もし、この夏に初めてフレグランスを使ってみようと思う方がいらっしゃるなら、「一度試してみては」と思う香りがある。
1980年頃に発売されたものの、一時見かけなくなっていたが、根強いファンの希望があってなのか数年前に再発売されたらしい。再登場のボトルはオリジナルの濃紺キャップ&ラヴェルではないけれど。
懐かしいフレグランスの名前。ジバンシィの「オー デ ジバンシィ」。濃紺のキャップに同色のラヴェルは、透明感あふれるブルーなイメージを表現していたと思う。先日、昔の資料を整理していて発見した「パルファム ジバンシィ」のフレグランスリストが書かれたリーフレットには、このフレグランスの説明が次のように書かれている。
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EAU DE GIVENCHY
(フレッシュ・フルーティー・フローラル)
清楚でさわやかなブルーノートに、やさしいフローラルの香り。心地よいそよ風のような、若々しくみずみずしい印象のオーデトワレ。気分のリフレッシュに。
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私は、かつてこの香りを夏に限らず主に出張時、仕事の場で「着用」していた。20代中頃の私の仕事の場面において、周囲にはほとんどが自分よりずっと年上の方ばかり。清潔感とともに若いながらも真摯で信頼される安心感というイメージを表現したかったのかもしれない。この香りを褒められたことも思い起こす。場所は海の近く、時は晩秋の朝、「おはようございます」の挨拶のかわりに「素晴らしい空気を感じた」と言われた褒め言葉まで憶えている。夏になると時々脳裏に浮かぶ思い出の名香の一つ。
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