2011年7月21日木曜日

化粧水(保湿液)の香り方

このところ、保湿用ローションを色々と試している。
乾燥を防ぎ、塗っているときの(触覚と嗅覚への)負荷が少ないもの。

何しろ毎日使うものだから負荷が蓄積するとこわい。
ストレスのもととなる負荷。皮膚にシミルなどはもってのほかであるが、それ以外にも重要なことは香り方。鼻に近いところに使うわけだから、強すぎる香りや違和感のある香り、いつまでも残りすぎる香りはストレスとなる。

最近改めて思うのは、香りというのは「香る」ものであって揮発する、動いているものであるということ。一時も静止していない。洋服のように身につける香りはある程度持続させたいと思うが、スキンケアではどうか。使っているほんのわずかな間に使用感を高め、リラックスさせてくれたらそれで良いのだ。

「この香り好き」というのは、イコール「この香り方好き」ということであり、「この香りキツイ(から嫌い)」というのは「この香り方イヤ」ということではないかと思う。

数年程前にアロマトリートメントサロンの監修を行ったとき、使用化粧品の検討のため、多くのさまざまなスキンケア化粧品を試した。中でも洗顔後最初に使用する化粧水は、鎮静や保湿が主な目的と思うが、これについての感想が人によってまるで違う。当たり前といえば当たり前。皮膚のタイプも違えば使用感の決め手となる触感や香り方の好みがちがうのだから。

このときあまりにも様々な化粧水をテスト使用して、私は自分の顔面の皮膚が疲れたような気がしただけでなく、その香り方によって受けるストレスというものも体験した。その後しばらくは、香りをほとんど感じさせない究極のシンプルな保湿液しか使いたくなかった位であった。

そして肌の回復とともに、単に「無香料」が良いわけでもないことも学んだ。なぜならば、化粧水の原料自体のにおいが剥き出しの状態が逆に不快なこともあるから。たとえばリフレッシュ感を高めるためにアルコールが使われているとするとこのにおいが刺激臭となったり、無添加石鹸の牛脂の面影にゲンナリしたりする。原料自体のにおいを隠すためにやたら強く香るのも不快だが、剥き出しも困る。

そんなわけで、毎日使用しても違和感のない、ほどよく調整された微香を求めるようになった。手にとり、顔面に拡げたときにふわっと香り、つけてしばらくすると心地よかった記憶だけを残して消えゆく香り方。

高品質といわれる有名ブランドの化粧水をいくつか試してみたが、私にとってはまだまだ香り方の強すぎるものが多い。残念なのは、ファーストタッチで
「あ、この香りは昭和のにおい」などと母世代を思い起こしてしまうところか。
たまに使うにはレトロ気分でいいかもしれないが、毎日はつらい。

化粧水の香りに関しては、剥き出しでも、強すぎても、昔を思い出し過ぎてもイヤ、という私の探求は続く。



ジル・サンダー イヴの香りを演じるのは「パフューム…」の女優

バーバリーの新作の話題に引き続き、ジル・サンダーからもニュース。

「ジル・サンダーの新作香水がウェブサイトで限定50個発売」FASHION PRESS という記事。写真の女性を見て思わず驚く。

その女性とは、2007年に公開された映画「パフューム ある人殺しの物語」に登場したプラム売りの少女ではないか。ドイツ・ベルリン生まれの女優、カロリーネ・ヘルフルト。映画をご覧になっていない方のために詳細には触れないが、忘れられない瞳だった。

記事をご覧いただければわかるが、発売に先行してイメージとなる女優の写真はもちろん、香りの構成、ボトルデザインも公表している。一般販売前の50個限定という数字もなにか絶妙。

日本での販売は未定とのこともあえて記されている。この香りをイメージで気にいった人だけに、本気で送り届けたいという心が伝わるプロモーション。

ジル・サンダーというブランドを愛する人で、映画「パフューム…」の世界観に魅力を感じ、あのプラム売りの少女が記憶に残っていたならば、入手してみる価値はありそうだ。

香水は、映画の中に生きる女性さながらに、人の想像力をかきたてる。
また、映画を観たくなった。



2011年7月20日水曜日

世界150か国以上で発売される香水とは?「バーバリーボディ」

今秋の新作フレグランスのニュースとして、もしかしたらもっとも話題を集めるかもしれないのが9/1発売予定の「バーバリーボディ」。

ーもっとも官能的な香り「バーバリーボディ」誕生ーOPENERS 2011,7,14の記事は印象的。女性が纏っているのはローズゴールドのシルクサテンでつくられたトレンチコート、そして、バーバリーボディの香り。このビジュアルは、フレグランスが確かにボディに纏う「第一の衣服」であることを伝えている。ボディに最も近い衣服。

そんな、フレグランスの本質的な役割を、かつてシャネルNo.5を着て眠るといったモンローのように使い手側からではなく、作り手側から発信しているところが興味深い。

そしてこの香りが世界150か国以上で発売されるという事実。改めて素晴らしいことと思う。これまであまり意識してこなかったが、どれ位広範囲で販売されるのかということは今後注目に値する。

