2019年11月9日土曜日

祝diptyque丸の内1周年・Nerholとのコラボアート展示〜新作ホリデーコレクション「ラッキーチャーム」も華やかな店内に





diptyque Marunouchi 

store 1st anniversary

New artwork by NERHOL





ディプティック 丸の内店のオープン1周年を祝し、展示された日本人アーティストデュオNerhol(ネルホル)とのコラボレーションアート作品。それは、新しい自分との出逢いを触発する、香り選びのための特別な風景を提示しているかのようにも見えました。






一昨日のパーティーでは、Nerhol(飯田竜太氏と田中義久氏)のお二人による作品への想いを拝聴。彼等の背後にあるのが、細やかなカットが施されて光が予測不能な方向に反射する鏡の重なり合いによる今回の新作です。個人の様々な表情を解き明かし、香りの多様性との出逢いを可能にするあらゆる感覚を表現するために創り出されたとのこと。


Nerhol の詳細はこちら

https://bijutsutecho.com/artists/399



さて、店内では、10月末に第一弾が発売されたディプティック 新作ホリデーコレクション「ラッキーチャーム」のディスプレイも華やかでした。

第二弾は1129日発売。





Bougie Flora Fortuna/Les Porte-Bonheur de Diptyque

ディプティック ホリデーコレクションの一つ、「フローラ フォルトゥーナ」は幸運“(赤)をモチーフにしたスパイシーブーケの香り。昨日の丸の内店オープン1周年パーティーでも素敵に香っていました。描かれた招き猫もチャーミング。詳しくはこちら


https://www.gpp-shop.com/shop/e/eC91031A0/?gclid=Cj0KCQiAno_uBRC1ARIsAB496IUu3EAyQDmoqlWE6CPhJ0MaVEUhXyHEna4D8e2aGpF7ZppHieYZSWYaAnl1EALw_wcB



昨日は立冬。温かな香りのキャンドルが嬉しい季節が近づいてきます。クリスマスに向けてとっておきのギフトを探しに、丸の内店へ再訪したくなりました。




…écrit par SAWAROMA





2019年11月6日水曜日

モノクロに映えるシャネルの衣装・『去年マリエンバートで』4Kデジタル・リマスター版




1961年公開の映画だが、まったく古さを感じない。モノクロならではの陰影、シルエット、コントラストの素晴らしさ。目と耳で感じることそのものを堪能できる作品ゆえに、今回4K最高精細でのデジタル完全修復が実現したことは嬉しい。10/25より、恵比寿ガーデンシネマにて公開中。

L'Année dernière à Marienbadversion numérique remasterisée 4K,  est sorti au Ebisu Garden Cinéma à partir du 10/25.


http://www.cetera.co.jp/marienbad4K/






観る人を非日常的な世界にいざない、見えないものを想像させる余地を十分に漂わす、エレガントかつミステリアスな傑作である。独特な音楽の響きと共に、忘れられない余韻が香る。



映画とは本来、自由に解釈を楽しむものだったと改めて思う。

誰なのか? 名前はわからない。ただ、そこには人がいて、動いている。

どこなのか? いつなのか? 全ては謎。

提示される場所、人、かわされる会話、表情。それらから読み取れることは?



『去年マリエンバートで』というからには、去年、という時間と現在とは違うということをほのめかす。映画の中のことは去年のことなのか、現在なのかは曖昧である。映されるシーン自体、誰かの記憶なのか、現実なのか、妄想なのかも明確ではない。



この詩的かつ謎めいた展開の中で、ひときわ素晴らしい眺めとなっているのが、主人公の女性が纏う複数のドレスである。これらはシャネルがデザインしたのだという。そしてこの服が抜群に似合う髪型、眼差し、立ち居振る舞いを追うだけでも楽しい。





Affiche visuelle lors de la première sortie en France de "L’Année Dernière à MARIENBAD".  J'ai reçu cet autocollant le premier jour de la sortie de la remasterisation numérique 4K aujourd'hui.

