2011年3月16日水曜日

花に魅かれて…たとえば、薔薇と蘭

早春の散歩道。桜?
開花している花に出会い、一瞬心が和み、華やぎました。
年中花は見られるとはいうものの、この春という季節は、何か命の再生というか、花を印象的にとらえる特別な季節のようにも思います。

花というのは、考えてみれば植物が実を結ぶための舞台です。
これが目に見えるということは、ひときわ強い生命力そのものを見ていることになるのではないか。そしてその香りは、花がその種(しゅ)を繋ぐべく、自らの生殖機能をまっとうするための防御と誘引のサインではないか。…ふと連想。

好きな花を尋ねられたら私は迷うでしょう。しかしながら、これまでの自分の行動を振り返ると2種類の花、薔薇と蘭が浮かびます。

まずはその香りに魅かれた薔薇。ダマスクローズ。はるばる産地ブルガリアにまで出掛けて、現在「パレチカ」というブランドを監修しています。
そしてその形に魅かれた蘭。胡蝶蘭。雪のような白さと凛とした形。かつて自らが着ることになるウェディングドレスを、この花をモチーフにデザインして欲しいとデザイナーに依頼したのでした。

どちらの花に関しても、魅了された時点では、それぞれ詳細の知識を持ってはいませんでした。後に調べてわかったのは、ダマスクローズの天然香料は「香りの女王」と呼ばれ世界的にも貴重かつ重要な香料であること、一方で蘭は、単子葉植物の中で最も形態が進化した植物であるということでした。2月に開催された「世界らん展日本大賞」サイト中の説明から学んだことです。形態が進化したとは?きわめて効率良く受粉できるような無駄のない形なのだとか。

生き抜くための知恵。その結果としての香りと形なのだとしたら…
この季節こそ、花は人に元気を与えてくれるはず。


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