2021年12月30日木曜日

2020年以前のフレグランスからの再厳選




香りというものは、

装いとして自身に纏いたいと選ぶ場合と、

嗅覚の楽しみとして求める場合とでは

異なります。


前者の場合、

自身の視覚的イメージや

場所、行動、会う人との調和が重要です。

自身はどんな人間で、

何処で何をし、誰と会うのか。

これによって服装を選ぶのと同じように。

香りは主として自身から

「発信」するものとなります。


後者の場合は、

好きな食事をしたり、

好きな音楽を聴いたりするのと

同様な楽しさがあるのでしょう。

香りは主として自身が

「受信」するものとなります。


私は仕事上様々な香水に触れてきましたが、

後者よりも、前者として

自身のために選ぶものは

圧倒的に少なかったと思い返しています。


自身のために使用することを

決めて購入した段階で、

既にそれは厳選の結果です。

毎年いくつかの厳選により

揃えられてきたフレグランス。

しかしながら時間の経過とともに、

さらに厳選されていきます。


2020年以前のフレグランスの中から、

改めて来年以降も私が

愛用し続けていきたい、

と特に感じたものを

記録しておきたいと思いました。

それは今の私を移す鏡のようでも

あるのかもしれません。


発売年の新しいものから古い順にて、

モノクロ写真とそれぞれの私の記事の

リンクをご紹介します。




http://sawaroma.blogspot.com/2021/02/2-23-canoma.html?m=0





http://sawaroma.blogspot.com/2020/08/nuit-de-feu-par-louis-vuitton.html?m=0





http://sawaroma.blogspot.com/2019/07/loewe-001-woman.html?m=0





http://sawaroma.blogspot.com/2021/02/eaudemoiselle.html?m=0





http://sawaroma.blogspot.com/2017/10/shalimarguerlain-1925.html?m=0





http://sawaroma.blogspot.com/2021/11/lily-of-valley-night-sented-jasmin.html?m=0



2022年も香りと共に、

良い時間を過ごせますように。


…écrit par SAWAROMA



2021年12月26日日曜日

2021年に出逢ったフレグランスからの厳選6




2021年に出逢った

フレグランスの中から、

6点を選びました。

いずれも、独自の

素晴らしい魅力を持っています。


Parmi les parfums 

que j'ai rencontrés en 2021, 

j'en ai choisi six .

Tous ont leur propre charme merveilleux.


ORPHÉON diptyque

Brioni Brioni

IMAGINATION LOUIS VUITTON

STELLAR TIMESLOUIS VUITTON 

VÉTIVER INFINICARON

NIVALISlibrta perfume


以上6点をモノクロ写真で

再度のご紹介です。

ボトルの存在感は

モノクロにすることで

一層引き立ちます。



diptyque60周年記念の新たな香り・ORPHÉON の魅力




60周年にふさわしく、

ディプティックらしさを

凝縮したような逸品。

なめらかで奥深い音楽のように、

流れる旋律の変遷が心地良いのです。



柔らかな洗練・Brioni Eau de Parfum




こちらの記事

の中でもご紹介しています。


まろやかな涼感で想像の旅へ・IMAGINATION / LOUIS VUITTON






未知の光のように香り立つ・STELLAR TIMES / LOUIS VUITTON






VÉTIVER INFINICARONは

まさに肌に纏ってこそ真価を実感。

奥深いベチバーの温もりが

パウダリーなイリスの優雅さに出逢い、

絶妙に繊細な音色を奏でる

まるで「ブルーノート」のように。




ブランドCARONについては

こちらの記事にてご紹介しています。



こちらも肌に纏ってこその素晴らしさ。

清らかさと柔らかさのバランス香る・NIVALIS / LIBERTA PERFUME





いずれも

ジェンダーレスである

自由度、抽象性の高さ、

香り方の奥深さが秀逸でした。



…écrit par SAWAROMA




2021年12月21日火曜日

祝3周年・ヘアメイクアップアーティスト【河北裕介】プロデュースによるライフスタイルブランド「&be」




ヘアメイクアップアーティスト、河北裕介氏

プロデュースによるライフスタイルブランド

&be新製品発表会を訪問しました。

2021年12月13日


Visite d'un nouveau lancement 

de produit de la marque « & be »

par le coiffeur et maquilleur 

Yusuke Kawakita.le 13 décembre 2021)