写真は1961年にフランスで初公開されたときのポスターヴィジュアル。4K デジタルリマスターでの公開初日にてこのヴィジュアルが印刷されたステッカーをいただいた。



こちらの記事では、1964年日本公開当時のポスター写真も見られる。

https://cahiersdemode.com/delphine_seyrig1_last_year_at_marienbad1/#_




écrit par SAWAROMA





2019年11月3日日曜日

無から始まる可能性・気配を香らせる《MODE ZERO》/YOHJI YAMAMOTO DNA COLLECTION





ゼロ。無であり、始まりでもある。この地点から右に進もうが左に進もうが自由。迷えばここに戻ればよい。ゼロに立てば、いつでも新しい自分への出会いのためにリセットできる。久しぶりにそんなことを考えさせてくれた香りに出会った。




ヨウジヤマモト ディーエヌエー コレクション

MODE ZERO モードゼロ オードパルファム

2019,7,10 発売

https://www.wwdjapan.com/articles/897820

https://3473a.jp/article/3209



爽やかとか甘いとか。スパイシーだとかフローラルだとか。そんな具体的な形容はこの香りには似合わない。生きた人肌に纏われてはじめてその人の気配を漂わせるやわらかさ、なめらかさ。自由な解釈を許す寛大な抽象性。


YOHJI と黒で記された細い円柱形のボトル。その文字の裏側には、この香りのメッセージが記されている。《BE YOURSELF . YOU’RE OKAY 





プレスリリースに記された文章は以下の通り。


MODE ZERO



何も証明する必要はない。

あなたは何者にもなり得る。

つけ加えるものなど何もない。



トランスペアラント

ジャスミンアコード

シダーウッドアコード

アンブロフィクス

ムスク




確かに。透明な幻影が見えたかと思うと、時おり優雅なきらめきを感じ、いつしか自分の体温と溶け合う。静かでありながら 確かな存在感を意識する。



…écrit par SAWAROMA





2019年10月30日水曜日

蘭と薔薇と果実たち…Merci pour la plante!





今月私の目を楽しませてくれた花、果実。

Des fleurs et des fruits qui ont ravi mon cœur ce mois-ci.






モカラチャクワンオレンジ(une sorte d’orchidée





洋梨と柿(poire et kaki)







プラヴィータ!(une sorte de rose





薔薇の実(fruit de la rose)



このあたたかな色彩の植物たちのおかげで、日々の疲れも軽くなりました。感謝。

Ma fatigue quotidienne a réduite grâce aux plantes aux couleurs chaudes.

Merci beaucoup !




écrit par SAWAROMA



2019年10月29日火曜日

濃密な潤いと優雅な香りで冬のスキンケア・MAISON LEXIA L’ORACLE Clarifying Toner / Capsule





もうすぐ11月。乾いた風をひんやりと感じる季節になりました。いつも外気にさらされている顔面の皮膚も冷えています。


Soin de la peau d’hiver 

à la riche humidité et au parfum élégant.


ついこの間よりも潤いが少し足りなくなったようなと感じていた矢先、出会ったのがこちら。落ち着いた深緑に優雅な曲線が描かれたボトル。




香りはレギュラーのオラクル化粧水とほぼ同じくローズを基調とした優雅なみずみずしさですが、手に触れたときの柔らかさ、皮膚への浸透感に確かな違いを感じました。その秘密はブランドのこちらのページに詳しく説明されています。


メゾンレクシア オラクル 

2019年 秋冬限定化粧水

クラリファイング トナー カプセル 150mL

1016日発売

https://www.loracle.jp/ctc/



私は、特に秋から冬にかけては、日々微妙に異なる皮膚の状態に数種類のスキンケアで対応しています。今のところ、この秋冬限定トナーを美容液の前後二回、ダブル使いすることで心地よい状態を保てており、数時間経ってもかさつくことは無いようです。


今はおもにゆっくりとスキンケアに時間が取れる週末にたっぷりと愛用中。読書しながら手元において時々香りを楽しみながら手のひらになじませたり。この深緑のボトルも眺めのよい風景の一部になっています。




…écrit par SAWAROMA




2019年10月26日土曜日

所作で生まれる風の音・KIMONO KAZE Eau de Parfum / Miya Shinma





清々しく荘厳な気配に包まれて…

心静かに今を感じたくなりました。呼吸の音が聞こえてくると、そのままゆっくりと身を起こし歩いてみます。その動作から生まれる静かな風の気配をかすかにそよぐ香りと共に感じます。何も無いとおもっていた透明な空気の中に、命のきらめきがゆっくりと漂うことに気付くのです。


