来月以降の美術展情報をチェック。
カイユボット展/ブリヂストン美術館。
10月10日から12月29日まで。
世界各地から集められたギュスターヴ・カイユボットの代表作。
いまだ知られざるこの画家の全貌を日本、
そしてアジアで初めて紹介する展覧会とのこと。
展覧会Webサイトのトップの作品『ヨーロッパ橋』を見て
これは実物を是非鑑賞したいと感じました。
近代の大きな変化の只中にあった19世紀後半。
当時のパリの空気感が伝わってくるようです。
当時パリを象徴すると言われたらしきサン=ラザール駅に
架かる橋、ヨーロッパ橋。
駅を見下ろす男性と、散歩を優雅に楽しむカップルとは
その装いから階級の違いがうかがえます。
どことなくこの画家の作品は
映画の1シーンのようでもあります。
印象派の特徴をたたえた光の表現とともに
写真を彷彿とさせる写実性も併せ持つ新鮮な魅力。
ギュスターヴ・カイユボットという人は
モネ、ルノワール、ドガらとともに
印象派の興隆を支えた同派を代表する画家。
裕福な生まれである背景から
印象派の画家たちの作品を買い取りその活動を支えたそうです。
その収集のおかげで
多くの優れた作品が後にオルセー美術館に収蔵されることになり
約100年後、大学生当時の私もパリで鑑賞することができたわけです。
印象派では女性美が描かれた作品も多いですが
カイユボットのテーマは広く、当時の人、風景、社会が
じわじわと感じられそうで楽しみです。
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