2025年10月31日金曜日

10月の出逢い・フレグランスとキャンドルと




遅い金木犀の開花

先月からの

COMME des GARÇONS DOTを

纏い続けていた日々

いつしか私の匂いと一体化していた


多くの新作フレグランスに

会いに出かけた

それぞれが工夫が凝らされたもの

であることは理解でき

今という時代の空気を感じさせた



めぐり逢えたと

心に響いた3つのフレグランス

そして1つのキャンドル




《FANTASMAGORY》/ LOUIS VUITTON

(2025.10.16発売)

不思議な柔軟性と優雅さが軽やかに

吹き付けられたムエットから香る

光のように繊細なバニラの余韻

肌に纏えばあたたかく




《La Cérémonie de l’Encens 》

/ L’ARTISAN PARFUMEUR 

(2025.7.1発売)

私が初めてフランキンセンスの

香りに出逢ったときの

忘れられない驚きを回想

静寂とともに光と闇とがゆらめく




《HORRY BERRY》

/ D’ORSAY

(2025.11.1発売)

神秘的な透明感の余韻が魅力

愛らしいはずのストロベリーが

カルダモンやホワイトウードとともに

麗しい佇まいへ




《MENTHE VERTE》(キャンドル)

/ DIPTYQUE 

ミントの清々しさと柔らかな甘さが

優しい緑を想像させて

長く寛ぐ空間でくゆらせたくなる

ようやくめぐり逢えたキャンドル



「出逢う」と「会う」とは違う

前者は「めぐりあい」ともいえる

予期せぬ運命的なニュアンスをもつ





…écrit par 《SAWAROMA》






2025年9月28日日曜日

秋を告げる花たちと二つのフレグランス



もうそろそろ秋が来てほしいと

最初に思ったのは9月半ば


黒のボトルを手にとる

藤袴の香りが活かされた

Mame Kurogouchiのフレグランス

ほのかな涼やかさから

複雑な植物のぬくもりと

優雅なあの花の余韻へ…

心が鎮まるひととき





そして今

9月もあと2日を残すばかり

そろそろ金木犀の香りが聴きたい

Comme des Garçons DOT

を香らせてまとう


柔らかなフルーティートーンが

軽やかに浮遊しているような

秋の妖精を想像させる

貴重な香り



参考記事


1.国際香りと文化の会 VENUS・HP版

2024年秋号

  「藤袴の記憶が求めたフレグランス」


http://www.kaori-bunka.com/images/pdf/venus-2024-4.pdf


2.国際香りと文化の会 VENUS・HP版

2025年秋号

「キンモクセイの香りと

コム デ ギャルソンの香水」


http://www.kaori-bunka.com/images/pdf/venus-2025-4.pdf




…écrit par 《SAWAROMA》




2025年8月26日火曜日

国際香りと文化の会『VENUS』HP版へ寄稿・2025年秋号


国際香りと文化の会

会報誌『VENUS』HP版へ寄稿した

「キンモクセイの香りとコム デ ギャルソンの香水」

が、2025年秋号として掲載されました


画像1枚目:

国際香りと文化の会HP トップページ

スクリーンショット画像の一部


画像2枚目:

掲載記事PDF 

1P目

スクリーンショット画像の一部


とあるフランスの

調香師が記したキンモクセイの

香りの特徴を読み

私の好奇心は

この植物の魅力の再解釈へと

向かうことになります


他のどの花とも似ていない

孤高の香り方を持つ花…


既成概念を

常にゼロから問いなおす

とある日本のクリエイターが

自身のブランドで

香水をリリースして以来

30周年を迎えたことを

一冊のビジュアルブックで

知りました



2015年に生まれた

DOT というコードネームもつ香水は

私の記憶の奥深くに眠っていた

キンモクセイの魅力や

映像的な香り方とともに

忘れられない存在となりました




…écrit par 《SAWAROMA》



2025年7月31日木曜日

水色と紫とネイビーから・ 2025年7月の3香




梅雨の中休みのような空の下

淡い水色の花に出会い

7月のイメージが浮かぶ


miu miu 初のフレグランス

水色の印象的なボトル

コントラストの赤のキャップとともに

その愛らしく軽やかでクリアな香りを

想い起こす




4月に入手した

薄紫のボトルからは

フレッシュな光が

謎めきつつも

潔く香る魅力を



紫からの連想は

深いネイビーブルーの記憶

昨夏に入手した香り

磨きあげられた

フランキンセンスの

宝石のような深い余韻が

きらめくように漂う





7月初旬のあの日

実際に見たよりも

私が感じた色は

七色の輝きを放つような

不思議な魅力の花だった



その花のイメージに導かれ

選んだ香りたち






…écrit par 《SAWAROMA》







2025年6月28日土曜日

光と水と緑の間で・2025年6月の3香



 

光にきらめいたり

水に洗われたり

毎日さまざまな表情を見せる緑の季節


まだ梅雨が始まる前に

植物園で眺めた緑の景色から

共に過ごしたくなった3香





FUWARI

繊細に立ち昇る薔薇の余韻を

バイクの後部で風を受けながら

そよがせた


L’EAU D’ISSEY  EAU DE PARFUM 

このクリーンでまろやかな水の香りは

トワレよりも静かな複雑さをもちながら

花の華やかさが優しく香る

微妙な空模様の下で


LUXE CALME VOLUPTE

季節を問わず私の定番の一つ

この時期は特に

深遠な緑と樹々のぬくもりを

しっとりと感じることができた





6月に発売され

いただいたサンプルで試した

L’EAU D’ISSEY  

EAU DE PARFUM INTENSE 

雨の中纏っていたあの日

周囲の水分に溶け込むように

柔らかく綺麗に香っていた





…écrit par 《SAWAROMA》