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2023年11月3日金曜日

秋の午後,アートとワインと香水と




11月に入り、久しぶりの自由な平日。

まずは国立新美術館へ。


Une partie de l'exposition de

« Homage to Artists » dans

« Yves Saint Laurent ,

 Across the Style

2023.9.20-12.11


イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル


にて唯一撮影可能の会場

「アーティストへのオマージュ」

でのシーンより。






立体として

人と一体となる服というもの、

その造形完成度が

細部まで素晴らしい。

考案スケッチ、イラストに

描かれた線にもメモにも無駄はない。

その審美眼に改めて驚かされた。


1990年秋、池袋のセゾン美術館で

鑑賞時もこのデザイナーの

造形美に圧倒されたが、

その後ドキュメンタリー含む

イヴ・サンローラン映画3作鑑賞を

経て眺める今回の展覧会は

ひときわ味わい深い。



この国立新美術館2階では

大巻伸嗣氏による

Interface of Being 真空のゆらぎ

の迫力にしばし圧倒される。



この美術館で最大の、展示高8m

2000㎥にも及ぶ展示室空間でなければ

体感できない貴重なインスタレーション。



さて、二つの展覧会の余韻を

一人静かに楽しむために

久しぶりに訪れたのが

ニューヨークワイン専門店の

go-to wine shop &bar

Instagram :  @gotowine.kyodo



透明感のあるロゼの香りが

歩き回った疲れを一掃。

NY州を代表するワイナリー、

ハーマン・J・ウィーマー

による2021年ドライロゼ。

ベリー系の爽やかな酸味が

ひんやりとエレガントに香り、

ふと気がつくと

この日私が纏っていた

ローズモヒートの香り 


にも共鳴している。

思いがけない調和が嬉しい。

ローズという優雅な差し色で

絶妙な透明感を帯びた

この香り、やはり私にとっては

なくてはならない貴重なものだと気付く。





…écrit par SAWAROMA







2020年10月28日水曜日

一瞬漂う至福の香り・ANGELS’ SHARE & ROSES ON ICE by Kilian




“angels’ share”(天使の分け前)。

フランス語では “la part des anges”

熟成期間中に樽から蒸発する数パーセントの

コニャック(ブランデーの一種)のことを示す。


世界的なコニャック・メゾン、ヘネシー家に生まれ、コニャック セラーに漂う芳潤な香りに包まれて育ったキリアン・ヘネシー。2007年に彼が立ち上げたブランド「キリアン」の新作は、新カテゴリー、“THE  LIQUORS”のフレグランス2種。


日本では1016日に発売された。

https://www.takashimaya.co.jp/nihombashi/departmentstore/topics/1_2_20200923205616/?category=ladies



LIQUORSとは蒸留酒。

飲む香水ともいうべき蒸留酒の代表格とも呼びたいコニャックとジンをテーマにした香りである。





その一つがANGELS’ SHARE。まさにコニャックの芳潤な香りを彷彿とさせる。あたたかな琥珀色の液体に宿るのは、ブドウからワイン、ワインからブランデー、極上のコニャックへと磨きあげられた過程で生まれた芳潤な香り。


熟成された香りとは、複雑でありながらもまろやかなもの。柔らかくなめらかである。単純に、甘い、などとは表現できない。もちろん甘さもあるが、それは樽というウッディな存在が育てた温もりであり、ブドウから生まれた花や果実、スパイスやナッツなどを彷彿とさせるブーケの余韻でもある。


ムエットに染み込ませて4日も経つというのに、その優雅な温もりは消えていない。皮膚に乗せて衣服を重ね、体温であたためて柔らかな動作とともに一瞬香らせてみたいと思う。


一方の、ROSES ON ICE

このネーミングも、ジンの香りを愛する人間にはたまらないその魅力を思い起こさせる。

ジュニパーベリーから生み出される爽快な風味が極上のジンにライムを絞りひと口。ふわり薔薇のようなフローラルな香りを幻覚のように感じることが時折ある。まさにその至福の一瞬を再現したようなフレグランスである。



液体がきらびやかに反射するボトル。

まるで本物のリカーを楽しんでいるような

気分に満たされる。

琥珀色のあたたかな炎を眺めているような、

あるいは、

淡いブルーの静かな冷気でリフレッシュ

させるような存在感をもつボトル。


香りも眺めも見事な今年の逸品と言いたい。




…écrit par SAWAROMA



2020年7月18日土曜日

Dhukka(ドゥッカ)という名のスパイスミックス





フランスパン店で見つけたドゥッカ。これはスパイスミックス?くるみ、アーモンド、コリアンダー、クミン、セサミ、黒胡椒、フランスの塩。


Dhukka, je l'ai trouvé dans une boulangerie française.  Mélange d'épices? 

