2011年1月6日木曜日

クラリセージ

今日は、植物に詳しく私に優しかった亡き祖父の誕生日でした。一緒に散歩していても見るだけで様々な花や草の名前を語り、庭に生えた草の効能まで知っていました。私は祖父ほど詳しくありませんが、感謝の気持ちで一生忘れられない植物を、その香りから出会ったときのことを記しておきたいと思います。

アロマテラピーを学び始めてまもなく、聞いたこともない植物の名前を挙げながら先生がくださった試香試をそっと嗅いでみたところ、ゆるやかな衝撃を受けました。

「こんな香りはじめて…秘密の花園に迷い込んだようなうっとり感…あたたかく包まれるようなこの懐かしさはなに?」

深く吸い込みたいくらいに心地良く感じたので、迷わず直後に買い求めました。私が初めて購入した精油、その由来植物はクラリセージです。

この植物が伝統的にどのような効能を伝えられてきたのかも詳しく調べないうちに、気に入った香水ならきっと自分と相性が良いはずとばかり、お風呂にいれたり、ティシュに滴下して芳香浴を楽しんでいました。すると毎月悩まされていた月経時の辛さが和らいだのです。期待していなかっただけに驚き、このことをきっかけに私は本気でアロマテラピーを学ぼうと決意したといっても過言ではありません。

私の感覚のみで選んだ香りが実はその時の私の身体を癒すものだった、そう感じて、生き物として自分も植物とつながっているようなあたたかさを感じました。クラリセージなんて植物は見たこともきいたこともなかったし、当時急遽入手した洋書、ハーバリストJeanne Rose 氏の著書 "375 Essential Oils And Hydrosols "にも、クラリセージは "Native to Europe"とあります。知識が感覚で磨かれるとはこういうことかと思います。

忙しさの中でも自分が落ち着ける、そんなブレンドベースを精油で作ることを試みて6年目、あらゆる環境で試してついに出来たと思えたのが一昨年の夏です。このベースにローズオットーとクラリセージをブレンドしました。「あなたは女性。いつも女性でいていいのです。あなたのペースでね。」と囁いてくれます。時々お守りのような香りとして愛用しています。




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