柚子。柚子はゆずであり、単独で存在する限り、それ以上でもなければそれ以下でもない。
ゆずはゆずの香り、としてかけがえのないものだ。これはこれで素晴らしい。しかし、香りとしてこのゆずの素晴らしさが引き立つのは、間違いなく他の異質なものと出逢い、融合したときであると思う。
そもそも香りがブレンドされて単なる足し算ではない相乗効果をもたらすというのはこういうこと。ブレンドによって別物に変身するという美の瞬間に何度も立ち会ってきた。
またしてもそんなことを実感できるものに出逢った。しかも喉がかわいて気分をリフレッシュしたいな…と感じていたまさにその時に。
ゆずレモン(ITO EN) 。
なんとゆずとレモンの他に、シイクワシャー、カムカムもブレンドされている。飲み口は爽やか。レモンのような清々しさが拡がったったかと思うと、どこからか南国の風とともに手応えのある酸味がじわじわ響き、気がつくと上品にゆずの余韻がほのかに残る。こんなドラマチックな香り方の最後に印象付けるように香るゆずはやっぱり只者ではないなと思う。それはブレンドの成せる技。
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