2011年11月9日水曜日

林檎は妙薬のアイコン・「ニナ レリクシール /ニナ リッチ」

このところ私は毎日林檎を食べています。
毎朝どんなにフラフラと起きてきても、弾けるように爽やかな林檎の香りと酸味で目が覚めます。林檎の旬のこの季節、私にとって林檎はまさに元気の妙薬。

そしてこちらが、林檎のかたちのフレグランス。


名前は" Nina L'Elixir "(ニナ レリクシール)。ニナ リッチの新香水。
" élixir "とは霊薬、妙薬を示す言葉でもあります。

ニナ リッチといえば…1948年発売の歴史的名香、戦後の暗い時代に夢と平和をイメージさせた "L'air Du Temps"(レール デュ タン・意味は「時の流れ」)が有名。1952年、このブランドの "Fille D'Eve"(フィーユ ディヴ・意味は「イヴの娘」)という香水のためにラリック社が創ったリンゴを形どったクリスタルボトルは素敵でした。

「レール デュ タン」
…ベルガモットとカーネーションを基調としたさわやかなブーケの香り。くちなしの静かな甘さがしとやかなエレガンスを漂わせる。
「フィーユ ディヴ」
…ベルガモットを基調にジャスミン、ベチバー、ゼラニウムを微妙にブレンドした繊細でソフトな香り立ち。
以上2種の香調解説は、平田幸子監修『香水の本』(新潮文庫)より。

2006年にデビューした「ニナ」の香りも林檎の形のボトルで思わず目を奪われましたが、今年の新作「ニナ レリクシール」のボトルカラーはさらに深いレッドです。香調はスパークリング スイート センシュアル。


今日はチョット3時間ばかり、私もこの香りにつきあってみました。
トップノートのレモンやライムがジューシーに弾けています…目が覚めますね、これは。しばらくたつとまるでラメがキラキラきらめくかのような空気感。ますます元気になってきます。外出する気分になって予定外に買い物へ。帰ってくるとふんわりふわふわリンゴの妖精さん…の世界。食欲も無かったのにキチンとランチもいただきました。そして…3時間後の今。私の体温とあいまって柔らかなヴェールになっています。優しい気持ちでいられます。

この香り、鼻に直接受け止めた表面的な印象だけで敬遠する人もいるかもしれませんが、こうやってチョット鼻から離れたウエストあたりの肌に乗せて、衣服を重ねて香りを聞いてみてください。弾けるジューシー感、スイートな林檎のふんわり感、やがて柔らかな優雅さへと変化しながら衣服の間からこぼれる時間も経験してほしいと思います。調香師は人の肌に乗せられて体温で温められながら変化していく香りを想定しているのですから。

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