2018年12月31日月曜日

花と共に 良い年を ・Bonne année avec des fleurs





良い新年となりますように。

豪徳寺駅近くのフラワーショップ、HANAZUKAN にて

今年出逢った花の写真を添えて。


Bonne année 2019 !

Ce sont des photo des fleurs que j'ai rencontrées en 2018 dans mon magasin de fleurs préféré.








私のインスタグラム sawaroma より

 #hanazukangoutokuji

を付けて投稿したHANAZUKANさんの花々です。

今のところこの#はsawaromaからの投稿のみですが。







ユニークな色・形に魅かれた花々。

ショップの方に一つひとつ名前を教わりました。

どんな花にも香りはあります。


花の美しさが多様であるように

人の美しさも多様であると思います。




東京にて、sawaroma 

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.



2018年12月30日日曜日

ZAZ/エフェ・ミロワール ~心、重ねて~・Mon CD préféré en 2018





ZAZの最新アルバム『エフェ・ミロワール ~心、重ねて~』。

https://wmg.jp/zaz/discography/20025/

南米音楽、ポップス、サルサ、ロックなど、多様なジャンルをあわせもつ万華鏡のような音楽。深く語りかけてくる曲。ZAZの声は、さまざまな人々の感情をさまざまな音色で絶妙に表現している。


Le dernier album de ZAZ; 《EFFET MIROIR》.

C’est la musique comme kaléidoscope avec divers genres tels que musique sud-américaine, musique pop, salsa, rock, etc. Ces chansons m’ont parlé profondément.  La voix de ZAZ exprime les émotions de différentes personnes de manière exquise en divers sons.






全15曲の中で、とりわけ歌詞と独特のリズムで魅了されたのは5曲。

Parmi les 15 chansons en particulier, 

c’était 5 chansons que j'étais fasciné par les paroles et les rythmes distinctifs .




サビにスペイン語が響く 《QUÉ VENDRÁ》。

何が起きようと我が道を行く、周りに違う人生が流れることも受け入れながら。決意と受容を感じさせる。


「好き、好き」という意味の 《J’AIME J’AIME 》はありがちな恋愛の歌ではない。何が好きかと問われても簡単に即答はせず…軽くアンニュイな響きの中で「たまには孤独が好き 孤独を選ぶのは自分と対話するため」と。


《TOUTE MA VIE》 。誰のものでもない自分の人生を、猛スピードで自由に生きる宣言。

《POURQUOI TU JOUES FAUX》。感じることに正直で直球な問いかけ。妥協しない心。

《SAINT-VALENTIN》は主体的に自分自身が望むことを実行する、確かな手応えの賛歌。


聴く人それぞれが生きてきた時間に重なる想い、眠っていた希望を呼ぶメッセージの数々。ファーストアルバムで感じた新鮮な驚きが更新された。




関連情報/ Informations connexes


ZAZ PARIS・son troisième album

http://sawaroma.blogspot.com/2015/01/zaz-parisson-troisieme-album.html

ZAZ ・『モンマルトルからのラブレター』

http://sawaroma.blogspot.com/2012/03/zaz.html




東京にて、sawaroma より。

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.


2018年12月28日金曜日

〜ばら色の京都 あま色の東京 『暮しの手帖』新編集長、大いにあわてる〜を読む





…雑誌には匂いがある。これに弱い。雰囲気という意味ではない、物理的な匂い。新しい紙やインクの立ち上がってくる香りです。本や雑誌を買うとついくんくん嗅いでしまいます。…( I  京都、そして暮しの手帖社へ ・「このかぐわしき」 p59末尾の文章より引用 )


ハイ、わかります。印刷物特有の匂いがあるのですね。それが出版社の選んだ紙質等々とあいまって絶妙に独特な香りとなるのです。私が小学生時代の1970年代後半に母が定期購読していた『暮しの手帖』や『きょうの料理』にはそれぞれ違った匂いがあり、以来あらゆる雑誌は紙の触り心地や匂いと共に私の記憶にありました。





〜ばら色の京都 あま色の東京  『暮しの手帖』新編集長、大いにあわてる〜

https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-84177-9


長いタイトルです。しかし、このひらがなと漢字の混じった一続きのフレーズが著者の心情を表現しているのですから、噛み締めるように何度か呟きながらこの本を数日かけて一読しました…ああ、だからひらがなの「ばら色」と「あま色」なのですね。



