先日、ウッディ系の香りが好きという
20代女性に、複数のフレグランスを
紹介した。サンダルウッドがメインと
なったまさしくウッディなものから、
ベースノートのウッド系がしなやかな
調和を見せているもの、さらに
実際にはウッドではないものの
ウッディな温もりを感じさせるタイプ
などの中から彼女が選んだのは、
まさしくウッディなもの、だった。
私自身もウッディタイプの香りは
嫌いではない。
そもそも木自体のアロマには
癒される。積極的に感じたいと思う。
ただし、全体としての調和が
素材本来の剥き出し感を超えて、
纏うたびになんらかの
幻想的な情景を想像させる
ものでなければ
身に付けたいとは思えなかった。
そんな記憶の中で、
一つの忘れ難いフレグランスと
共に過ごした時間を思い起こした。
その名は、
フェミニテ・デュ・ボワ /セルジュ・ルタンス発売から30周年を迎えた今年、
改めて30周年記念ボトルを
入手することが
できて嬉しい。
そのスパイシーで甘美な豊かさは
シンプルな木の香りを超越し
自然が時折見せてくれる
華やかなながらも
力強いフェミニティを
確かに感じさせてくれる。
単純ではない、
濃密なスパイシーウッド、
30年を経て今も素晴らしいと思う香り。
フェミニティ、とは
実際のジェンダーそのものではなく、
愛すべき要素の一つにすぎない。
この香りについて、
背景を説明しながら
記していた記事
には
当時のボトルと
1992年パリで発売当初の
広告ヴィジュアル
(フランスの美容雑誌に掲載)
の写真も貼っていたが、
今は見られなくなっているので、
改めて掲載したいと思う。
今年は誕生からおよそ30年を経て
なおも愛せる複数の名香に再会できた。
記憶に刻み続けていきたい。
…écrit par 《SAWAROMA》
0 件のコメント:
コメントを投稿