2018年11月11日日曜日

千鳥ヶ淵のギャラリーとカフェと





千鳥ヶ淵には私の好きな場所がある。その一つが2000年代前半に出来たブックカフェギャラリー册。書、工芸、カフェを組み合わせたユニークな空間である。書物は日本文化、文学、美術に関する一万冊超を所蔵し、自由に閲覧可能。工芸は現代日本の工芸作家の展覧会を中心に講座、茶会等も開催。桜の名所ならではの観桜会も行われている。

先月は「2018年秋、工芸と美術の交わり」と題した二つの展覧会の一回目『黒と黒』が開催された。

http://sawaroma.blogspot.com/2018/10/blog-post.html



11/7~12/8は『白と白』。

http://www.satsu.jp/?p=1179

光を集めて反射する白は、絶妙な陰影によってモノの存在を彫刻のように浮き上がらせる。エントランスに展示されていたのは、徳丸鏡子氏の作品。




ひんやりとした質感に焼きあがる磁土により、「人間の生の営みを讃える、言祝ぎ」を原点とした造形を試みているという徳丸氏。彼女の作品を眺めながら私は、生命の源泉である水のありかを模索する人の視点を考えた。



もう一人の『白』の造り手、さかぎしよしおう氏は、精密な部分の抽象的な構成により立体の本質を探求するかのごとく独自の世界観を提示されているようだ。様々な角度から眺めながら何やら様々なものに見えてしまい、あたたかい温度すら感じてしまう。







Café miel à Kudanshita.

http://www.cafe-miel.jp




カフェ ミエル。アンティークな調度品に囲まれた独特の雰囲気漂うカフェ。九段下から歩いてこのあたりを左に曲がり、かつて存在したフェアモントホテルへと海外から来日したガラスアーティストを案内したことを思い起こす。それは’90年代前半、現代ガラスアートギャラリーの仕事をしていた頃のこと。フェアモントホテルは今は無い。代わりに出来たのは一階に册ギャラリーのあるマンション。先日もこの道を懐かしく歩いた。



東京にて、sawaroma より。


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