著者の澤田康彦さんは1946年創刊の『暮しの手帖』現編集長です。私の母校、上智大学外国語学部フランス語学科の先輩でもいらっしゃいます。つい二ヶ月半ほど前、上智大学でお会いしました。フランス語学科同窓会主催の年に一度の勉強会講師としていらしたのです。ご講演タイトルは、~『暮しの手帖』というタイムマシン~。


澤田さんのキレのよい淡々とした語り口が今も忘れられません。ユーモアたっぷりに、ご自身の歴史と『暮しの手帖』の歴史をタイムマシンに乗っているかのような旅人感覚で語ってくださいました。そのお話の中で、12月後半に新しいご著書が発刊されるとおっしゃっていたので楽しみにお待ちしていたのでした。



さて、この御本ですが、私は初めは真面目に最初から順に読みましたが、考えてみれば唐突に開いたどのページから読んでも楽しいのです。澤田さんご自身もそんなようなことを記されていました。なんといってもリズムにキレがあるテンポの良さ。まるで俳句か短歌のようです。


日本語の語感を五感で楽しむ、とはこういうことでしょうか。聴いたことのない人の声、美味しそうな料理のにおい、ぎゅっと握ったり抱きしめた手の感触… 言葉で喚起される遠い記憶。最初に読んで爆笑、当分忘れそうにないフレーズも多々。何度も読み直して楽しみたいです。



東京にて、sawaroma より。



2018年12月27日木曜日

自然への挑戦・《ORMAIE》〜A Line of All-Natural Perfumes





フレグランスの香りそのものは目に見えない。だが、嗅覚を使えない状況でその存在とイメージを伝えるには、その名前と外観が必要になる。人間が意図的に創作した香りであればなおのこと、そのイメージは必ず名前とヴィジュアルに反映されるのだから。


時々フレグランスの少量テスターを入手する。確かに香りそのものは嗅覚を中心とする五感で実感できる。しかし、その香りをフルボトルで入手したいかどうかの決め手は、モノとしてのボトルや名前への共感無くして成立しない。


先月この記事を見てずっと忘れられなかった。7種の名前がユニーク。特に『28°』と『TOÏ TOÏ TOÏ』。28度、夏の爽やかな日差しに映える香り? トイトイトイ?何かの祈りのおまじない? 前者はシトラスから始まるフローラル? 後者は神秘的なウッディ?





New French fragrance maison Ormaie references modernist design greats

Lifestyle / 28 Nov 2018 / Elly Parsons

https://www.wallpaper.com/lifestyle/ormaie-fragrance-launch



そして、ORMAIEの本国サイトで確認。誕生したばかりのブランドであり、しかも販売店舗を調べると、ニューヨークのバーニーズのみという。現代アートの価値に敏感なニューヨークに。まさにこれは現代アートそのもの。香りの構成も想像に近いもので一層興味深い。





本国ブランドサイト

https://ormaie.paris



なんと天然素材のみで作られているというフレグランス。創業者はタイに生まれフランスで育ち、ルイ・ヴィトンやジバンシィでのキャリアを持つ Baptise Bouygues と彼の母で 香り分野でのビジネスセンス豊かな Marie-Lise Jonak。2人が取材された英文記事も発見。





Brand to Know: A Line of All-Natural Perfumes, Made by a Mother and Son

/The New York Times Style Magazi / 14 NOV 2018

https://www.nytimes.com/2018/11/14/t-magazine/ormaie-natural-perfume-baptiste-bouygues-marie-lise-jonak.html




「天然素材だけでフレグランスを作るなんて無理よ」母は初めはそう言ったという。しかしだからこそのチャレンジなのだと息子は言う。天然香料の専門家を集め試行錯誤の末に生まれた7種。ビジュアル全般のクリエイティブディレクターは、ジャン=ポール グード

http://sawaroma.blogspot.com/2018/11/in-goude-we-trust-chanel-nexus-hall.html

にインスパイアされたというJade Lombard。こちらもチャレンジャーに違いない。



東京にて、sawaroma より。



2018年12月24日月曜日

今年鑑賞の映画より・14 films au cinéma en 2018





一本の映画を映画館で観る、それは私にとって約半日を確保すること。実際の鑑賞時間と、自分の感想について考える時間、そして専門家が執筆したパンフレットを読み、彼らの考えから自由に感じる時間。限られた映画のみ限られた時間に映画館で見ることができる。

全ての映画を見ることはできないが、タイトルや予告編に魅かれて選択した映画には必ず深い余韻が残る。


Regarder un film dans une salle de cinéma, c'est pour moi d'avoir environ une demi-journée; le temps réel de visionnage d'un film, de penser sur mon impressions , et lire la brochure rédigée par des experts et de se sentir libre de leurs pensées.  Seuls les films limités peuvent être visionnés la salle de cinéma dans un temps limité .