祝ブランド創設3周年。

発表会場で新製品を含むラインナップを

自由に試した後、

河北氏によるスペシャルメイクショーを

拝見しました。

雑誌やカタログ、広告などで

20年以上のキャリアをお持ちの河北さん。

現場で肌トラブルを起こさないために、

と常に感じてきたからこそ、

誰もが安全に、簡単に

メイクを楽しめる製品を提供したい、

と語ります。




私自身もかつては

お客様の皮膚に触れる

アロマセラピスト施術者でしたから、

いかに皮膚にダメージを与えず、

衛生的にスキンケア&メイクアップを

行うかというその重要性は

痛感していました。

ですから、

化粧品ブランドを拝見するときにはまず、

クレンジング剤とUVケア剤の

品質へのこだわりをチェックするのですが、

河北さんの考え方が大いに反映された

その二品は実に素晴らしい内容でした。






まず91日に発売された

「&be クリアクレンズウォーター」は、

ナノバブルの力で

メイク落とし効果を高める、

業界初のクレンジングウォーター。

W洗顔いらずの整肌機能も嬉しいです。

洗い流さずして拭き取りだけで

この効果、優しさは画期的。

(使用前にボトルを

上下に10cm以上、20回以上

降らなければならない、というのも

なんだか筋トレになって鍛えられます)

私の超敏感肌の目元にも

問題なく使用できました。


そして、さらに驚かされたのが、

202231日発売の

&be UV プライマー」。

「ツヤ肌補正」&「日焼け止め」

「美容液」の3役そろった万能化粧下地。

SPF50PA+++。

ノンケミカル処方、

石鹸オフ可能も嬉しい上に、

36gで税込2750円というリーズナブルさ。

自然なシトラス調の香りにも

リフレッシュできます。

来春同時に発売となる

優しいタッチで高いカバー力の

&be クッションファンデーション」2

(こちらも石鹸オフ可能)

とともに、

ストレスフリーで艶肌を保てる

この2アイテムは愛用決定です。




今秋発売された

&be パレットアイブロウ」や

「&be リキッドアイライナー」には

オレンジやレッドの暖かみのある色味。

マスクで口元の明るさが見せられない昨今、

目元にほんのりほのかに

赤味を持たせることの意味も

改めて感じさせられました。




オレンジとベージュの2色で

クマやくすみをカバーする、

「ファンデ」と「コンシーラー」を兼ねた「ファンシーラー」も

ぜひ試してみたいと思っています。




…écrit par SAWAROMA

2021年12月12日日曜日

PARISBROWの新しい眉体験と、Parisienne fragrance のセルフ・オートクチュール香水




マスク着用が習慣化して、

一層敏感になったことの一つ、

それは目元を彩る眉の印象。

もう一つは、

見えない匂いの存在。







122日。

誰でも自身の眉を

魅力的に演出できる

アイブロウコスメブランド、

PARISBROW新製品発表会にて、

毛並みを引き立たせるファィバー入りの

最先端クリアマスカラや

4色で立体的な眉を描ける

パーフェクトアイ&ブロウパレット、

そして、微調整に活かせるペンシル、

ブラシの数々に出逢いました。






既に11月からサロン販売されていますが、

202221日より、

ECサイトにて一般発売が開始されます。



発表会場には、

この新ブランド、

PARISBROW を誕生させた、

パリジェンヌビューティーグループが、

同じくデビューさせた香りのブランド、

Parisienne fragrance 

の体験コーナーもありました。









直感と好みに従いあつらえる

セルフ・オートクチュール香水を楽しむ

Parisienne fragrance 

(Instagram @parisienne_fragrance)

