思いもよらぬ元旦の天災からひと月。
北陸生まれの身には心痛む時間が続き
意識的に静かな時間を過ごしていた。
香りは毎日愛用した。
昨年末に決めたように
これまでに厳選したフレグランスを
適度な距離感を保ちながら。
この1月
特に頻繁に使用したのは
あの羽衣のように柔らかな
Sur tes lèvres. E.Q. /D’ORSAYさらに
当初は家人へのギフトとして
入手していた
繊細な穏やかさを醸し出す
J’ai l’air de ce que je suis. J.R /D‘ORSAY
も、ひときわ肌寒い日に
安らぎを感じさせてくれた。
自身を高揚させたいときには
深い紫のボトルを。
FLEUR DU DÉSERT /LOUIS VUITTON白い花の余韻の奥に
スパイスとハニーの独特なコクが絡み
自身の中に確かな陰影を実感させる。
そして
1月も後半になると
昨秋めぐり逢えた黒のボトル、
Mame Kurogouchi のEAU DE PARFUMを思い起こし
この香りに似合う装いへと
自由に想像を巡らす。
そんな折
偶然この香りによく調和する
なめらかな履き心地の靴に出逢えた。
香りは
自身の呼吸とともに体内に入り
自身の感覚に呼びかける。
毎月の月末に
記憶に余韻として残った「香景」を
綴っていこうと思う。
…écrit par 《SAWAROMA》
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