…Noix, amandes, coriandre, cumin, sésame, poivre noir et sel français.





いつも美味しいパンをお店で焼いて販売されている生田(川崎市多摩区)の『ラマンキパンス』さん。その店頭に置かれていたこのドゥッカの小瓶に注目しました。

お店の方に尋ねると開口一番、

「ワインに抜群に合いますよ!」


もうそれだけでもすぐに中身を知りたくなり、原材料を見ると、私の大好きなナッツにスパイスにフランスの塩。早速直接小瓶から香りも試させていただきました。


ああ、これは間違いなく美味しそうです。


肉料理やサラダにトッピングしても美味しいとのこと、ハンバーグを焼くときに混ぜている方もいらっしゃるようでした。


私はそのままを時々楽しみながら、

「確かにこれは、ワインがより美味しく飲める」

と実感。


ナッツの甘味と程よい塩味もあるので、ティースプーン半杯分をおやつにしたり。ほんの少しでも満足できるので仕事の合間にも一振り楽しみました。


クミンというスパイスは、まさにカレーを想像させるスパイスの一つですが、コリアンダー、ゴマやナッツとのブレンドで後を引く絶妙な美味しさを感じさせてくれます。


フランス人の友人にもプレゼントしたところ喜ばれました。欧州の方でも人気のよう。ドゥッカ自体はエジプトや中東が発祥のようです。『ラマンキパンス』さんはドイツ人の方からレシピを教わったそうですが、実際は様々なレシピがありそうです。


こんな記事も発見


デュカとは?エジプトのミックススパイスの使い方 特徴と作り方

https://kamyyusy.com/2127.html




…écrit par SAWAROMA






2019年12月30日月曜日

本物のカカオの香りとCaffarel に出逢う・ J’ai rencontré l’arôme du cacao et 《Caffarel》





素敵なカカオの香り!上質なチョコレート。

イタリア・トリノで1865年創業、カファレル。




Quel merveilleux parfum de cacao!

Ce chocolat est d’excellent qualité.


Caffarel

http://www.caffarel.com/en




先日Anti dote のこのカカオ100%チョコレートバーを堪能したばかり。だからカカオの本物のアロマを知ることができたのかもしれません。




Je viens de goûter cette barre de chocolat 100% cacao par Anti dote l'autre jour , donc je pourrais savoir le vrai arôme de cacao .



カカオ100%は甘くはないのでお菓子というよりも赤ワインのお供に。赤ワインの芳醇さを見事に引き立てます。そんな出会いの直後にカファレルに出会えたのは幸運でした。


カファレル。日本では実店舗は神戸北野本店と東京駅グランスタのみのようです。カカオとジャンドゥーヤのハーモニーを味わいたいならばまずこちら。2020年はこのカカオアロマをゆっくりと楽しみたいと思います。




…écrit par SAWAROMA



2019年8月9日金曜日

文庫本で楽しむ『パリっ子の食卓ー フランスのふつうの家庭料理のレシピノートー』




パリの日本語新聞『オヴニー』大人気連載のエッセイ・レシピ集として2013年に刊行された本が、文庫本となって新登場!

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309416991/



Table pour les parisiens - Notes de recettes de table quotidienne à Paris pour la cuisine à la maison française-

Un livre publié en 2013 sous forme de recueil d'essais et de recettes du célèbre journal japonais «OVNI» à Paris est  disponible sous forme de livre de poche!


