2011年10月26日水曜日

ニットの魅力は糸の魅力から・来春デビューの "Quatre quarts"

ニットデザイナーのキタイ・ミホさんのブランドが来春のデビューに先駆け、外苑西通りにあるSUSギャラリーにてお披露目の展覧会を開催。
カトルカール2012 S/S展示会 10/25~29@SUSgallery

新しいニットブランドの名前は"Quatre quarts"(カトルカール)。フランス語で4分の4という意味。卵、小麦粉、砂糖、バターの4種の素材が全て同配合で作られるパウンドケーキのことで、フランスの家庭では子供が母親に最初に教わるお菓子だそうです。

いつもは金属という素材の面白さ、美しさを様々な角度からプレゼンテーションしてくれるSUSギャラリーが、今回の展示では、ニットという、様々な糸から編まれて生まれた質感を見せてくれました。オープニングパーティーで振る舞われたマカロンやプチケーキの色・味・香りも、シルク、麻、コットン、カシミア、ウールなど様々な糸の風合いや発色の違いをひときわ感じさせてくれたと思います。

私が真っ先に眼を奪われたのはこちら。


個人的に好きなブルー。シルクの滑らかな光沢。インナーにシンプルな白のシャツをカフスを折り返して着たくなる基本形。ジュエリーのごとく存在感を放つ多面体の一つボタン。これら4つの要素が等分に1着の魅力を放っていました。

麻の入ったセーターにはざっくりとした質感と上品な透け感。カシミアの入ったセーターには柔らかさ。糸によって異なる発色と存在感も改めて面白いと思いました。全てが曲線でできた人の身体を覆う柔軟性をもつニットは年齢問わず、子供から大人まで着こなしによって幅広く楽しめます。

今日は糸という素材の力を実感…と思っていたら、フランス生活の長いキタイさんからバスク地方のお土産ということでカカオ豆をローストしただけ、という珍しい一品を試食させていただきました。カカオの香りと渋みが香ばしく口の中に拡がります。砂糖もなにも一切加えていないカカオ豆…という素材の力をまたまた感じてしまったのでした。


0 件のコメント:

コメントを投稿