1972年創刊の香りの専門誌『PARFUM』。http://parfum-specialist.com
‘70年代から各ブランドのクリエーション(香り・イメージ・哲学など)を掲載してきました。アールデコやアールヌーヴォーの造形美を反映した、まさに現代アートさながらの香水瓶、ヴィジュアルイメージの写真も満載です。こうした資料をもとに、編集長平田幸子氏による秋のレクチャーサロンが開催されました。場所はメナードビレック表参道。
写真は’70年代後半から‘80年代の『PARFUM』表紙。
セルジュ・ルタンスの特徴的なヴィジュアルです。
今回のレクチャーサロンでは、11月21日セルジュ・ルタンス旗艦店オープンの前にその香りにまつわる創造性を探るというテーマがありました。
https://www.shiseidogroup.jp/news/detail.html?n=00000000002533
セルジュ・ルタンスは1980年、資生堂のビジュアルアイデンティティの創造とグローバルイメージ展開の責任者となり、1982年には香水「ノンブルノワール」のパッケージ、広告宣伝制作を担当。その後、資生堂INOUIのリニューアルを担い、そのコマーシャルフィルムはカンヌ映画祭で金賞受賞。1992年にレ・サロン・デュ・パレロワイヤル・シセイドーがオープンしたときに発売されたのが「フェミニテ・デュ ボワ」でした。
暗号のようなネーミングやヴィジュアルデザインの魅力に加えて、他の何処にもないユニークな香りのインパクトは、セルジュ・ルタンスならではの世界。今回のレクチャーサロンでは、懐かしい「ノンブルノワール」の香りを体験させていただくこともできました。‘80年代の妖しくも芳醇な香りが謎かけのように心に沁みわたります。残念ながらいまでは販売されていませんが、『PARFUM』65号の誌面にて、「誰も、見たことのない、黒」というコピーの入った貴重な広告ヴィジュアルに出会うことができて嬉しく思います。
関連情報
深く、しなやかな香りの回想・Féminité du bois
http://sawaroma.blogspot.com/2016/11/feminite-du-bois.html
東京にて、sawaroma より。
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