2019年12月3日火曜日

境界線としての作品、感覚を貫く・舘鼻則孝「It's always the others who die」/POLA MUSEUM ANNEX にて2019.12.22まで





「日本の香を「RETHINK ・『館鼻則孝と香りの日本文化』展」(20189)

http://sawaroma.blogspot.com/2018/09/rethink.html

での鮮烈な赤のインパクトが記憶に新しい、アーティストの舘鼻則孝氏。見えない香りというものが、人が生きている束の間のきらめきのような想いに浸る一瞬一瞬であるかのごとく視覚化されたその表現は、どこか私の感覚の深いところにも響いていた。



銀座のポーラ ミュージアム アネックスでは現在、館鼻氏の作家としての主題ともいえる「日本独自の死生観」について生み出された作品全20点が展示されている。




舘鼻則孝「It's always the others who die

At  POLA MUSEUM ANNEX(3F 1-7-7 Ginza)

2019.11.2212.22

11:0020:00(Entrance until 19:30)

Free admission 


https://www.po-holdings.co.jp/m-annex/exhibition/index.html








展示作品の全てが新作という非常に貴重な展示。特に伝統工芸士の手仕事で11本丁寧に仕上げられた矢を225本も使って表現された作品『アローズ』は圧巻。今回も赤、青、黄などの鮮やかな色彩とともに、生と死の境界線を貫くような矢のフォルムが強く私の意識に刺さる。絶妙な配置で展示された作品に囲まれて、このように改めて自らの生を感じることができた瞬間は、もはや野生では生きられない人間にとってかけがえのないものではないかと思う。


境界線としての作品、感覚を貫くアート。






展覧会場にて入手できる資料に掲載されている館鼻氏のプロフィールを以下に引用。

館鼻 則孝(たてはな のりたか)

1985年 東京都生まれ。東京藝術大学工芸科染織専攻卒。卒業制作として発表したヒールレスシューズは、花魁の高下駄から着想を得た作品としてレディー・ガガが愛用していることでも知られている。現在は現代美術家として、国内外の展覧会へ参加する他、伝統工芸士との創作活動にも精力的に取り組んでいる、作品は、ニューヨークのメトロポリタン美術館やロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館などに永久収蔵されている。



…écrit par SAWAROMA





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