赤いガラスボトル。
ずっと眺めていたくなる。
綺麗、美しいなどの
言葉では表せない魅力を感じる。
香水瓶にこの色が用いられると、
私はまずは手に取り、その香りを試す。
この秋も、Rouge(赤)と名のつく
フレグランスがデビューした。
L’INTERDIT EAU DE PARFUM ROUGE / GIVENCHY 。
ややダークトーンの赤。
「禁断」という名を持つ赤の香り。
とろけるような甘い感触の
奥底から漂うスパイシー感。
さて、私自身は既に、
3本の赤いフレグランスを愛用していた。
今回、それらとともに
新作を含めた4本を撮影してみた。
上から
金色の蓋が眩しい
Baccarat Rouge 540 Extrait de Parfum。
ジャスミン、サフラン、アーモンド、
そしてアンバーグリス…。
温かくてどこか謎めいて。
立ち昇るミネラル感、
凛とした赤の煌めき。
その右下、
NARCISO EAU DE PARFUM ROUGE。
晩秋の乾いた空気に
見えない優雅な赤のヴェールを。
新作L’INTERDIT
EAU DE PARFUM ROUGE / GIVENCHY
の左側に横たわるのが、
ROUGE / COMME des GARÇONS。
立体感が生み出す華やかさ。
それは私が常に装いに求めるものでもある。
エッジの効いたトップノートは
辛口ながらもしなやかな香り。
ユニークな香料達が見事に
新しい香りへと変身している。
赤の表す意味はそれぞれながら、
見えない色という概念を
香りで再現しようとする情熱なしには
生まれなかったと想像した。
ボトルという外観は、香りを表す。
バカラの赤は、
金色と共にあってこそ実現できた。
540度という温度から、
冷たい煌めきの赤が生まれた。
これはやはり特別な日の赤だろう。
ナルシソの赤は、
ブルガリアンローズの持つ
華やかさを追求した。
日常にも、
ところどころに添えたい。
コムデギャルソンの赤は、
意外性という強さが
立体的に、まろやかに漂う。
私が選んだ香り、と
常に意識できる。
そして、
ジバンシイのランテルディは?
禁断というよりも暗喩。
赤の中に潜む黒の静けさ、
黒の中に秘められた温度のように。
黒の装いにも似合いそうだ。
香りの専門誌『PARFUM 』199号誌面に
L’INTERDIT EAU DE PARFUM ROUGE / GIVENCHY ボトルを添えて撮影してみる。
GIVENCHY L’INTERDIT ・その名の意味は60年前とは違う
…écrit par 《SAWAROMA》
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