しっとりと濡れたケヤキの若葉。
こんなに曇った薄暗がりの中でも
しなやかに伸びる木と洋館の眺めには
いつも足を停めてしまう。
原宿駅から表参道をまっすぐ進み、246通りで右へ。
この、表参道から渋谷へのルートは何度歩いたことだろう。
歩道橋一つひとつにも思い出がある。
初めてひとりで歩いたのは18才のとき。
高校卒業まで母親の選んだものしか着ることを許されなかった私は、この地で、生まれて初めて自分の選択で1枚のブラウスを買った。何というお店だったか、ブランドなど全くおぼえていない。ただ、一日がかりで何度も試着した挙句、決めた時には夜になっていた。そのブラウスにまつわる数々の宝石のような思い出は、今も私の服選びの原点にもなっている。
その後実際にこの地で色々な仕事も経験した。
ファッション誌の取材。
エステティックサロン勤務。
アロマテラピーサロン開設ディレクション。
改めてこの地の特徴を感じる。
今や、五感で直接感じる前に簡単に情報が手にはいる時代。
事前にブランドやお店を調べた知識でこの地を訪れる人も多いだろう。
でも。
何も知らなくてもいい。
この地を歩き、魅かれるものに出会う大人が
これからも増えますように。
4月に生まれるふたつのランドマーク
「東急プラザ 表参道原宿」と「渋谷ヒカリエ」が、訪れる人の未来にとって刺激的なものとなりますように。
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