2013年7月17日水曜日

黒いボトルのフレグランスから

たとえば自分は
黒を纏うとき
どんな心境だろうか。

厳かで静かな、あらたまった雰囲気の表現…
メインにしたい存在をひきたてるため…
特別感を意識化する、させるため…
複雑で激しい感情を隠しつつ、どこかで
感じてくれる人には伝えたいものがあるとき…

黒という色。
ミステリアス。
隠された何かが在るけど何かはわからない。
日常との区別、境界。文字。

記憶をベースに、ヒトは五感で香りを感じる中で紹介の英文記事を書いたJohn Biebel氏が3つ目の記事で「黒」を取り挙げている。

Twin Perceptions: Color and Scent: Part Three: Black Lily
07/13/13 16:17:12
By: John Biebel

黒という色の
西洋での解釈についての記述も興味深い。
さらに
中身は同じなのにボトルが黒か否かで
中身の香りの印象が違うという言及も。

記事中に
スペインのブランド「MYRURGIA(ミルヒヤ)」のフレグランス
「MAJA(マハ)」。『香水の本』(新潮文庫)によると
このミルヒヤという名はラテン語で「香りの芸術」という意味で
「マハ」は、バラとジャスミンを基調にした誘惑的な香り、
画家ゴヤの名作をイメージして作られた情熱的な貴婦人の香りだという。

日本人である私の記憶にある黒いボトルのフレグランスの筆頭には
資生堂の2作、「禅」と「NOMBRE NOIR(ノンブル ノワール)」。
前者はかつて母のドレッサーに置いてあり、その佇まいから
子供心にも静寂感と奥ゆかしさを感じたことを憶えている。
後者は名前がすでに謎めいていて
名前のとおり不思議な魅力を持っていた。
この香りから
隠された魅力を表現する黒の力を感じたことは確か。
残念ながら「ノンブル ノワール」は
含有香料が使用できなくなったため
現在は販売されていない。

昨年発売の黒のフレグランスといえば
シャネルの「ココ・ノワール」と
レディ・ガガの「フェイム」。
いずれも黒の魅力が活かされていた。

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