリーな魅力を持つ香りであるだけでなく、旅をテーマにしただけあって、上記のような要望が満たされるようになっていた。

コチラをみると、ボトル本体の開口部も自由に開けられる構造であり、かつレフィルも揃っている。本体容器自体も比較的厚みがなく、平たい形なのでバッグにもしのばせやすいが、エルメス自体もどのフレグランスにも使えるアトマイザーという商品を提供している。

今秋新たなヴァージョンのコチラが発売されたばかりのプラダ・インフュージョンディリスも、2008年ごろ発売当初は200mlくらいの大きなサイズのボトルもあって驚いた。ボトル開口部からいつでもアトマイザーに移すことができ、スプレーノズルも別添。そういえばセルジュ・ルタンスのフレグランスボトルもそうだった…などといくつかのブランドを思い返している。こういう形式はかなり通な人好みなのだろうとも感じつつ。

実は非常時こそ、香りで気分が救われることは多い。
お気に入りの衣服と同じように…
御守りのように携帯したいものである、とどこか本能的に感じている。


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