フレグランスの香りそのものは目に見えない。だが、嗅覚を使えない状況でその存在とイメージを伝えるには、その名前と外観が必要になる。人間が意図的に創作した香りであればなおのこと、そのイメージは必ず名前とヴィジュアルに反映されるのだから。
時々フレグランスの少量テスターを入手する。確かに香りそのものは嗅覚を中心とする五感で実感できる。しかし、その香りをフルボトルで入手したいかどうかの決め手は、モノとしてのボトルや名前への共感無くして成立しない。
先月この記事を見てずっと忘れられなかった。7種の名前がユニーク。特に『28°』と『TOÏ TOÏ TOÏ』。28度、夏の爽やかな日差しに映える香り? トイトイトイ?何かの祈りのおまじない? 前者はシトラスから始まるフローラル? 後者は神秘的なウッディ?
New French fragrance maison Ormaie references modernist design greats
Lifestyle / 28 Nov 2018 / Elly Parsons
https://www.wallpaper.com/lifestyle/ormaie-fragrance-launch
そして、ORMAIEの本国サイトで確認。誕生したばかりのブランドであり、しかも販売店舗を調べると、ニューヨークのバーニーズのみという。現代アートの価値に敏感なニューヨークに。まさにこれは現代アートそのもの。香りの構成も想像に近いもので一層興味深い。
本国ブランドサイト
なんと天然素材のみで作られているというフレグランス。創業者はタイに生まれフランスで育ち、ルイ・ヴィトンやジバンシィでのキャリアを持つ Baptise Bouygues と彼の母で 香り分野でのビジネスセンス豊かな Marie-Lise Jonak。2人が取材された英文記事も発見。
Brand to Know: A Line of All-Natural Perfumes, Made by a Mother and Son
/The New York Times Style Magazi / 14 NOV 2018
「天然素材だけでフレグランスを作るなんて無理よ」母は初めはそう言ったという。しかしだからこそのチャレンジなのだと息子は言う。天然香料の専門家を集め試行錯誤の末に生まれた7種。ビジュアル全般のクリエイティブディレクターは、ジャン=ポール グード
http://sawaroma.blogspot.com/2018/11/in-goude-we-trust-chanel-nexus-hall.html
にインスパイアされたというJade Lombard。こちらもチャレンジャーに違いない。
東京にて、sawaroma より。
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