五感を解放して、先入観から自由になれる貴重な時間。
まず、紫の花穂をもつ細長い植物が風に揺れているのが見えた。
目を留めていると、犬の散歩中の男性から
「それは、桔梗草というのです」
と教えていただく。
鮮やかな紫の小さな花だった。
そして次に出逢ったのはこちらの花。
深緑の葉にまもられて艶やかに。
香りよりもその星のように咲き誇る姿が印象的。
黄色味の濃いものから白っぽいものまで。五瓣の花たち。
そして…
ふと、妖艶な甘さが鼻をくすぐる。
ほんの一瞬の香りだったが、私を振り返らせたのはこの白い花。
マグノリアのような、ジャスミンのような、妖しくも清楚な香り。
名も知らない、初めて出逢う生き物に
同じ生き物である自分の五感で対峙する。
そんな時間は、ささやかながら大切にしたい。
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