今秋デビューのフレグランスを拝見、拝聴、そしてラストノートまで拝香。
まずフレグランスの名前や考え方をヴィジュアルから眺め(拝見)、ネーミングの響き、関連動画やイメージモデルの声、音楽…を聴き(拝聴)、
実際の香りを布や紙に染み込ませ、半日以上経過したラストノートの香りを確認(拝香)。この3段階を経て、イメージを描いてみます。
こういうとき、自分の様々な先入観は一旦脇に置きたいもの。ぐっすり眠って前日のことなどすぐには思い出さない朝のような、フレッシュマインドを意識して。
今回試したのは3種類。
まずは7月に私の記事
「ツイリーという名の香り/Twilly d'Hermès」
2017,07,28 /sawaroma
http://sawaroma.blogspot.jp/2017/07/twilly-d.html
でもご紹介のツイリー ドゥ エルメス。
静止画の広告ヴィジュアルは見ましたが動画は拝香後に観ようと思っていました。
ネーミングと、対象とする世代、写真、香調から、想像できたイメージは
……軽快で大胆な動き、今にでも踊り出しそうな自由なスタイル、こうあらねばならない、なんて制約はかけないから服装も髪も自由型…。
そんな瞬間的に舞い降りる衝動を楽しむ息遣いが、香りからも感じられるかどうか?
確かめたかったのです。
プロモーションイベントでは、香りはボトルネックに結ばれるミニツイリーを彷彿とさせるリボンに含ませられたようです。
フレグランス《ツイリー ドゥ エルメス》
HERMES-公式サイト
http://www.maisonhermes.jp/feature/603825/
拝香。動く人、自由に動きたい人にぴったりの躍動感。静かではありません。意外性というひねりを変化の段階で感じるスパイシ~なフローラル。ラストからはジェンダーフリーな響きも聴こえてくるような。拝香後に動画を確認。やはり。
次に、約15年ぶりにブランドから新しい名前とコンセプトでリリースされると言われていたシャネルのガブリエル。
ココ シャネルと呼ばれる以前からの、まだ未知数の可能性を秘めていたころの、ガブリエル?この新香水のイメージモデル、クリステン・スチュワートの特に声が大好きという先入観たっぷりの私はこんな記事を書いていました。
「Le visage du nouveau parfum , Kristen Stewart dans《PERSONAL SHOPPER 》/映画に香るクリステン・スチュワート、新香水の「顔」となる」
2017,05,19/ sawaroma
http://sawaroma.blogspot.jp/2017/05/le-visage-de-nouveau-parfum-kristen.html
9月に入ると百貨店のシャネルカウンターにすでにラストノートになりつつある試香紙が置いてありました。端正なボトルの隣にはクリステンの横顔フォト。
ガブリエル シャネル ー
CHANELー Official site
白い花々の新解釈、ということですが、これまでのシャネルの香りに比べるとソフトですね。でも弱くなんてないのです。優美な存在感のラストノート。この柔らかさにはかなりフレッシュなチュベローズを想像。やはり公式サイトの説明から納得。今回初めてグラース産の特別なチュベローズを使用したそうです。これはトップノートから改めて観察しなければ、という好奇心を触発されます。
そして3種類目は、昨日、表参道「コム デ ギャルソン」ブティックにて。
新作「コンクリート」をいつものかたちの試香紙に。
「コム デ ギャルソン」公式サイト
http://www.comme-des-garcons.com/
をご覧いただくと感じられますが、くわしい商品説明はありません。メッセージは強く記されています。そもそも1994年にブランド初のフレグランスを発表した時の私の印象は、装いの一部としてという概念を超えて、着る人の内側を奮い立たせる強度を持つ香り、でした。今回の新作については
「コム デ ギャルソン」がコンクリートをイメージした香水発売
WWD JAPAN 2017/ 07/05
https://www.wwdjapan.com/444541
という前情報とともにトップノートから1日後の余韻まで楽しみにしていました。
サンダルウッドが、弾けて溶けて、柔らかな一枚の極上の布になっていくような感じです。
ハードな体躯を持ちながら、あるいはガードが固そうでいて、一言ふたことかたりはじめると溢れ出すおもしろさ。
どんな人、どんな場面をイメージするでしょうか。自由です。
東京にて、sawaroma より。
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