パリ在住の調香師、新間美也さんの最新作、

『きもの かぜ オードパルファン』を数日まとい、静かに豊かな時間を過ごした私の印象です。






きもの かぜ オードパルファン

55ml 1020日伊勢丹新宿店先行発売

¥24.200(税込)

https://ja.miyashinma.fr/pages/nouveau-parfum-kimono-kaze



香調は

リファインド・アロマティック・ベチバー。


トップノートでゆずや緑茶とともに清々しい風を感じさせるのは松の葉です。ハートノートでは華やかなジャスミンに加えて心を落ちつかせるオリバナム(乳香)やサイプレス。ベースノートの一つ、ベチバーのなめらかな存在感がこの香り全体を、静かで洗練された佇まいへと導いているようです。


こぼれる光のようにきらめく果実や花のささやきの背後には、清々しい緑の葉、温もりをたたえた木の深淵さ。そして、地中深く湿った土のなめらかな余韻。一瞬一瞬の呼吸から、ふとした動作の折々に、耳をすませたくなる香りです。


「きものエディション」の新作ですから、和服に合わせて楽しめるのはもちろんですが、所作が生む風の微細な優雅さを感じたくなる装いであれば、この香りの魅力を堪能できることでしょう。







10月20日〜23日に開催された伊勢丹新宿店でのサロンドパルファンのために、パリから来日された新間美也さん。会場に同行いただいたフレグランススペシャリストの地引由美さんに撮影いただきました。





新間美也さんは香りの専門誌『PARFUMNo.186よりエッセイ「香水・パリ・エレガンス」を連載されています。写真右側の新間さんと、『PARFUM』誌の平田幸子編集長とご一緒のお写真も撮影させていただきました。


香りの専門誌『PARFUM

http://parfum-specialist.com


フレグランススペシャリスト、地引由美さんのブログにも、新間さんとの写真とともにサロンドパルファンをレポートされた記事が掲載されています。

https://www.styleetparfum.com/blog/isetan-salon-de-parfum-2




écrit par SAWAROMA



2019年10月22日火曜日

40作品の文章から匂いを再現・『匂いと香りの文学誌』/真銅正宏





目には透明な空気の中、脳内で鮮やかに複雑な匂いが視覚化するような一瞬を感じることがある。それは、私の記憶が鮮明に残り始める6歳のとき、世界名作全集を読み始めた頃からであったと思う。ちょうど同時期に香水も嗜むようになる。以来、匂いをとらえようとする感覚は、世界を知るための重要なファクターとなる。


一週間程前、この本に出逢った。混沌として複雑、かつ魅力的な匂いの一瞬を視覚化したようなヴィジュアルの表紙。タイトルと表紙だけで魅かれたのだった。(装画:田辺耕世『DER6』2019 部分)




https://www.shunyodo.co.jp/shopdetail/000000000675/




日本近現代文学の研究者による、

香り立つ文学の楽しみ方

順不同にぱらぱらとページを開いてみた。夏目漱石の文章、香水の名前、小泉武夫の著書名、森茉莉や北原白秋の言葉に再会する。改めて目次をじっくり眺めてみると約40の文学作品の名前が並ぶ。そしてコラム「香水の名前」をはじめとして数カ所で引用されているのが、平田幸子監修、ワールド・フレグランス・コレクション編『香水の本』(新潮社、昭和616月)である。



著者いわく、「香りがわかる人間には、よけいに文学がわかるということが起こり得る」(311p)。

読者の記憶の中の様々な場面がいかなる匂いや香りとともに在ったのかが重要であろうし、その積み重ねから生まれる想像力を文学が引き出してくれるのだろう。読書とは五感の再現の楽しみでもある。



今回一読してみて、初めてその名を知った文学作品もあり、さっそく興味を抱いたものの一つが、第2章 香水と花の文化 で紹介されている赤江瀑の『オイディプスの刃』(1974年 角川小説賞受賞、86年映画化)。ちょうどこの秋に新装された文庫本が発売されていた。





日本刀に魅せられた男性とラベンダーの香りを愛好する調香師の女性。かれらを両親とする三人の兄弟に起こったミステリーである。



40以上もの文学作品の新たな魅力を発見できる『匂いと香りの文学誌』。香り好きな人たちの愛読書になるに違いない。




…écrit par SAWAROMA