今回の新しい香りの象徴として選ばれたのは、7/29公開の「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」にも出演する、ロージー・ハンティントン=ホワイトリー。貴族の出身とか。

香りには「もっとも官能的」という形容詞の説明しかないが、発売までじゅうぶん想像力をふくらませてみるのも楽しいかもしれない。

個人的には、シルクサテンのコートを素肌に着たらどんな気分になるのか、そちらにも興味あり。きっと何も着ていないよりも遥かに自分のボディを意識するだろう。



2011年7月18日月曜日

「香りをイメージする香水瓶展」からボトルの記憶をたどる


「香りをイメージする香水瓶展」POLA MUSEUM ANNEX が連休初日の16日から開催。9/11までという開催期間なのでぜひ訪れてみたいと思っています。


ちょうど先月発刊された"PARFUM"158号 誌上、「芸術と香水96」においても、この展覧会は紹介されていました。2ぺージに渡る紹介ページには、展示作品として、ポーラ ミュージアム アネックスのサイトに掲載されている「ショッキング」のボトルだけではなく、ルネ・ラリックの「桑の実形 栓付香水瓶」や、エミール・ガレの「アトマイザー付き花文香水瓶」などの写真も掲載。眺めているだけでも香ってくるような美術品です。


さて、香水の楽しみの一つに、ボトルの外観を眺める喜びがあります。
私にとって、そのボトルの外観が、香りのイメージと一体となって記憶に残っているフレグランスをいくつか挙げてみようと思います。

資生堂「禅」
幼い頃、母の鏡台にありました。黒地に金の図柄。

ニナ・リッチ「レールデュタン」
キャップの白い鳥の羽のようなモチーフが印象的。

グレ「カボシャール」
黒とリボン。信念を大切にする淑女の象徴。

ゲラン「シャリマー」
アラビアンナイトの妖艶な世界の一品。異空間への旅。

ゲラン「サムサラ」
赤の神秘。両手を合わせて今も描きたくなる形。

ディオール「デューン」
砂丘のなめらかな曲線とオアシスの色。

イッセイ・ミヤケ「ロードゥイッセイ」
命の根源、水を讃えた形。

イヴ・サンローラン「ニュ」
ミッドナイトブルーの円形コンパクト。秘めた心。

……まだきっと色々思い起こしそうですがこの位で。

展覧会ではきっと20世紀初頭の作品が主に見られることと思います。
きっと現代のボトルに受け継がれた形やモチーフに出会えることでしょう。




2011年7月16日土曜日

調香師の言葉より

私は調香師の方に直接お会いしてお話をうかがったり、お会いできなくても印刷物を通してお言葉を読ませていただく機会を得てきた。

それらの言葉には深く考えさせられ、強く記憶に残るものが多い。備忘録を残しておきたいと思うようになった。

今日、本棚の整理をしていたら、2009年のNHKテレビ「テレビでフランス語」のテキストが目にとまった。この時期の講座はパリで活躍する様々な職業人へのインタビューがテーマとされていたので魅かれ、テキスト自体に価値を感じて購入していた。

2009年5月号インタビューのトップが調香師 " Parfumeur "、Blaise Mautin氏。
モータン氏のプロフィールに、パリ、ドバイ、アメリカ等の一流ホテルからの要望で高級感とホスピタリティを兼ね備えた香水を生み出し好評…と記載がある。

テキスト上のモータン氏のお言葉から、特に私に印象的であった3フレーズを記しておきたい。これらは、
①「調香師になるために不可欠な能力とは?」
②「好きな香りは?」
の2つの質問に対して答えられたうちの一部として抜粋したもので、フランス語そのままで引用している。( )内はそれらの日本語訳。

①に答えて

第一声
Je serais plutôt un maillon d'une grande chaîne.
(私は大きなつながりの中の一要素でしかありません。)

…最後にこう結ぶ。
Parce que si je dis < Je connais tout. > de toute façon, je suis mort!
(いずれにせよ、「何でも知っている」と言った時点で終わりですから。)

②に答えて

Alors, l'odeur, l'huile essentielle que je préfère, c'est la rose. 9 tonnes de pétales pour obtenir 1 kilo.
(私の好きな香りはバラの精油です。1キロ抽出するのに9トンの花びらを必要とします。)


特に①に対する2フレーズは、職業全般に通じることではないか。私がアロマセラピストとして、精油と人体の基礎を学び実践を積みながら感じたのは、精油業者、精油のもととなる植物、その生産者など、多くの人とのつながりであり、より深く知りたいと望む好奇心だった。そもそも香水が好きでこの価値を広く伝えたいと願った延長上に、人と香料との関係性、天然香料の一種である精油が人体に与えうる影響としてのアロマテラピーへの好奇心が生まれた。色々なことを知れば知るほど疑問は生まれ、その過程において常に研鑽が必要と感じるのはごく自然なことではないか。