Je ne peux pas voir tous les films, mais le film qui m'a fasciné par le titre et la bande-annonce a toujours une profonde réverbération.




La brochure du cinéma /映画パンフレット《太陽の塔》より



2018年。実際に劇場で観ることができたのは14本。

Ce sont 14 films que j’ai regardé au cinéma en 2018.


・婚約者の友人

http://sawaroma.blogspot.com/2018/01/3-films-par-francois-ozone17.html?m=0


・ベロニカとの記憶

http://sawaroma.blogspot.com/2018/02/history-was-his-story-sense-of-ending.html?m=0


・ハッピーエンド ( 監督・脚本 /ミヒャエル ハネケ)

http://longride.jp/happyend/

アイロニーたっぷりのタイトルとラストシーンが忘れられない。


・いつだってやめられるー名誉学位

http://sawaroma.blogspot.com/2018/05/smetto-quand-voglio-ad-honorem2018.html?m=0


・チャンブラにて

http://sawaroma.blogspot.com/2018/05/chambra2018.html?m=0


・二重螺旋の恋人

http://sawaroma.blogspot.com/2018/06/2lamant-double-84.html?m=0


・ブラッディ・ミルク

http://sawaroma.blogspot.com/2018/06/petit-paysan2018.html?m=0


・セラヴィ!

http://sawaroma.blogspot.com/2018/07/le-sens-de-la-fete.html?m=0


・顔たち、ところどころ

http://sawaroma.blogspot.com/2018/09/visages-villages.html?m=0


・アラン・デュカス 宮廷のレストラン

http://sawaroma.blogspot.com/2018/10/la-quete-d-ducasse.html


・グッバイ・ゴダール

http://sawaroma.blogspot.com/2018/10/le-redoubtable.html?m=0


・バルバラ セーヌの黒いバラ

http://sawaroma.blogspot.com/2018/11/making-of-barbara.html?m=0


・おかえり、ブルゴーニュへ

http://sawaroma.blogspot.com/2018/12/ce-qui-nous-lit.html?m=0


・太陽の塔(監督/ 関根 光才)

http://taiyo-no-to-movie.jp

生き物としての人間について、最近自問し続けていたテーマに合致した内容であり、多言語による多くの人の肉声編集が描く今を感じた。




東京にて、sawaroma より。

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.



2018年12月22日土曜日

今年の10冊・10 livres mémorables en 2018





季刊誌 " PARFUM " http://parfum-specialist.comでは毎号"BOOKS"ページに於いて、数冊の新刊が紹介されています。今年私は、毎号2~4冊の紹介文を書きました。合計10冊を、表紙ヴィジュアルが印象的であったものから順に改めてご紹介します。


Le magazine trimestriel « PARFUM » introduit des nouveaux livres dans chaque numéro de page « BOOKS ». Cette année, dans cette revue, j'ai écrit sur 2 ou 4 livres chaque numéro. Je vais présenter ces 10 livres à nouveau ici, dans l'ordre des visuels de couverture impressionnants pour moi.



1.『発酵文化人類学   微生物から見た社会のカタチ

著者  小倉 ヒラク /発行  株式会社 木楽舎

http://www.kirakusha.com/book/b286166.html

大学で文化人類学、パリでは美術を学び、デザインの仕事をする中「発酵」に魅せられ東京農大醸造科で本格的に微生物の世界を学んだ小倉さん。この本には「発酵を通して人類の文化を掘り下げる」彼のユニークな視点がオープンマインドな語り口で綴られています。





2.『PERFUMES THE GUIDE』

著者 LUCA TURIN & TANIA SANCHEZ  /発行 Perfüümista OÜ 

 /販売 Amazon Services International, Inc.

http://sawaroma.blogspot.com/2018/09/perfumes-guide-2018-by-luca-turin-tania.html

世界の香水を5つの★で評価する香水ガイドの最新版。対象は2009~’17年に発売された中での約1200点で、パルファンサトリ『Hana Hiraku』『Silk iris』『Oribe』『Satori』、資生堂『Bloom』、ヨウジ・ヤマモト『Yohji Homme』が4つ★に選出されています。





