2023年3月30日木曜日

纏う人の個性を引き出す香り・L’EAU PAPIER /diptyque




肌にのせると浮かび上がる

繊細な余韻。 

フローラルと

ムスキーのノートが溶け合うと、

体温と一体となって

それぞれの表情を描き始めます。


Une rémanence délicate qui commence 

à flotter quand c'est portée sur la peau. 

Lorsque les notes florales et celles musquées 

se fondent, ça fait plus qu'un avec la température 

du corps et commence à dessiner 

chaque propre expression.






こちら で試して

気に入ったという家人に贈り、

私自身も

その繊細な柔軟性を

日々の生活でも試したく、

纏う時間を持ちました。






これはまさに

肌にのせて体温で温めることで

真価を発揮する香りです。


ムエットの上からでは

かつて愛用した幾つかの香りに

似ている要素も少なからず

感じられていました。


しかし、やはり違うのです。


これほど上品に香る

ミモザの優しさは

初めての体験でしたし、

柔らかな余白を纏ったような錯覚から

未知の時間を想像させてくれる香りも

今ならではのような気がしました。


おそらくは

体温の変化という

人それぞれに異なる条件で

それぞれの香りの余韻を

描くことでしょう。





 …écrit par SAWAROMA






2023年3月23日木曜日

春の始まり、水の言葉を香りで聴く・Parole d’eau /SERGE LUTENS




「朝」をテーマとする
三つの香りのうち、

最も惹かれた「パロルドー」。

それは「朝」だけではなく

春の始まりの空気にも調和する。


Parmi les trois parfums sur le thème du "matin", celui qui m'a le plus attiré est "Parole d'eau". Il s'harmonise non seulement avec le "matin" mais aussi avec l'air du début du printemps.




Parole d’eau /SERGE LUTENS






朝は、新たに生まれ変わる時間。

昨日とは違う

気配に浸る静かな一時を

私は水と共に過ごす。

洗い流したり、補ったり。

豊かな、清潔な水のおかげで

今日も生まれ変わる自分を

見ることができた。


春は四季の始まり。

命が新しく芽吹く時、

そこには

雪解けの水、

柔らかな風が温ませた海の水、

そして、見えないけれど、

静かに無数の小さな水の分子が

至る所で囁いている。


この香りに出逢ったとき、

ひんやりとした透明感の中に

曲線的なまろやかさが

淡く見えてくるように思えた。

冷たい個体から柔らかな液体へ。

水の言葉が聴こえたような気がした。





 …écrit par SAWAROMA





2023年3月16日木曜日

白井屋ホテルのアートな空間と優しい香りの アメニティ




白井屋ホテル

1階から5階までの

アトリウム空間と螺旋階段。 

随所に見られる作品と共に

建築そのものがアート。

まさに宿泊できる美術館です。


Espace Atrium et escalier en colimaçon 

du 1er au 5ème étage de l'hôtel Shiroiya.  C'est comme un musée où vous pouvez passer la nuit.












吹抜け空間のみならず、

エントランス,

フロント、レストラン、

ラウンジ、そして客室内。

随所に印象深いアート作品の数々。






ゆったりとした動線が得られる

心地よい空間の客室には

同じく群馬県ブランド、

osaji

香り豊かなアメニティが

揃えてありました。






バスルームでの

シャンプー,コンディショナー、

ボディソープの残り香漂う中

浴槽で至福の時間を過ごしました。



自宅以外の場所で一夜を過ごす

そもそも非日常である

この時間が特別な体験として

記憶に残せるホテルに巡り逢えて

嬉しく思います。


白井屋ホテル宿泊の

きっかけは

桐生の大川美術館で

松本竣介のデッサンを

鑑賞することでした。

群馬県の入口として、

そしてアート探訪の旅の宿として

前橋市のこのホテルを選んだことは

深く記憶に刻まれることでしょう。





 …écrit par SAWAROMA




2023年3月11日土曜日

桜を想いながらキャンドルを・FLEUR DE CERISIER / diptyque




春の期間限定キャンドルです。

春の夜空がほのかに香る風景を

イメージさせてくれます。


C’est la bougie limitée au printemps. 

Il me fait imaginer un paysage où le ciel nocturne du printemps est délicatement parfumé.




FLEUR DE CERISIER / diptyque

フルール  スリジエ(サクラ)


一年に一度,春の象徴として

大地に根を張る木から開花する桜。

幻のように可憐な佇まいが、

このキャンドルから漂う

デリケートな華やかさを持つ

香りのイメージに重なりました。


河津桜は既に開花しています。






限りなく白に近い

淡い紅色の

ソメイヨシノが開花したら

このキャンドルに

火を灯すつもりです。



昨日いただいた、

塩野

の桜の干菓子。




淡い甘さが

桜さながらに優雅です。





 …écrit par SAWAROMA





2023年2月27日月曜日

L’EAU PAPIER / diptyque (3月16日発売)を試して・表現媒体としての香りに期待




この新しいフレグランスが、纏う人の個性の表現媒体となり、纏う人の創造性を刺激する香りであるように期待しています。


J'espère que ce nouveau parfum servira de support pour exprimer l'individualité du porteur et un parfum qui stimule la créativité du porteur.



