2012年6月16日土曜日

Elegance of a pattern tells me about…(風情ある一つの模様が教えてくれたこと)

ひと目見たときから気になっていた模様。




最初は紙袋。黒地だったが魅かれた。思わずこんな細かな柄のブラウスを想像してしまうほど上品な風情があった。そして、青紫色の外箱を見てしまったらもう気になって仕方がない。ついにその模様だけをアップに撮影。

長野県小布施町にある小布施堂、その栗鹿の子のパッケージにつかわれている模様である。

よく眺めれば眺めるほど、人の栗へのあたたかな愛情が感じられ、植物としての栗のかわいらしさ、神秘的なたたずまいが静かに伝わってくる。

ついつい調べてしまったらコチラ 発見。
小布施で栗の栽培が始まったのが1367年。 なんと以来600数拾年小布施人は栗を愛でてきたとのこと。江戸時代には幕府への献上栗として、御林守という役職者によって厳重に管理され…今に伝わるお菓子の大切な主役だったとは。この模様が私に語りかけてきたのはそういうこと?

小布施町。素敵なところ。
風情を生かしたこんな宿泊施設 もある。英語表記もあるので、異国の客人にも喜ばれているはず。

栗鹿ノ子。
栗と砂糖しかつかわれないこのお菓子の主役はまさに栗。
香り豊かな栗が、きめ細かな栗ジャムにつつまれて。
今朝はヨーグルトと共に。




2012年6月15日金曜日

Colors of leaves

4月。見かけたのは黄緑色の愛らしい葉。まるで花びらのよう。


5月。雨上がりの陽射しを受けるフレッシュグリーン。


6月。初夏のそよ風を受けて日一日と濃くなるグリーン。


緑色々。
太陽と空気を受けながら
植物は私たちの眼に映る色を変えていく。



2012年6月14日木曜日

花と出逢う夕暮れどき

夕暮れどきに歩く。
五感を解放して、先入観から自由になれる貴重な時間。

まず、紫の花穂をもつ細長い植物が風に揺れているのが見えた。
目を留めていると、犬の散歩中の男性から
「それは、桔梗草というのです」
と教えていただく。
鮮やかな紫の小さな花だった。

そして次に出逢ったのはこちらの花。



深緑の葉にまもられて艶やかに。
香りよりもその星のように咲き誇る姿が印象的。
黄色味の濃いものから白っぽいものまで。五瓣の花たち。


そして…
ふと、妖艶な甘さが鼻をくすぐる。
ほんの一瞬の香りだったが、私を振り返らせたのはこの白い花。
マグノリアのような、ジャスミンのような、妖しくも清楚な香り。


名も知らない、初めて出逢う生き物に
同じ生き物である自分の五感で対峙する。
そんな時間は、ささやかながら大切にしたい。

2012年6月13日水曜日

良く生きるために脳を知る

五感。
その情報を処理し行動へと出力しているのは脳。おびただしい数(1兆を超えるともいわれる)の神経細胞を内包する脳の仕組みを知ることは、脳を最大限生かすことにもつながる。

この仕組みを知らずして自分はアタマが悪いなどと決めつけるのは、脳に失礼。生きているかぎり、諦めてはいけない。

私が脳について強く興味を持ち始めたのは、香りを感じる嗅覚のしくみを学んだときから。嗅覚を意識する日々の中で記憶と想像力とが交錯するうちに生まれるヒラメキは、まぎれもなく脳の複雑な仕組みからであろうと推察した。

嗅覚は、生命維持、種族保存に関する本能的な中枢である「大脳辺縁系」に直結し、その情報に基づき、身体の機能調節に必要な指令が発せられるという。

*この大脳辺縁系には、記憶を司る「海馬」がある。約4000万の神経細胞からできている。そして「扁桃体」。アーモンドのような形状で、内臓感覚や五感などのすべての感覚情報が送り込まれ、感覚刺激に対して過去の体験や記憶から自分にとって有益か有害かの価値判断を行う。その判断によって快不快の情動反応を起こす。

嗅覚がこのように重要な部位に直結しているということは、それほど重要な感覚であることを示唆しているように思えてならない。

1999年、私が初めてアロマテラピーの概念を専門学校で指導しはじめたとき、脳についての解説の参考にした良書が発刊された。吉成真由美著『やわらかな脳のつくり方』(新潮社)。今は絶版となっている。吉成さんはアメリカの大学や大学院で脳科学や心理学を学んだサイエンスライター。科学的な内容が平易な表現で説明されていた。

そこで2007年に吉成さんが、脳科学者でアイオワ大学精神医学教室教授であったナンシー・アンドリアセン博士との共著でまとめた本を入手。




ナンシーさんは、脳の画像を用いた、精神疾患、特に統合失調症や脳と心の仕組みの研究の第一人者であり、PTSDの概念を世界で初めて提唱した人物でもあると紹介されている。彼女の他の著書も読んでみたい。

100ページにも満たないこの本には重要なことが書かれていた。まだまだわからないことは多いようだが、日々驚くべき発見と研究が続いているのが脳科学。
アロマテラピーを深く学びたい人は、いずれ必ず脳科学に興味を持つはず。そのときにはぜひこうした本を読んでほしいと思う。