3.『イラストでわかりやすい 昔の道具百科』

イラスト 中林 啓治  /文  岩井 宏實  

/発行 株式会社 河出書房新社

http://sawaroma.blogspot.com/2018/08/encyclopedie-des-outils-en-vieux-temps.html

様々な道具が当時の生活空間や人の装いと共に描かれているのを眺めると、日本人のライフスタイルの変遷が一目瞭然。各々の時代背景も個々の記憶や想像の中の匂いと共に感じられて楽しいです。





4.『植物は〈未来〉を知っている』

著者 ステファノ・マンクーゾ  /訳者 久保 耕司  

/ 発行 株式会社NHK出版

http://sawaroma.blogspot.com/2018/04/plant-revolution.html

植物は人には見えないように動き、聞こえないように話しています。姿を変え、周囲の生物を「香り」で誘ったり避けたりしているのです。人間にとって生物の「先輩」でもある植物の秘められた可能性をこの本から改めて感じることが出来るでしょう。






5.『鹿島茂コレクション  フランス絵本の世界』

著者 鹿島 茂   /監修 群馬県立館林美術館、東京都庭園美術館  

/ 発行 青幻舎

http://sawaroma.blogspot.com/2017/12/blog-post.html?m=0

本書は、展覧会『鹿島茂コレクション  フランス絵本の世界』の図録兼書籍として刊行されたもの。絵本や文学が好きな人はもちろん、アートおよびデザイン、19世紀以降のフランス史に興味がある人に特に勧めたいと思います。





6.『文豪Aの時代錯誤な推理』

著者 森 晶麿   /発行 株式会社 KADOKAWA

http://sawaroma.blogspot.com/2018/07/a.html

文豪Aが誰かをすぐに想像できてもできなくても、2018年の現代に日本語を用いて生きながら、その言葉の影響力に敏感でありたい人へ勧めたい作品。





7.『フランス香水伝説物語   文化、歴史からファッションまで』

著者 アンヌ・ダヴィス   ベルトラン・メヤ=スタブレ   /訳者 清水 珠代

/発行 株式会社原書房

http://sawaroma.blogspot.com/2018/04/parfums-de-legende.html

2016年に発刊された《PARFUMS DE LÉGENDE》の日本語翻訳版。後世の香水に多大なる影響を与えた香水15点の背景が、フランスのエル誌で執筆・編集を長年つとめたジャーナリスト2名による綿密な取材と新鮮な切り口で綴られています。



8.『薔薇と脳』

著者 あまの けいいち(天野 惠市)   /発行  K&Kプレス

http://sawaroma.blogspot.com/2018/10/je-lis-la-rose-et-le-cerveau.html

「原始脳」と呼ばれる場所に働きかける、薔薇の香りと嗅覚の秘密が丁寧に綴られています。脳神経外科医/脳科学者である著者にその情熱を与えたのも香りの魅力のようです。



9.『ニッポン おみやげ 139景』

著者 豊嶋 操   /発行 アノニマ・スタジオ|中央出版株式会社

https://www.anonima-studio.com/books/craft/nippon-omiyage139/

著者は通訳案内士。定番おみやげ・変化球おみやげ・意外と人気。三章で139品。日本人も改めて知っておきたい逸品は勿論、異文化ならではの視点で人気の品々、私も子供時代に親しんだあのお菓子…等々。短い英語の説明と共に紹介されています。



10.『生きものは円柱形』

著者 本川 達雄   /発行 株式会社NHK出版

https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000885402018.html

花も木も動物も、私たち人間を含めて生きものの形は実に多様でありながら、その共通項は円柱形。本書は20年前に発行された同名書籍が再編集されて新書化されたものです。五感で捉えられる実感を手掛かりに、生きものの本質へ迫る一冊。




東京にて、sawaroma より。

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.



2018年12月21日金曜日

香りの専門誌『PARFUM』No.188「(冬号)発刊





香りの専門誌『PARFUM』(No.188)冬号発刊です。

http://parfum-specialist.com

パリ在住調香師の新間美也さんによる「香水・パリ・エレガンス」では、パリでのジャポニズムイベントが紹介されています。

『芸術と香水・124』では、『資生堂ギャラリー100周年記念展』をクローズアップ。

https://www.shiseidogroup.jp/gallery/?rt_pr=trc06


La dernière édition de《PARFUM》(Numéro 188).

