先月末に訪れたお店、永田町 黒澤の残り香が忘れられない。
映画の黒澤監督にちなんだお店であることは後から知った。
ふとした偶然の幸運で訪れ、いただいたお料理はどれも繊細な風味で、ほんのりと嗅覚と味覚にささやいた。おかげで、この場所にいた間は集った仲間との貴重な会話に心地良く集中できたと思う。
ただ、翌日、数日、一週間後と時間が経つにつれ、あのごく柔らかな風味のお出汁の香りや、最後のデザートに出された、大吟醸の残り香ムースの幻想的な感触が、記憶の中に忘れ難い残り香となって蘇ってくる。
言語に置き換える隙も与えない位、静かに染み込むように記憶に残った余韻は、もう一度その実体を確認したくなるほど謎めいて魅力的。
久しぶりにまた必ず訪れたい場所に出逢えたと思う。
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