昨日金曜は、前回ご紹介のブランド、アン・フォンテーヌの2011春夏新作コレクション内覧会へ。テーマは "SUMMER STORY"。デザイナーのインスピレーションの源となったのは、イギリス出身の写真家、David Hamiltonの醸し出す世界、との前情報から、ソフトフォーカスによる独特の柔らかな光を通した夏の色が見られるような…淡い期待感とともに出向きました。
やはり。そこにはゆったりと流れる時間の中で感じる風景に似合う色と形がありました。淡いサンドベージュ、柔らかな光を浴びたような優しいピンク、乾いた空気の爽快さを色に移したようなライトブルーグレー、空や海の表情を捉えたような青のグラデーション。
カタログに登場するモデルの女性もどこかくつろいだ表情。定番の白、黒のブラウスも、空気を含んだような軽やかさが感じられ、着る人の身体の動きとともに風景に溶け込んでしまいそうです。
ゆっくりとコレクションを眺めていたら、随分昔に愛用していたものから最近のものまで、いくつかのフレグランスの香りを思い起こしました。
なぜか、旅と結びつくイメージのものばかりです。
'80年代後半に発売された、ローマという名の香り。柔らかな光に包まれるような気分になれることが印象的。愛用し始めた直後に仕事でイタリアに行くことになりました。
KENZOAIR。青と白のパッケージ。"AIR"。空気という名のこの香りに、幼い頃見上げていた空を想起して半年後、身近な人物がタイに出張することになり、お土産として買ってきてくれました。
そして今年の春発売のヴォヤージュ ドゥ エルメス。旅立ちへと誘うフレグランス。この香りの調香師いわく、「…香水なら何かを思い出すのではなく、なにかがしたくなるような香水であってほしい。」(専門誌PARFUM154号より)。この香りが吹きつけられた荷札のような紙をお店でいただいたとき、私は昨夏お世話になったブルガリア人の知人と一緒でした。その方も私もこの香りをすぐに気に入って微笑んだことを思い起こします。
2011年の春から夏。半年先へ旅気分。
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