Les événements du japonisme à Paris sont présentés dans "Parfum · Paris · Élégance" de Miya Shinma, parfumeur vivant à Paris.

À la page《L’art et le parfum・121》présente 

《Exposition du 100e anniversaire de la galerie Shiseido》.









1972年創刊『PARFUM 』は、香粧品文化の情報誌。

編集長は、香水評論家の平田幸子氏。

私も編集メンバーの一人です。

174号からは電子本も発行。


C'est le magazine d'information sur le culture des produits parfumés,

sa première publication en 1972.

La rédactrice en chef est Madame Sachiko HIRATA qui est critique de parfum.

Moi, je suis une des rédacteurs de ce magazine.

À partir de N°174, son E-book a été publié aussi.



香りの専門誌『PARFUM』は 定期(1年毎)講読制の季刊誌です。全国の読者に年4回お届けしています。詳しくはこちらをご覧ください。

http://parfum-specialist.com/regular/




東京にて、sawaroma より。

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.



2018年12月18日火曜日

葡萄と人とブルゴーニュの四季と・『おかえり、ブルゴーニュへ (CE QUI NOUS LIE)』





原題は『CE QUI NOUS LIE(私たちを結ぶもの)』。

セドリック・クラピッシュ監督。

http://burgundy-movie.jp

ブルゴーニュの四季の中のブドウ畑と兄姉弟の物語。人もワインも、想いと時間の経過の熟成で作られていく。


Le titre original est 《CE QUI NOUS LIE》. Réalisateur Cedric · Krapish. 

Une histoire de 2 frères et une sœur et ses vignobles dans quatre saisons de la Bourgogne. Le vin, et les gens aussi sont faits avec des sentiments et une maturation au fil du temps.  "Choisir le temps, attendre le temps". J'ai repensé à la profondeur d'un tel sens humain.







映画パンフレットより/De la brochure du film




11月公開ときいてから早く見たいと願い、今日ようやく鑑賞。セドリック・クラピッシュ監督の作品は人を繊細に個性的に豊かに描くから面白い。今回も人のキャラクターさながらに複雑なワインの味わいが作られていく様子を感じられて楽しかった。

ブルゴーニュとその四季という舞台に加えて、3兄姉弟を演じたいずれも魅力的な俳優も素晴らしい。それぞれの違う感性が捉えるワインの味への表現も興味深く、「時を選び時を待つ」人間の感覚の奥深さを改めて考えた。




東京にて、sawaroma より。

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.



記憶に残る今年の花・Mes fleurs mémorables de 2018





香りと共に、記憶に残る今年出逢った花。

Mes fleurs mémorables de 2018, avec ses parfums uniques.



12月、シクラメンの花が静かに香っています。

En décembre, des fleurs de cyclamen ont laissé l'odeur tranquille dériver.







春。2月のラン展で出逢いました。V.coerulesens/K.H.E。

C'est une orchidée que j'ai rencontrée lors d'une exposition d'orchidées en février.

http://sawaroma.blogspot.com/2018/02/2018.html







夏。ほのかにグリーンフローラルを感じます。オーニソガラム。

控えめな香り方の花。

Je me sens faible florale verte. Ornithogalum.

Une fleur d'une odeur discrète.

http://sawaroma.blogspot.com/2018/07/6ornithogalum.html







秋。ほろ苦く、その奥にはほのかな甘さ。カフェラテという名の薔薇。

うっすらと紅茶のような爽やかさ(カフェラテではなく)。

C'est un peu amer, dans sa partie intérieure est une légère douceur.

Légèrement rafraîchissant comme le thé noir (pas café au lait.).

http://sawaroma.blogspot.com/2018/11/rose-caffe-latte.html






東京にて、sawaroma より。

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.



2018年12月15日土曜日

ヘリオトロープのミスト・BRUME HÉLIOTROPE





ヘリオトロープの香りのボディミストをいただきました。来春3月、日本でも発売される新作だそうです。

髪や手にスプレーすると懐かしい甘い香りが漂います。仕事の合間の気分転換にも良いですね。心落ち着く香り方です。香りの残り方にはフレグランスほどの強さはありません。でも柔らかな余韻がなかなか上品です。


J'ai été offert la cette brume héliotrope. C'est un nouveau produit qui sortira au Japon le printemps prochain. J'ai essayé de le vaporiser sur mes cheveux et mes mains. Un doux parfum nostalgique dérive. Entre le travail, bon pour changer d’esprit, c’est une odeur qui se calme. Le reste du parfum n'est pas aussi fort que le parfum. Mais la finition douce est très élégante.






