2011年2月26日土曜日

W100 ピアニスト ジャンルを超えた女性演奏家たち

ブログタイトルは、シンコーミュージック・エンタテイメントから発売されて間もない本のタイトルそのままです。本自体の紹介としては、来月発刊の香りの専門誌にも書かせていただく予定ですが、こちらでは、音楽のテーマとして、本の中で紹介されている一人のピアニストに焦点をあててみたいと思います。







アキコ・グレースさん。ピアニスト、コンポーザーとしてジャズ、クラシック、プログレッシヴ/即興音楽表現など幅広いジャンルでご活躍。初めてアルバムを聴いたとき、次々と移り変わる風景から漂う繊細な香りをイメージしてしまった私は、以来彼女のピアノのファンになりました。

薔薇(ダマスクローズ)の香りを音楽表現する企画を考えたとき、私はその演奏を彼女に依頼しました。2010年節分のコンサート「Le Piano Aromatique ~アキコ・グレースが奏でるローズ・ヌーヴォーの香り~」では、入手し得る最新のローズオットーの香りを聴衆とともに感受、その印象をピアノで即興演奏していただきました。対比としてイランイランの香りも演奏。私はアロマセラピストとして香りと音楽について演奏の合間に彼女とトーク。このときのことは、国際香りと文化の会・会報誌 "VENUS" VOL.22中の論文の一つとして寄稿しています。

様々な楽器の音色、どれも素敵ですが、なぜ私がこうもピアノの音に魅かれるのか。おそらく幼少期の出会いにも関係があります。ちょうど私がピアノを習い始め、香水に魅かれてこっそり使い始めた年齢が6才でした。最大10指の打鍵で無限のハーモニーを奏でられるピアノの音と、有機的な香料が織りなす香りの調べ。確かにイメージとして重なります。嬉しいのは、この感覚を長々と説明することなく、一瞬のうちに共感できること。グレースさんと初めてローズ・ヌーヴォーの香りを鑑賞しながらミーティングを行ったとき、まさにその快感を得ました。

昨年はショパン、シューマンご両名の生誕200周年ということであちこちでピアノコンサートが行われていました。「W100…」では、今まさにリアルにピアノと共に生きる現代の演奏家100名が紹介されています。アキコ・グレースさんもその1人。これからがますます楽しみなピアニストです。








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