フランスから仕入れられた

21種のオードトワレを

自由に組合せて、自分だけの香りを

作ることができるという仕組みです。


美を施す職人としての誇りをもって、

その審美眼と技術を磨き、

ビューティの本質を追求し続ける

パリジェンヌビューティーグループ。

注目していきたいと思います。




…écrit par SAWAROMA




2021年12月7日火曜日

清らかさと柔らかさのバランス香る・NIVALIS / LIBERTA PERFUME



清らかさと柔らかさのバランス、

冷たさから温かさへのグラデーション。

澄んだ冬の空気に香らせたい


NIVALIS / LIBERTA PERFUME



LIBERTA PERFUMEの新作

Nivalis」(ニヴァリス)、

2021124日発売。



このニュースを先月末に知ったとき、

ムエットから香るラストノートのイメージが

NIVALISのヴィジュアルと重なり、

早くトップノートから直接体感したい、と

期待していたのでした。








雪をイメージした香りは

いくつか知ってはいました。

それらは雪の一面が

風景のように、音楽のように

香りを媒介に伝わってくるもの

ではありましたが、どこか、

静かなイメージ、

という地点で定着していたのです。


NIVALIS

雪そのもののイメージではなく、

雪を感じた人の

頭の中で繰り広げられる世界、

冷たさを感じるからこそ

温もりを求める心、

人と人との間に起こしたい

あたたかな出来事への想いが

込められているような香りです。


トップノートのフェンネル、

あのアブサンに使われる

ヨモギの香りのアルモアーズ、

そしてユーカリ….

ここまで知った段階で

私の身近な人物の顔が浮かびました。

ラストノートを既に知っていた私は

このラストの余韻含めて

その身近な人物が好きな

香りの特徴を備えていると

感じたのです。

 




124日。

渋谷のTOM DIXONショップで

展示されていた香りを

直接その人に試してもらいました。

予想通り。

クリスマスプレゼント作戦、成功です。




トップノートのユニークな香り方は、

空間に香らせて楽しみたい

という人も多いはず。


漂う香りからなんとなく、

見えないはずの冷気の結晶のようなものが

見えるような気もするのですが

徐々にふんわりとしたものに

柔らかなものに

包まれる錯覚へ移行します。


冷たさがあるから温かさを感じられる、

冬だけではなくいつの季節にも。

改めての発見です。




…écrit par SAWAROMA



2021年11月29日月曜日

未知の光のように香り立つ・STELLAR TIMES / LOUIS VUITTON




開栓したのは

ある、満月の夜。

崇高な香り。

初めてこの香りを試したとき、

既視感のない新鮮な魅力を感じた。

それは、見たことのない光の拡散のよう。

不思議な明るさに導かれて

上へ、前へと進みたくなるような感触。


Ce flacon a été ouvert 

un soir de pleine lune. 

Parfum sublime.

Lorsque j'ai essayé ce parfum 

pour la première fois, 

j'ai ressenti un charme frais 

sans une impression de déjà vu.

C‘est comme diffusion de lumière 

que je n'ai jamais vue.  

On a l'impression de vouloir monter et avancer, 

guidé par la luminosité mystérieuse.




STELLAR TIMES / LOUIS VUITTON



上記ブランドサイトの説明では

オレンジの花、

ウッディなホワイトアンバー、

そしてペルー産バルサムが放つ

甘いバニラノート・・・

と、用いられた素材についても

触れられている。

しかしながら、

それらの素材感が浮き立つこともなく、

それらとは全く異なる

新しい香りへと融合されている。


オレンジの花が持つ明るさや清らかさ、

ホワイトアンバーの懐の深い温もり、

ペルー産バルサムの甘美なヴェール感。

素材が醸しだす抽象的な印象が溶け合い、

新たな立体感を持つ

STELLAR TIMES の香りに

変身したのだろう。




この香りを纏い、

私はいくつかの美術館を訪れ、

未知に出会う楽しさを堪能しながら

ゆったりと心に染み入る

現代アートを鑑賞した。

その一つが

ボイス+パレルモ


・・・

未知既知問わず、現象に対し、

既に正解が用意されているかのように

勝手に理解しようとするよりも、

直面して感じることは何かを意識し、

その背景に何があるのかを

考える方が面白い。

・・・


STELLAR TIMES の香りに出会った時に

意識したことを、「ボイス+パレルモ」を

鑑賞した後にも再認識した。




…écrit par SAWAROMA




2021年11月21日日曜日

LILY OF THE VALLEY & NIGHT SENTED JASMIN / FLORIS




西へと小旅行。
ナチュラルな優雅さをもつ
「リリィ・オブ・ザ・ヴァレ
/フローリス」の香りを纏った。


Un petit voyage vers l'ouest.  
J'ai porté ce parfum de
《LILY OF THE VALLEY / FLORIS》
qui a une élégance naturelle.