料理好きな人はもちろん、フランスが大好きな人には必携の一冊です。文庫本になっているので、手軽に携帯して目次から食べたい料理を探すも良し、その季節の料理から読んでいくのも楽しいでしょう。ちなみに、91pから始まる「夏の食卓」は、次に引用する「」が冒頭に記されています。


「夏の香りは、バジリコ、サフラン、ミントといった地中海のハーブたち。朝市でも、トマト、ピーマン、クルジェットといった南仏プロヴァンスの野菜たちが主役になり、………


ラタトゥイユ、ニース風サラダ、鶏の赤ワイン煮等は勿論、タラのブランダードやアイオリ、子羊のクスクス、ポトフ、ラクレット....著者のイラストとエッセイを楽しみながらイメージできる美味しい料理の数々。素材の入手から、料理の由来やその背景、楽しみ方、合わせたいワインも盛り込まれていて、読んでいるうちに香り豊かな美味しさを次々に想像してしまいました。


四つの季節料理ページの間に三つのコラムが入りますが、それはフランス料理にはなくてはならない、パンとワインとチーズの話題。じっくりと何度でも読みながら味わいたいですね。著者は少年期より『暮しの手帖』の料理ページを愛読していたとのこと。私もそうでした。


écrit par SAWAROMA



2019年4月25日木曜日

フレグランスも充実・ラリック銀座店 リニューアル オープン4/26




ラリック銀座店 リニューアル グランドオープン2019,4,26 に先がけて、お披露目会にうかがいました。https://lalique.jp/



新しいコンセプトは《My First LALIQUE(マイ ファースト ラリック)》。五感で楽しみながら体感できる銀座のランドマークへ生まれ変わります。たしかにガラスの美しさはまず光、音、香り、味、そしてそのひんやりとした触感とともに、忘れられない体験を記憶に残すものです。



香りが大好きな方々にも嬉しいフレグランスのラインナップ。1992年の発売以来25年以上世界で愛された「ラリック ドゥ ラリック」は満を持して2019410日より発売。優しいフローラルムスクの香りです。



ラグジュアリー・フレグランスライン《レ コンポジシオン パフュメ》からは、新たに3種のみずみずしい香りが新登場。好きな色から手にとってお試しを。



これからの季節にもぴったりの爽やかな、"LINSOUMIS「ランスミ」はメンズのカテゴリーに入れられてはいますが、この軽やかで上品なアロマティック・フゼア・ウッディの香りはジェンダー問わず好まれそうです。



フレグランスについては、ボトルやネーミングに魅かれたものから自由に試す喜びを満喫していただきたいものです。《モン プルミエ クリスタル》は3種




ルームディフューザーやキャンドルも様々な香りが揃っています。GINGEMBRE とは生姜のこと。スッキリとスパイシーな爽快感。





1階には、フレグランス、ジュエリーなど豊富なギフトアイテムもラインナップ。ラリックのプレシャスなワインも購入できるのです。2階では、ラリックが現代芸術アーティストとコラボレーションしたアート作品、ファインジュエリー、インテリアを堪能できます。


かつて箱根ラリック美術館で何度もながめた「つむじ風」のモチーフがカラフルな色彩のアイテムになっていたり、“LINSOUMIS”「ランスミ(逆らう人)」のフレグランスボトル側面にあしらわれていたり大好きなラリックの世界と新鮮な再会が出来たことを嬉しく思います。


東京にて sawaroma より



2018年12月18日火曜日

葡萄と人とブルゴーニュの四季と・『おかえり、ブルゴーニュへ (CE QUI NOUS LIE)』





原題は『CE QUI NOUS LIE(私たちを結ぶもの)』。

セドリック・クラピッシュ監督。

http://burgundy-movie.jp

ブルゴーニュの四季の中のブドウ畑と兄姉弟の物語。人もワインも、想いと時間の経過の熟成で作られていく。


Le titre original est 《CE QUI NOUS LIE》. Réalisateur Cedric · Krapish. 

Une histoire de 2 frères et une sœur et ses vignobles dans quatre saisons de la Bourgogne. Le vin, et les gens aussi sont faits avec des sentiments et une maturation au fil du temps.  "Choisir le temps, attendre le temps". J'ai repensé à la profondeur d'un tel sens humain.







映画パンフレットより/De la brochure du film




11月公開ときいてから早く見たいと願い、今日ようやく鑑賞。セドリック・クラピッシュ監督の作品は人を繊細に個性的に豊かに描くから面白い。今回も人のキャラクターさながらに複雑なワインの味わいが作られていく様子を感じられて楽しかった。

ブルゴーニュとその四季という舞台に加えて、3兄姉弟を演じたいずれも魅力的な俳優も素晴らしい。それぞれの違う感性が捉えるワインの味への表現も興味深く、「時を選び時を待つ」人間の感覚の奥深さを改めて考えた。




東京にて、sawaroma より。

écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.