ディプティック店舗で

キャンドルを購入の際いただいた

新作フレグランスのカードと試用見本


316日発売、

L’EAU PAPIER / diptyque



いただいた試用見本の

フラットスプレーで試してみます。


ほのかにミモザの

優しいパウダリー感が

ディプティックならではの

ムスキーノートに一層の

官能的な趣きを添えています。

肌に柔らかく染み込んでいく

心地良さを楽しみました。





 …écrit par SAWAROMA





2023年2月22日水曜日

アートに触れ、今求める香りに出逢う・ROSA GARDENIA /SANTA MARIA NOVELLA






クリーミーな艶と、

一瞬の柔らかな光のような軽さ

 そんなイメージを感じさせる香りです。

Firenze 1221 Edition 800周年記念

コレクションのアイコニックな

フレグランスのひとつです。


Un lustre crémeux et une légèreté comme une lumière douce momentanée... Ce parfum me fait ressentir cette image.

C'est l'un des parfums emblématiques de la collection 800e anniversaire "Firenze 1221 Edition".



ROSA GARDENIA Eau de cologne /SANTA MARIA NOVELLA



春から夏へ、見えない未来に向けて

今の自分が心から纏いたいと思える

フレグランスとの出逢いを待っていた

2月の発見、その背景を綴ります。



その数日前、

かつて愛用したフレグランスの香りを

ムエットで再確認、今の自身の雰囲気や

精神性との微妙な差異、違和感などに

ついて考えていたところでした。


さらに、同時期に2つの展覧会を鑑賞、

それぞれのアーティストの思考からも

影響を受けていたのです。


まずは、

強烈な視覚体験で感覚の認識や

再構成による表現について

考えるきっかけとなった展覧会

諏訪敦 眼窩裏の火事




では、図録に記された諏訪氏の言葉、


「目は常に揺らいでいるけれど、視覚体験の個別性を取り出して見せて他者と共有するには、絵画しかないのではないかと思います


が痛烈に脳裏へ響きました。


「目」を「感覚器官」へ、

「視覚体験」を「嗅覚体験」へ、

「絵画」を「フレグランス」へ

置き換えてみると、

改めて自身がフレグランスを纏う

理由のようなものが視えてきたのです。


今私は,

艶のある,曲線的で複雑な立体感を

もつ存在であり続けたいと願う一方、

一期一会の優雅な印象を

軽やかに残せる人でありたい。


この個別の思いを

自身から漂わせて実感し、

少なからず他者にも伝えようとする

ためのフレグランス

という形を探していた、

と解釈できるかもしれません。


もちろん、フレグランス自体は

香料の混合体物質です。

しかしながら、これが人に纏われ、

周囲の空気に漂い始めると、

もはや物質というよりも、

感受する人ごとに

様々な印象を映す

不確かで非物質的な存在に

なるのではないか


そんな自問自答の中で鑑賞した、

時を超えるイヴ・クラインの想像力 ー不確かさと非物質的なるもの




では、イヴ・クラインが

「超次元的」であるととらえた青が、

まさに非物質的なものに見えてくる

という体感が興味深く、

色も香りも、感受する人の脳裏で

とらえられる存在であると

再認識せざるを得ませんでした。


だからこそ、

フレグランスを選ぶときには

物質としての現在の自身をよく識り、

非物質としてその時ごとに

如何なるイメージを添えたいかを

熟考したいものです。





 …écrit par SAWAROMA






2023年2月14日火曜日

西洋菓子店プティ・フール/千早茜 著 を読む




初めて訪れた街の書店で

表紙の絵柄に惹かれて手に取った。


目次に記された

「グロゼイユ・

 ヴァニーユ・

 カラメル・

 ロゼ・

 ショコラ・

 クレーム 

 解説 平松洋子」。

読むことを決めた。


そういえば、

この本に出逢う数時間前、

カフェでスパークリングロゼを

味わっていた。

甘いジュースを飲むくらいならば

香り高いロゼワインがいい、

なんて言いながら。





西洋菓子店プティ・フール/千早茜


6つの連作短編は、

甘いだけではない人の複雑さと

予測を超える人生のほろ苦さや

鮮烈な酸味を,読む人の記憶に

たたみかけてくる。


一読後、たまらなく

シンプルなシュークリームや

カスタードプリンが

食べたくなってしまった。






著者の作品

「透明な夜の香り」(2020年)

も機会があれば読んでみようと思う。





 …écrit par SAWAROMA