2月23日記事でも書いたように、蘭は多様で魅力的。
『国際香りと文化の会』(1988~2014,3月)会報誌『VENUS』VOL.6(1994)中の
ローマン・カイザー氏(ジボダン・ルール研究所 スイス)による論文
『蘭の匂い ー香りの制作における汲めども尽きぬインスピレーションの源泉』。
その冒頭「はじめに」を読み返し、その一部を …〜…に引用してみる。
…
蘭科は、おそらく花の咲く植物の科のうちで最も大きな、また同時に(進化の過程から見て)最も若い科であると考えられる。蘭科は更に750の属に分類され、全部で25,000種以上の存在が知られているが、一つの科の中にこれ程多様な形・色ーそして何よりも、これ程多様な匂いーを呈する種を含むものは、ほかに類をみないのではないだろうか。
(中略)
蘭科の植物は、地球上の殆ど至る所に見られるが、そのうちの約94%の種が熱帯から亜熱帯にかけて産する。温帯地域には約5%が産し、亜寒帯地域に産するものは0.1%に満たない。熱帯産の殆どの蘭は、着生植物として樹上に生えており、そのために十分な日光を受けることが出来、又、 地上の植物との生存競争を避けることができる。これらの着生蘭は、土の中から水分を得ることはできないため、少なくとも一年のうちの一定期間は高い湿度に依存して生活する。乾期を生き抜くために、殆どの場合、若い枝の部分が偽燐茎と呼ばれる貯水器官として発達している。
…
なるほど。
樹木にからみつくように生息しているのは
そういうことだったのかと気づく一方
自然環境下ではなく人が鉢植えで育てる際
適切な水分量をタイミングよく与えるのは
なかなか難しいことと想像できる。
途中で不本意に枯らすことなく
一輪ごとの花の命を全うさせ
来年も花を咲かせたいもの。
身近な人物がデサイナーとして関わったsus・tee。
世界らん展にも出展。鉢植えラン用水分計。
1月半ばから
実際にこの水分計を鉢の水苔にさして
自宅の一室にてラン(上記写真リーフレットのラン)を育てている。
最初に1度鉢の根元にたっぷり水をあげ
(受け皿には水を決して溜めないよう)
この水分計をさすと白から鮮やかな青へと変化。
ランの水分摂取特性を考慮しての
水分量感知の仕組みが
色の表示部分に使われているようだ。
この最初の水やりからすぐには
色は変わらない。
随分経つなあと思っていたある日
表示が薄く白に近づく。
その後ほぼ白に近づいてはじめて最初のような水やり。
6週間後の今。枯らしてはいない。
直射日光にも当てないようにはしていた。
いくつかあったランの花は散る最後まで綺麗に咲き
今も可憐に2輪開花中、膨らむつぼみも健在。
こういう植物はめったに水をあげなくていいからと
大雑把に2週に一度位でいい、という方法を聞くことがあるが
実際sus・teeを試してわかったのは
そんなに規則的ではないということ。
電池を使わず挿すだけで
色の変化が水分量を教えてくれる。
まずは蘭から。
sus・teeについて詳しくは
キャビノチェ株式会社 にて。
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