Comme un violet bleu ou rose, nostalgique. L'odeur d'héliotrope.

青のようなピンクのような、懐かしい紫。ヘリオトロープのにおい。


ヘリオトロープの香りが活かされたフレグランス、たとえば最近では、

クロエ ラブ ストーリー オー センシュエル オードパルファム。

Des parfums qui utilisent le parfum de l’héliotrope, par exemple récemment, Chloé Love Story Eau Sensuelle EAU DE PARFUM.

http://sawaroma.blogspot.com/2017/02/3chloe-love-story-eau-sensuelle.html




東京にて、sawaroma より。

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.




2018年12月12日水曜日

『香と日本人』稲坂 良弘 著より・La culture de l'encens de 1500 ans créé par le Japon





日本が創り出した約1500年間の香文化。それは、昨今ますます海外から大いに注目されているそうです。6世紀末に仏教と共に伝えられた香木「沈香」。当初は「祈り」のために用いられ、平安時代には、貴族がこうした香素材を調合して生活の中で薫香としてふんだんに用い、武家社会ではこうした文化が「香道」として進化を遂げたのでした。

こうした歴史と共に日本の香文化の独創性として、「香りを抽象・心象でとらえる精神性」や「季節感や文学と結びつけて表現する」を挙げて解説しているのがこの本です。著者は、稲坂良弘氏。(現在、株式会社日本香堂ホールディングス特別顧問)





La culture de l'encens de 1500 ans créé par le Japon. J’entends dire qu’aujourd’hui, elle suscite de plus en plus d’attention de l’étranger. Un bois parfumé, le "Jinkō", qui a été transmis au Japon avec le bouddhisme à la fin du sixième siècle . À l'origine, il était utilisé pour la "prière". À l'époque de Heian, la noblesse utilisait abondamment ces ingrédients d'encens comme parfum dans leur vie et, dans la société des samouraïs, ces cultures évoluaient sous le nom de "Kōdō".

Parallèlement à cette histoire, ce livre est décrit sur la créativité de la culture de l'encens japonais en mentionnant "une spiritualité qui capture le parfum avec l'abstraction et l'esprit" et "l'exprimant conjointement avec le sentiment saisonnier et la littérature". L'auteur est M. Yoshihiro Inazaka (À présent, conseiller spécial de 

Nippon Kōdō Holdings).


先週末、12月8日午後、

日本調香技術普及協会(JSPT)

http://www.jspt.jp

主催の講演会「香と日本人」にて、講師の稲坂氏によるお話を堪能した直後、好奇心を触発されて上記の本も入手しました。演劇の脚本家やCMディレクターとしての経歴をお持ちである著者の語り口は実に明快、聴きながらすぐに映像が目に浮かぶ立体感に満ちています。お話とともに実際に塗香を体験させていただいたり、源氏物語で藤壺と光源氏の別れのシーンで登場する「黒方(くろぼう)」の薫香や貴重な伽羅の香りも聞かせていただき、本当に楽しい時間でした。



数年前に、歌人である尾崎左永子氏の著書『平安時代の薫香』

http://sawaroma.blogspot.com/2014/02/blog-post_5.html?m=0





を味わい深く読んでいたので、冬の日の黒方の香体験は心に沁み入りましたし、稲坂氏の著書にも尾崎氏の著書にも、私の大好きな枕草子の一節「心ときめきするもの」が紹介されていたのは印象深いことでした。自分だけの優雅な時間のために香りというものがいかに大切であるかを実感している私にとって、平安時代に薫香を嗜んで生きた清少納言に共感できたのですから。


西洋から伝えられたアルコールベースの香水に幼少期から魅かれていた私は、広く香りの素晴らしさを知り伝えるために、人との関わりの深かった香料素材を探求するアロマテラピーも学びました。その過程で香道という日本ならではの進化を遂げて今に生きる香りの文化があったことも知り、香りというもののとらえ方にこの国の風土ならではの感性を再認識していたところです。上記2冊の本は、香水をはじめとするフレグランス類を優雅に楽しみたい人にとって、得難い先人からの教訓を共感とともに読み取ることができると感じます。




東京にて、sawaroma より。

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.