2018年8月8日水曜日

葡萄と土地と人を活かす・MGVsのワイン




昨日は立秋。その数日前、アートディレクターとして活躍中の知人オフィスにて彼がクリエイティブディレクションを手がけたブランドのワインを試飲する機会を得た。まずはワインの顔ともいうべきラベルのヴィジュアルに魅かれる。アルファベットKB、そして数字の組み合わせというシンプルな表示に秘められた意味が知りたくなる。さらに、K537(スパークリングタイプ)のボトル形状が印象的。




その年、その場所でしか生み出せない味わいとの出会いを追求するMGVs(マグヴィス)のワイン。名称は全てアルファベットと3ケタの数字によって表されているという。

https://mgvs.jp/wines/

アルファベットは葡萄(ぶどう)品種。

1桁目はぶどうの収穫地。

2桁目は仕込み原料処理方法。

3桁目は発酵等製造方法。






MGVsが選んだ葡萄は、日本固有品種でもある「甲州」とマスカット・ベーリーA。「甲州」はK、マスカット・ベーリーABで表示されている。


B521は淡い桜色のロゼで、クリアな辛口の心地良い刺激。K131はフルーティーなまろやかさがゆっくり味わえる白。K537のスパークリングには最初からバランスのとれた強さが感じられた。この3種の明瞭な印象の違いが楽しい。


私はワインについて詳しく学んだわけではないが、香りの明瞭な印象が美味しさに直結することは実感している。印象深い香りというものは、素材、土地、人によって生み出されるものだ。素材(ワインであれば葡萄)と土地(生育環境)と人(栽培者、ワインであれば醸造者、品質管理者、アートディレクター等)と。私は9年前に薔薇の香りを求めてブルガリアを訪ねた折、このことを深く実感したのだから。

Articles of roses as archives 3

2009年(ブルガリア日本外交復興50周年)ブルガリア旅行記の記憶から』

http://sawaroma.blogspot.com/2018/05/articles-of-roses-as-archives-3200950.html



この秋は山梨県勝沼にあるこちらのワイナリーを訪れてみたいと感じた。



関連記事

【インタビュー】前編:日本ワインの未来を担う最重要ワイナリー誕生!『MGVsワイナリー』の徹底したテロワールへのこだわりを聞く!

http://cavewine.net/contents/6768



東京にて、sawaroma より。



2017年11月12日日曜日

カヌレ・Un superbe polygone


上から撮影したカヌレ。

見事な多角形(12角形)。


Des cannelés pris du dessus.

Un superbe polygone (dodécagone).




ワインの産地ボルドーの名物として知られる、カヌレ(cannelé または canelé)は独特な形が印象的。そもそもカヌレとは「溝のついた」という意味であり、このお菓子の型が由来のようである。横からみているとなんとなく溝が見えるが、上からみるとなんと12本もついていた。円に近いエレガントな花のようである。この位の角があることが、見た目はもちろん、手に取った時の感触や食べやすさに影響しているような気もする。


お菓子の材料は小麦粉、牛乳、卵黄 、バター、砂糖に加えて香り付けにラム酒やバニラが使われているとのこと。カヌレ型にはあらかじめハチミツが塗られたり、生地は一定時間寝かされることにより、外側はパリッと固めで内側はモチモチした口当たりで美味しい。

そもそも、ボルドーで赤ワインの澱を吸着させるために卵白が使用され、余った卵黄を有効活用しようとつくられ始めたという説がある。


そんな背景を知ったのも、担当して8年目になるフランス語講義で今年の学生用に選んだテキストのテーマがボルドーだったから。私自身は、随分以前からパンの美味しいPAULで品川から出張で新幹線に乗る前によくこのカヌレを好んで調達していた。適度な硬さで持ち歩いても崩れずベタつかず、噛みしめると内側はしっとり、ほんのりラム酒の香り。




Le cannelé, cest délicieux !




東京にて、sawaroma より。

écrit par SAWAROMA à Tokyo