cire。フランス語で「蝋」を意味する。創業1643年、フランス最古といわれる老舗キャンドルブランド 、Cire Trudon が初のフレグランスラインをリリース。香水ボトルの写真がクローズアップされた記事で知る。
フランス人インダストリアルデザイナー、Pauline Deltour の言葉が響く。彼女をもっと知りたくなる。360年もの歴史をもつキャンドルブランドが、初めてデビューさせる香水というプロダクトから何を試みているのかにも興味をもった。
〈Top of the glass: Pauline Deltour's first design for Cire Trudon has serious bottle〉
/ 21 AUG 2017 / LIFESTYLE / 21 AUG 2017 / BY ELLY PARSONS
/ Wallpaper
https://www.wallpaper.com/lifestyle/pauline-deltour-cire-trudon-glass-bottle-design
Pauline Deltour 、日本語の音に近い発音では、ポーリーン・デルトゥア。
香水瓶の前に、彼女は二つのプロダクトデザインをCire Trudonに提供している。
一つは上の記事中写真にある
「L'Éteignor」。
candle-snuffing tool とある。
キャンドルグラスに立てかけ、先端で、芯を、倒したり起こしたりできる。一時的に炎を消したいときにふうっと吹くと煙が出てしまうが、芯を真下の液ロウに触れさせれば一瞬で消える。私はこの作業をピンセットで行っていたが、それよりこちらの方がはるかに優雅。キャンドルの芳香と雰囲気を煙で邪魔されることなく楽しむことができる。
もう一つは、フレグランスディフューザー「La Promeneuse」。
このプロダクトを補足説明する二つの記事を紹介する。
まずは日本語記事のこちら↓
「フランス最古の老舗キャンドルメーカーから、新しいタイプのフレグランスディフューザーが誕生!」/2016.05.03/NEOL
http://www.neol.jp/culture/41015/
こちら英文記事では、デザイナーの写真と共に「La Promeneuse」のプロモーション動画もリンクされている。↓
〈Cire Trudon Launches MAISON TRUDON Perfume Collection〉
08/16/17 17:14:29 by: Sandra Raicevic Petrovic /Fragrantica
https://www.fragrantica.com/news/Cire-Trudon-Launches-MAISON-TRUDON-Perfume-Collection-9884.html
特に↑の記事で、キャンドルグラス、ディフューザーの写真の後に新作である香水瓶のデザインを眺めると、確かにこのブランドが大切にしてきたエッセンスが踏襲され、かつモダンなエレガンスを体現したヴィジュアルになっていると感じる。
最初に紹介した英文記事の中で、デザイナー、ポーリーン・デルトゥアが語っていることの一部を私の日本語に置き換えてみる。
「先に二つのプロダクトをデザインするプロセスを通して、このブランドの求めるものを理解しやすくなった。
…私にとって香水瓶をつくることは、腕時計をデザインするようなもの。前の二作よりも複雑なプロセスを要した。
…ボトルの重さ、ボリュームからガラスの透明度に至るまで、中身の香水体験に影響を与えるものであるべき。
…これはハンドバッグの中に隠されるような香りではない。毎日側に置き、うっとりと眺めるようなものだ。…」
此れ程までにデザイナーに語らせるその香りとは?
調香師Lyn Harris、Antoine Lie 、そしてYann Vasnier の3名によるジェンダーフリーの5種類のフレグランス。名前からすでにミステリアス。
キャンドル自体の香りに高い評価を得てきた老舗ブランドが「蝋」というベースから飛躍、スプレー式のフレグランスに姿を変えつつもその価値をさらに理想的な「香り」へとフォーカスしている。
PAULINE DELTOUR
CIRE TRUDON
東京にて、sawaroma より。
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