こちらでもご紹介した
『フローリス』

フローラルタイプ5種を

ディスカバリーセットで試し、

改めて、初冬の小旅行に纏いたい

2種を選んでいた。





ひんやりとした空気に

明るいながらも凛とした透明感で

静かな優雅さを感じさせる、

「リリィ・オブ・ザ・ヴァレ
/フローリス」。
昼間の時間はこちらで。

夜、ディナーへ向かう際には
柔らかな温もりを
ほんのり華やかに感じさせる
「ナイト・センテッド・ジャスミン」
の香りを選んだ。

今回選んだ2種にはいずれも、
50mlサイズのボトルがある。

クリスマスギフトにも
良いかもしれない。


…écrit par 《sawaroma》


2021年11月13日土曜日

4 parfums rouges 〜 赤の煌めき、華やぎ、立体感、そして暗喩





赤いガラスボトル。

ずっと眺めていたくなる。

綺麗、美しいなどの

言葉では表せない魅力を感じる。

香水瓶にこの色が用いられると、

私はまずは手に取り、その香りを試す。


この秋も、Rouge(赤)と名のつく

フレグランスがデビューした。

L’INTERDIT EAU DE PARFUM ROUGE / GIVENCHY 

ややダークトーンの赤。

「禁断」という名を持つ赤の香り。

とろけるような甘い感触の

奥底から漂うスパイシー感。


ラ コゼット パフュメ 第50回 『香りの専門誌〝PARFUM〟2021年秋号と秋の注目フレグランス 』で紹介した香りの一つである。



さて、私自身は既に、

3本の赤いフレグランスを愛用していた。

今回、それらとともに

新作を含めた4本を撮影してみた。






上から

金色の蓋が眩しい

Baccarat Rouge 540 Extrait de Parfum


ジャスミン、サフラン、アーモンド、

そしてアンバーグリス

温かくてどこか謎めいて。

立ち昇るミネラル感、

凛とした赤の煌めき。


ルージュの香りに温められて ・Baccarat Rouge 540 Extrait de Parfum


その右下、

NARCISO EAU DE PARFUM ROUGE


晩秋の乾いた空気に

見えない優雅な赤のヴェールを。


晩秋に映える赤の香り・NARCISO EAU DE PARFUM ROUGE



新作L’INTERDIT

 EAU DE PARFUM ROUGE / GIVENCHY

の左側に横たわるのが、

ROUGE / COMME des GARÇONS


立体感が生み出す華やかさ。

それは私が常に装いに求めるものでもある。

エッジの効いたトップノートは

辛口ながらもしなやかな香り。

ユニークな香料達が見事に

新しい香りへと変身している。


立体感が生み出す華やかさ・ROUGE / COMME des GARÇONS



赤の表す意味はそれぞれながら、

見えない色という概念を

香りで再現しようとする情熱なしには

生まれなかったと想像した。



ボトルという外観は、香りを表す。




バカラの赤は、

金色と共にあってこそ実現できた。

540度という温度から、

冷たい煌めきの赤が生まれた。

これはやはり特別な日の赤だろう。


ナルシソの赤は、

ブルガリアンローズの持つ

華やかさを追求した。

日常にも、

ところどころに添えたい。


コムデギャルソンの赤は、

意外性という強さが

立体的に、まろやかに漂う。

私が選んだ香り、と

常に意識できる。


そして、

ジバンシイのランテルディは? 


禁断というよりも暗喩。

赤の中に潜む黒の静けさ、

黒の中に秘められた温度のように。

黒の装いにも似合いそうだ。


香りの専門誌『PARFUM 』199号誌面に

L’INTERDIT EAU DE PARFUM ROUGE / GIVENCHY ボトルを添えて撮影してみる。




GIVENCHY L’INTERDIT ・その名の意味は60年前とは違う



…écrit par SAWAROMA