②に対する回答として、収率が極めて低いという稀少価値や紀元前より脈々と愛されてきたバラの香りの価値を知識としてだけでなく、実際に香料として活用する過程において実感されていることがうかがえる。これまで、少なくとも私の知る調香師の中でバラを香料として第一に挙げる人物は3名いた。調香師が記憶するといわれる数千種にも上る香料の中で、ということは他にも魅力的な香料は多々あったはずと想像する。その上での選択であり、迷わずこう答えられるというところに、静かな感動をおぼえている。
"odeur" というフランス語は、特に「良い香り」を示す言葉ではない。良いとか悪いといった評価抜きの単なる「におい」である。調香師とは、あくまでも香料(香りの原材料)であるその素材自体を組み合わせたり薄めたりして、" l'odeur " (におい)から "le parfum"(良い香り)を創造する人であると改めて思った。


参考文献:
NHKテレビ「テレビでフランス語」2009年5月号テキスト




2011年7月14日木曜日

至福の30分間に流れた3種の香り・アロマトリートメント

いつもは他人様に提供しているアロマトリートメント。以前は私自身も好んでお客として受けていたものでした。ただ、その当時はなかなか心からの満足を得ることができず、同業だけに気に障ることもあり、かえって疲れる結果になることもよくあったのです。そんな多くの体験がその後の私の施術や教育活動にも反映されていったと思います。そして…世の中に立派にキャリアを積んだセラピストの方々が増えて数年経過。

今日は久しぶりに私自身が受けてきました。
場所はかつて私が出産した産婦人科医院併設のアロマルーム。
妊産婦さん優先なのですがラッキーなことに予約がとれて30分の足中心のアロマトリートメントを施術していただきました。

ここ数日の心身の疲労に加え、強くストレスを感じる子宮頸癌検診(内診)を受診後の緊張感もろともスッキリ洗い流したような気分です。

今週はそもそもメンテナンスの週としていくつかの定期検診を予約し、休養を優先していました。本当に心底疲れると感じたことがあり、検診でこれ以上ストレスを溜めてしまってはそれこそ肌や髪の状態にまで響くと危機感をもっていたのでした。ストレスを溜め込んでいるにもかかわらずリラックスできない時が続くということは内面の健康ばかりか、外見の美容にも影響を与えるのです。

この道10年以上、という頼もしいセラピストさんによるアロマブレンドは、オレンジ・スイート&ラヴェンダー&フランキンセンスの3種。ほの暗いアロマルームの中で、華やかに香るオレンジが上品なラヴェンダー、深くウッディなフランキンセンスとともに、ゆっくりと流れていきました。

ホットタオルで両足裏を温めていただいた後、両足のトリートメント。さらにかるく首や肩、頭部にも軽く刺激をいただきスッキリ。ペパーミントのハーブティーでリフレッシュしたあとアロマルームを出ると顔のトーンが一段アップしています。顔には全く触れられていないというのに。

心地よいリラックスはストレスを軽減し、身体そのものの回復力を高めてくれるのでしょう。結果として、施術を受ける前よりも「より良い状態」になっていることを実感できるのも嬉しいことです。





2011年7月13日水曜日

夏の3色温製サラダは翌朝冷製で

このところよく作るサラダはオレンジ、ホワイト、グリーンの3色。
オレンジは人参、ホワイトは馬鈴薯、グリーンは胡瓜です。

まず、3種をサイノメにカット。今夜は3人分で夜と朝の2回に分けて食べることを想定して、人参2本、馬鈴薯3個、胡瓜2本をサイノメに。

鍋に人参、馬鈴薯、胡瓜の順番で入れ、その間にコンソメキューブ1個と塩、胡椒パラパラ。スープにするわけではなく、あくまでも野菜に味を染み込ませながら煮含めるので水を野菜が隠れない程度の量だけ入れ、中火から弱火で焦げ付かないように煮ます。ある程度水が減ってきたら鍋の中身をかき混ぜて、人参に串が通る位の柔らかさになったら火をとめます。

この熱々で夜は温製サラダ、冷蔵庫で一晩冷やせば冷製で朝食を。ランチボックスに入れても彩りと共にビタミン&ミネラル&食物繊維を豊かにしてくれます。

柔らかな人参にほくほく粉ふきのジャガイモが絡み、とろける胡瓜がホロリ。なんだかホッとする味です。胡瓜は生で食べることが多いかもしれませんが、こんふうに煮たり炒めたりしても美味しいのです。

もちろん、コンソメキューブをもっと足して水も多くいれたらスープにもなるでしょう。でも野菜の香りと旨味が凝縮されたサラダスタイルは冷めても美味しいのが大きな魅力。これとオリーブとチーズがあればワインでも飲みたくなってくるのです。

この夏はこのサラダをきっと毎週作りそうです。