スイートスプリングは、「ハッサク」と「ミカン」の交雑種。山吹色の中に青緑がふわっと被るようなカラーリングの果皮をすこしそいでみると…ああ、たしかに「ハッサク」のやわらかな清々しさを想起させる香り。甘夏の一歩手前、といったデリケートな春の香りとの出会いです。
果皮は手でむかず、ナイフで櫛形にカットします。みずみずしい果肉を口にふくんでみると、温州みかんをマイルドにしたような優しい甘さ。果肉は柔らかくでジューシーで、この口当たりはハッサクとは違いますね。
気持ちの良い甘さ、というのでしょうか。酸味と穏やかな香りとのバランスが良く、そよ風のように程よい速度で通り抜けていくような爽快感。
数年前には、屋久島のたんかんに出会ってその濃厚なオレンジ色の果皮と甘味に感動しましたが、スイートスプリングからはその名前とともにひと足はやい春を感じられて、嬉しい限りです。
0 件のコメント:
コメントを投稿