2011年9月12日月曜日

N°19 プードレ オードパルファム・風に舞うように

日曜日の夕方、銀座へ。
目的はシャネル・ネクサス・ホール。昨日のブログでご紹介の展覧会を鑑賞するために。

78才のマドモアゼル シャネルは毅然としていた。象徴的なシャネルデザインの装いに身を包み、華奢な身体をピンと伸ばし、はっきりとした意志をもって仕事にのぞんでいた。時折見せる満面の笑顔。モデルへの愛情に満ち溢れた表情。ずらりと本に囲まれたアトリエ。東洋的なものへの賛美なのか漢字が描かれた屏風…傍らにはいつも大きなサングラス(眼鏡)と灰皿。

そんな彼女の87才の生涯が終わる一年前の1970年に生まれたのが"N°19"。彼女の誕生日の数字19にちなんで名付けられたという。

現代的なグリーンノートを際立たせたイリスの柔らかな香りはどことなく東洋的でもあり、平和的でもあった。多くのファンをもつ香りときく。

そして今年8月、新たに登場したのがこの香りのエレガンスを受け継いだ
N°19 プードレ オードパルファム(OPNERS 2011,8,16)

日曜日の夕方、マドモアゼルの写真をたっぷりと眺めたあとにこの新しい香りを鑑賞した私は、間違いなくこれは78才の彼女に似合うと感じたし、シルクのドレスであれ、和服であれ、優雅な身のこなしで颯爽と歩く柔かな表情の女性にお似合いだと思った。

シャネルブティック2階でいただいた試香紙は、和紙のような感触。淡いグリーンが透かし模様のように銀色のロゴを囲んでいる。

アイリス パリダといえば同じく上質感、清潔感を感じたプラダの "インフュージョン オム"(2007)を思い起こす。年代を問わず、優美な存在であろうとすることを忘れない気持ちに共鳴する柔かな香り方。肌のぬくもりとあいまって気品を放つであろう、ジャスミンやベチバーの香りのハーモニーも聴こえてきた。



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