『NHK 未来への提言 ナンシー・アンドリアセン 心を探る脳科学』
著者:ナンシー・アンドリアセン+吉成真由美
日本放送出版協会 2007年発行
p15より引用


2012年6月10日日曜日

薔薇の香りで梅雨を乗り切る

雨の土曜日。
洗濯しなければならないものはたくさん。
乾燥機はない。あっても使えないデリケートな衣類多。
そして数時間後には仕事で外出、帰宅は遅い。

そんな条件が重なってしまうと私は、ダマスクローズのローズオットーの力を借りる。

まず洗濯。
すすぎの最終段階の水がはいる時、ローズオットーを数滴、洗濯槽の水に滴下。
干しているときに洗濯物からほのかに香る薔薇。

干し終えたら、予めルームフレグランスとしてローズオットーを希釈して作り置きしているものを洗濯物付近に数回スプレー。

この状態で換気扇をオンにし、14:00頃に外出。
帰宅は深夜12:30。

玄関を開けてまず感じるのは、柔らかな薔薇の香り。
生乾きのいやなにおいはしない。
疲れて帰宅した気持ちが優雅な空気に癒された。

翌朝。熟睡とともに目覚めたら
ほんのりとまろやかな樹木のような柔らかさとともに
薔薇の残り香。
しかも…私の実感としては
起きてすぐに頭が回転してくれるのも
薔薇の香りとともに眠った翌朝ならではの現象。

ダマスクローズのローズオットーの香り成分は
研究者によると数百種もあるという。
常温自然揮発だけでも十分に香りが拡がり
時間経過とともに穏やかに変化していく。

デオドラント効果は明らかに感じる。
同時に深いリラックス効果。
紀元前から人に愛された香りのパワー。

梅雨の疲れた週末を
ストレスフリーで過ごせるのは有難い。

監修して4年目になる『パレチカ』。希少価値が高く、まだまだ知らない人も多い。だが、本当に心から香りで癒されたいと思う人、天然の花の香りの素晴らしさに触れたいと願う人には丁寧に伝え続けていきたい。



2012年6月9日土曜日

セザンヌのパレットー セザンヌ パリとプロヴァンス展より


セザンヌ パリとプロヴァンス を観てきた。

木漏れ陽がゆるやかな曲線によって陰翳を描く昼下がり。
国立新美術館の展示室の横に拡がるカフェ。









絵から感じられるのは、彼が選んだアングルの面白さ、湿度や光、柔らかさ、硬さ、匂い。そして描く対象への彼の記憶と愛着の変遷。

油彩でありながら透明感あふれるサント=ヴィクトワール山。きらめくような緑への彼の想いを感じて遠くから何度も見入っていたら、展示室でセザール自身が知人あての書簡で書いたというこんなフレーズを見つけた。

"Le vert étant une couleur des plus gaies et qui fait le plus de bien aux yeux."
(緑はもっとも快活な色のひとつであり、人の眼に良い。)

ピンクのポスターに使われている『りんごとオレンジ』。
甘酸っぱい香りが、湿った空気となって絵から漂う。

セザンヌは人の肖像も多く描いている。
その描き方の変遷が興味深い。
初期は人も風景の一部ととらえていたというが、年月を経て、妻や彼の晩年の身の回りの世話をしてくれたという庭師への心の距離感が絵に表れている。

晩年、死の直前まで絵筆を持っていたというセザンヌ。
その絶筆のパレットが展示されていた。
白の絵の具が最も多く残っていた。

6/11まで。



2012年6月8日金曜日

気分転換・消臭・虫除け…エアフレッシュナーの効果

医療資格を目指す専門学校で、植物の香りによってどんな快適性がもたらされるかを学ぶ講義を提供している。

その講義の中での実習の一つが、エア・フレッシュナー制作・使用。
柑橘系のレモン、オレンジ・スイート、グレープフルーツ、ベルガモットをはじめ、ユーカリ、ティートリー、ローズマリー、ペパーミント、ラベンダー、ゼラニウム、ジュニパーベリー、イランイラン…あたりまで精油を体感し特徴について学んだ後、これらの精油をブレンドして約1%に希釈したエア・フレッシュナーを制作、自宅での使用体験を経ての考察を学生に課した。

知識は体感することによって腑に落ちるものであり、さらに深く学びたいと思う好奇心につながる。同じような事例が複数出てくると、それはもっと詳しく検証する価値があるのではないかという研究テーマの発見にもつながる。そういう意味で、こうした実習はきわめて大切。

学生からのレポートによれば、その効用の可能性を実感できたものとして多数挙げられていたのは「気分転換」効果。
疲れているときにも一瞬嗅いだだけで次の行動に移る元気が出たり、高ぶっていた気分が落ち着いたりしたという。
さらに、玄関がさわやかな空気になったと自分が感じただけでなく家人にも喜ばれたり、犬を飼っている人はいつも感じていた犬のにおいが薄らいだ、と「消臭」効果を挙げた学生も複数いた。
そして、ある精油に蚊が嫌がる香り成分があると学んだ学生たちがつくったエア・フレッシュナー。網戸にスプレーしたらその夜はいつもはりついている虫が皆退散するところを目の当たりにしたらしく、精油によっては「虫除け」効果があることを実感したという。

「気分転換」も「消臭」も「虫除け」も、日々の快適性にとって大切なポイントであることをこの実習で改めて実感する学生も多い。せっかく活かせる嗅覚をきちんと使って、より自分にとって快適な状態を作りたいと願うモチベーションにつながればと思う。