2011年6月26日日曜日

ダマスクローズの故郷に感謝をこめて

今年も5月から6月の間、薔薇の花を堪能しました。

さまざまな場所で、さまざまな種類の薔薇の姿と香りに出会い、改めて古今東西にわたり、広く愛されている薔薇の魅力を実感しています。

紀元前から存在したオールドローズの一種、ダマスクローズは、香料用の薔薇として世界的に有名であり、現在、天然香料ローズオットーとしては最高品質を産出するブルガリアの代表的産物となっています。

このブルガリアで創業100年を超える会社との連携により、その年に収穫されたダマスクローズから抽出物されたフレッシュなローズオットーを先行予約で日本の香りファンに届ける企画を実施して今年で3年目を迎えました。

今年もブルガリアから写真が届き、私は感謝をこめて、"PALECHKA 2011" を書いています。ダマスクローズの故郷がどのような環境であるかご覧いただけます。

目に鮮やかなピンクの大輪、ダマスクローズ。この植物の命が何千年もの間絶えることなく繋がれてきた理由の一つには、その香りの魅力があるのかもしれません。天然の植物に人をひきつける魅力があったからこそ、香りの文化がうまれ、香料抽出、香料合成の技術が発達したのではないかと思います。そしてその恩恵は、香水好きの人だけではなく現代を生きる全ての人が、生活を少しでも心地よく過ごすための製品を通して受けているものです。

先週も、2010年産ローズオットーで心身ともに癒される時間を持ちました。ラズベリーを思わせるフルーティーなトップノートから蜂蜜のように深みのある甘さへ。ワイルドな緑の植物の苦味とあいまって醸し出すこの植物の香りの複雑さは、何度体験しても心に響きます。2011年の香りにも会えることを心待ちにしています。



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