2014年5月7日水曜日

水鏡・合わせ鏡 …L'EAU PAR KENZO MIRROR EDITION

立夏も過ぎて
眩しい初夏の光の季節へ。

無色透明な水。光と空気を映す鏡。
その時々の光が水に色を与え、空気が匂いを含ませる。

魅かれ合う男女。互いに映る自分を愛するかのように。
まさに合わせ鏡そのもの。




L'EAU PAR KENZO MIRROR EDITION
ローパーケンゾー・ミラーエディション。
ローパーケンゾーシリーズの最新作として4月に日本で限定発売。

ケンゾーパルファムの本国サイトにこの新作のページ。貼られてある動画に、水と男女、二つの鏡を感じる。


ブルーのプールオム(メンズ)とピンクのプールファム(レディス)。
いずれも水の流れの一瞬をきりとったようなボトル。
二体の曲面が重なり合う。



私はひとつの実験を試みた。
ふたつの香りの融合と調和について。

私は女性だが、ブルーのメンズを一拭き身につけると
なぜか、より強く自らが女性ということを意識する。
どこに眠っていたのか私自身の匂いとあいまって柔らかな香りへ。
爽やかながらもひと拭きで
フレッシュでエネルギー溢れた
紛れもない男性を感じさせるこの香りはなかなかの持続性。
つけてしばらくしてから同じ部位(ウエスト)に
ピンクのレディスを二拭き。優しさが程よくプラス。
その後数時間後、なんら違和感なく仕事。

確かに二つの香りは融合していた。

持続性はブルーの方が強いように感じた。
そうした自らの皮膚の上での香り方を確かめたら
この二つでさまざまなレイヤリングも試したいと思う。

軽やかな香りは、軽いだけにすぐに香りが揮発しがちだが
このミラーエディションは軽い印象がキラキラと持続する。

fashion press・4/16の記事
光にきらめく水の鏡、KENZO新香水「ローパ ケンゾー ミラー」限定発売

によると
「…レディスはジューシーなメロン、ラズベリーが印象的なフルーティ・フローラルの香りで、一方のメンズはグレープフルーツからアクアティック・アコードへつづくフレッシュさが印象的なウッディ・シトラスの香り。…」

私には
レディスがただ甘く優しいだけのフルーティー・フローラルには思えなかった。
トップに使われたというペパーミントのおかげかもしれない。
メンズに使われたバジル、ジュニパーベリー、ベチバー。
緑の深い陰影が感じられて、夏に求められる清涼感を醸し出す。

つくづくフレグランスというものは
それ自体の香りではなく
生きた人が生きた皮膚に身につけて
はじめて香りが完成するということを
改めてこのツインフレグランスから感じた。

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