2018年12月22日土曜日

今年の10冊・10 livres mémorables en 2018





季刊誌 " PARFUM " http://parfum-specialist.comでは毎号"BOOKS"ページに於いて、数冊の新刊が紹介されています。今年私は、毎号2~4冊の紹介文を書きました。合計10冊を、表紙ヴィジュアルが印象的であったものから順に改めてご紹介します。


Le magazine trimestriel « PARFUM » introduit des nouveaux livres dans chaque numéro de page « BOOKS ». Cette année, dans cette revue, j'ai écrit sur 2 ou 4 livres chaque numéro. Je vais présenter ces 10 livres à nouveau ici, dans l'ordre des visuels de couverture impressionnants pour moi.



1.『発酵文化人類学   微生物から見た社会のカタチ

著者  小倉 ヒラク /発行  株式会社 木楽舎

http://www.kirakusha.com/book/b286166.html

大学で文化人類学、パリでは美術を学び、デザインの仕事をする中「発酵」に魅せられ東京農大醸造科で本格的に微生物の世界を学んだ小倉さん。この本には「発酵を通して人類の文化を掘り下げる」彼のユニークな視点がオープンマインドな語り口で綴られています。





2.『PERFUMES THE GUIDE』

著者 LUCA TURIN & TANIA SANCHEZ  /発行 Perfüümista OÜ 

 /販売 Amazon Services International, Inc.

http://sawaroma.blogspot.com/2018/09/perfumes-guide-2018-by-luca-turin-tania.html

世界の香水を5つの★で評価する香水ガイドの最新版。対象は2009~’17年に発売された中での約1200点で、パルファンサトリ『Hana Hiraku』『Silk iris』『Oribe』『Satori』、資生堂『Bloom』、ヨウジ・ヤマモト『Yohji Homme』が4つ★に選出されています。





3.『イラストでわかりやすい 昔の道具百科』

イラスト 中林 啓治  /文  岩井 宏實  

/発行 株式会社 河出書房新社

http://sawaroma.blogspot.com/2018/08/encyclopedie-des-outils-en-vieux-temps.html

様々な道具が当時の生活空間や人の装いと共に描かれているのを眺めると、日本人のライフスタイルの変遷が一目瞭然。各々の時代背景も個々の記憶や想像の中の匂いと共に感じられて楽しいです。





4.『植物は〈未来〉を知っている』

著者 ステファノ・マンクーゾ  /訳者 久保 耕司  

/ 発行 株式会社NHK出版

http://sawaroma.blogspot.com/2018/04/plant-revolution.html

植物は人には見えないように動き、聞こえないように話しています。姿を変え、周囲の生物を「香り」で誘ったり避けたりしているのです。人間にとって生物の「先輩」でもある植物の秘められた可能性をこの本から改めて感じることが出来るでしょう。






5.『鹿島茂コレクション  フランス絵本の世界』

著者 鹿島 茂   /監修 群馬県立館林美術館、東京都庭園美術館  

/ 発行 青幻舎

http://sawaroma.blogspot.com/2017/12/blog-post.html?m=0

本書は、展覧会『鹿島茂コレクション  フランス絵本の世界』の図録兼書籍として刊行されたもの。絵本や文学が好きな人はもちろん、アートおよびデザイン、19世紀以降のフランス史に興味がある人に特に勧めたいと思います。





6.『文豪Aの時代錯誤な推理』

著者 森 晶麿   /発行 株式会社 KADOKAWA

http://sawaroma.blogspot.com/2018/07/a.html

文豪Aが誰かをすぐに想像できてもできなくても、2018年の現代に日本語を用いて生きながら、その言葉の影響力に敏感でありたい人へ勧めたい作品。





7.『フランス香水伝説物語   文化、歴史からファッションまで』

著者 アンヌ・ダヴィス   ベルトラン・メヤ=スタブレ   /訳者 清水 珠代

/発行 株式会社原書房

http://sawaroma.blogspot.com/2018/04/parfums-de-legende.html

2016年に発刊された《PARFUMS DE LÉGENDE》の日本語翻訳版。後世の香水に多大なる影響を与えた香水15点の背景が、フランスのエル誌で執筆・編集を長年つとめたジャーナリスト2名による綿密な取材と新鮮な切り口で綴られています。



8.『薔薇と脳』

著者 あまの けいいち(天野 惠市)   /発行  K&Kプレス

http://sawaroma.blogspot.com/2018/10/je-lis-la-rose-et-le-cerveau.html

「原始脳」と呼ばれる場所に働きかける、薔薇の香りと嗅覚の秘密が丁寧に綴られています。脳神経外科医/脳科学者である著者にその情熱を与えたのも香りの魅力のようです。



9.『ニッポン おみやげ 139景』

著者 豊嶋 操   /発行 アノニマ・スタジオ|中央出版株式会社

https://www.anonima-studio.com/books/craft/nippon-omiyage139/

著者は通訳案内士。定番おみやげ・変化球おみやげ・意外と人気。三章で139品。日本人も改めて知っておきたい逸品は勿論、異文化ならではの視点で人気の品々、私も子供時代に親しんだあのお菓子…等々。短い英語の説明と共に紹介されています。



10.『生きものは円柱形』

著者 本川 達雄   /発行 株式会社NHK出版

https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000885402018.html

花も木も動物も、私たち人間を含めて生きものの形は実に多様でありながら、その共通項は円柱形。本書は20年前に発行された同名書籍が再編集されて新書化されたものです。五感で捉えられる実感を手掛かりに、生きものの本質へ迫る一冊。




東京にて、sawaroma より。

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.



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