2011年1月8日土曜日

香千載…

1月5日のブログ「名香」でもご紹介しましたが、香道の発展にともなう歴史的背景の概略がわかりやすくまとめられた本をご紹介します。


「香が語る日本文化史 香千載」
監修 畑 正高(香老舗 松栄堂)
写真 宮野 正喜 文 石橋 郁子
発行 光村推古書院株式会社
平成13年4月25日初版一版発行



とにかく目に鮮やかな写真満載です。私は、国際香りと文化の会の催事で香道具の展示を見たときにその魅力に引き込まれてこの本を購入したのですが、香席体験のときに心得を事前に知っておくのにも役立ちました。

「香」という切り口で日本の歴史を見つめ直すとこんなにもおもしろいものかと改めて感じます。小学校で初めて歴史を学ぶときあたりに香席体験があったらよいのにとさえ思う位です。

繊細な香のかおりに心を澄ませて聞く、聞香(もんこう)を実際に香席で体験すると、嗅覚だけでなく、聴覚も、ほかの感覚もクリアに研ぎ澄まされてくるのです。精神を集中させて自分の感じ方と向き合うため、自ずと他人への心遣いに意識が向くようになります。現代に生きる、より多くの日本の人に体験してもらいたいことのひとつです。

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