チラリとCMで耳にして以来、「フランス語のこの歌はなんだろう?躍動感がありながらどことなく冷めた悲哀が漂うこの曲…」とボンヤリ思い続けていたある日、ついに発見。
「夢見るシャンソン人形」(原題:Poupée de cire, poupée de son)。
原題の直訳は、「蝋で作った人形、ヌカで作った人形」。
フランス・ギャルのベストアルバムのトップがこの曲。
1965年に生まれたこの歌は、フランスでは勿論、日本でも大変なヒットを記録。後に日本語でもカヴァーされている。'65年の「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト」でグランプリを獲得したという。そして歌っているフランス人歌手、フランス・ギャルの誕生日は今日。10月9日だとCDの解説書には記されている。彼女は1947年生まれだからこの歌が生まれた年には18才。歌っている姿も見た。どことなくぎこちないような動きが、造られた人形 "poupée" を想像させ、意志とは裏腹に動かされてしまう悲哀が感じられてしまう。まさしく"アイドル"の一面か。
この曲を知らないはずの私がなぜ、どことなく懐かしさを感じたのか。遠い記憶の中で聴いたことがあったのかもしれないが、その後の'70年代の日本の歌謡曲が醸し出していた雰囲気にこの楽曲の影響を感じたかもしれない。そして現代にいたるまで絶え間なく「アイドル」と呼ばれる人達は登場してきた。
作詞作曲は、セルジュ・ゲンスブール。女優ブルジット・バルドー、歌手ジェーン・バーキンをはじめ多くの女性たちと音楽に愛されたアーティストである。ちょうど今春「ゲンスブールと女たち」という映画が公開されていた。彼の伝記的物語。見逃したのでどこかこれからでも観られるところは、と探したらあった。新橋文化劇場にて10/22から一週間。観に行きたい。
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