ジャーマンカモミールティー、
イエナグラスのポットで試飲。
(2010年より「自然科学概論」講師を担当する静岡医療学園専門学校講義にて)
Dégustation au cours de l'école à Shizuoka,
l'arôme de la tisane(Matricaria recutita)
avec le verre de Jena.
水蒸気蒸留によって濃く青い精油となるジャーマンカモミール。その状態とは異なる香りを味覚とともに体感する大切な機会です。色と香りを最大限感じてもらうために信頼できる品質の耐熱ガラスポットを用いました。
お茶、といえばほぼ緑茶か紅茶しか飲んだことのない若い学生さんにとって、このジャーマンカモミールは圧倒的に異文化のよう。甘いような苦いような、フルーツのような、花のような匂いがするのに味がない、不思議な感じ、ヨーロッパって感じ、高級そう、なんだか落ち着いてリラックスする、好まないけど面白い、ご飯に合わなさそう…などなど。
飲み慣れていない未知のものに出会ったとき、でもそれが文化は異なれど同じ人間が好み大切にしてきたものだとわかっていたら、まずは自分の身体の感覚に委ねたいものです。素直な感覚が教えてくれることは多く、そうした体験はよりよく生きていくための糧にもなるはずです。
私がこのジャーマンカモミールティを初めて特別に美味しいと感じたのは、とあるワイン専門のバーでお茶を頼んでこれを出されたときのことでした。様々な複雑なワインの味と香りを楽しんだ後、その余韻をかき消すこともなく、どことなく植物が秘める繊細で複雑な感触が調和していたから。優しい、そして単純ではない、深く記憶に響く…。
10年以上も前のこと、イギリスのデザイナーが携わったという滞在型ホテルが某高原に新設され、私はその併設アロマトリートメントサロンを監修しました。前任者が調香したというトリートメント用の香りを創りなおすことになり、私は5種の新しい香りを提供。そのうちの一つが、このジャーマンカモミールをほんの少量活かした"Relaxing"というブレンディッド・エッセンシャルオイル。そのホテルではこのカモミールがブレンドされたハーブティーももちろん定番でした。
Relaxing。今も活用されている様子。
キャリアオイルに希釈するとほんのりブルーのオイルとなり、目にも優しいのです。
http://www.nikionline.jp/SHOP/niki_0003_RELAXING.html
東京にて、sawaroma より。
…écrit par 《SAWAROMA 》à Tokyo.
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